Rui

赤い袖先(原題)のRuiのレビュー・感想・評価

赤い袖先(原題)(2021年製作のドラマ)
3.4
自由な行動が許されなかった女たちの苦しみ、悲しみ、怒り…
王妃、側室、尚宮、女官…様々な立場をクローズアップして、それぞれが抱えるものを映しきったのは見事。イ・サンと宜嬪の恋愛よりもそちらの方が印象的だった。

が、結局、ドギムが貫きたかったことって何だったんだろう?
作中でドギムは「側室になったら、私の人生が奪われる」とサンに言っていたが、側室になったら具体的に何を失うことになるのかはっきり伝わってこなかった。それはおそらく「自由」なのだとは思うけど、だったら女官にはその「自由」はあるのか? 王宮に閉じ込められて自分の行動も制限される、という点では女官も側室も変わらないのでは? 女官でい続けたら何か叶えられることはあったのか?
最終話まで見続けたものの、ドギムの行動は最後まで私には理解し難かった。
描き方が繊細すぎたのかな…?当たり障りない範疇からは抜け出せていなかった感じ。

イ・ビョンフン監督作品の「イ・サン」を前に観たことがあるのでついついそれと比べてしまったけれど、「赤い袖先」の方はどちらかというとストーリーよりかは感情に焦点が当てられている印象だったので、比べるのはナンセンスかもしれない。

ホン・ドンノ役のカン・フンの演技は素晴らしかったです。
彼がいるところは空気が違う。

映像は綺麗。正直音楽は記憶にないが。
Rui

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