北斗星

ラブ&デスの北斗星のネタバレレビュー・内容・結末

ラブ&デス(2023年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます


1978年アメリカテキサス州で起きた実話。
ごく普通の主婦が主人公。
不倫と殺人。

前半のドラマより、後半の裁判劇に見入る。


主要登場人物が4人いるが、誰にも親近感がわかなかった。理由は最後に触れる。


キャンディが後に温厚だったと周囲から言われてたが、だいぶ殺気立っていてそうは見えない。ベティのほうが温厚に見えた。
キャンディの不倫相手、アランことジェシー・プレモンス(『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』の捜査官役でも出ていてビックリ!)はそのルックスから、キャンディが彼のどこに惹かれたのかさっぱりわからなかった。

アランは妻ベティが殺され、まだ係争中だと言うのにまた別の女性と…。彼は弱い。


パットもキャンディには物足りない夫だった。ふたりでソファにいても全く噛み合わない。話をしてもつまらない男なんでしょう。よくいる。

キャンディの独身の親友と、牧師の女性に親近感がわいた。



7話全て見通してみたが、何かスッキリしない。あんな殺し方をし、遺体の残忍な写真を見た陪審員はよく無罪にしたな…。
弁護士が確かにやり手だった。


キャンディが幼少期のトラウマから怒りをずっと抑圧し、ベティの一言がトリガーになり爆発させたのはよく分かるが、だからと言って殺された側の遺族はたまったものじゃない。

色々込み入った事情に、催眠治療がことのほかうまくいってしまったことも無罪の要因か。
『“無実”と“無罪”は違う。』



キャンディを演じたエリザベス・オルセン。この女優さんはナイスバディで、ものすごくセックスアピールがあり、男性なら誰でも一度は寝てみたいと思っても、確かにおかしくはない。
催眠治療中のあの慟哭。凄く迫力あった。



結局、キャンディってどういう人だったのか?裁判中も一度も取り乱すことがなかった。
そこが掴めないから共感も出来ずモヤモヤしたままだった。
キャンディの本質がラストまで見えなかった(制作側も同じように感じてたのかな?)
不倫相手の夫アランも現実感がない。


不倫は命がけ。
してる最中は夢中で気付かないんだろう。
2つの家庭や子供たち、親御さんまで巻き込み、彼らのその後含めて誰も幸せにならなかった。勝利した弁護士もまた…。
代償が大きすぎる。


●2024/02/12 追記
たまにフッとキャンディを思い出す。裁判中、薬に頼ってまでも自分を保っていたのは彼女の“誇り”からくるものか。何もかもを他人に曝け出すくらいなら死んだほうがマシなのかも。
ある意味、女の中の女!
そうなら少しわかる気がする。
北斗星

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