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将夜 戦乱の帝国のtanziのレビュー・感想・評価

将夜 戦乱の帝国(2018年製作のドラマ)
3.6
シーズン1将夜戦乱の帝国 シーズン2将夜冥王の子 を観了。
残念ながらS2のページがないので、ここで2作まとめてレビュー。

今作を一言で表すと壮大。めっちゃ壮大。S1ではそこまで感じなかったけど、進むほど世界観が壮大になってゆく。いい点とイマイチなとこが表裏一体なのだけど魅力溢れるドラマでした。

S1の寧缺は常に私のモラハラセンサーが鳴りっぱなしで落ち着かず桑桑も好きなタイプではないので、時々ある「最後まで主人公CPに特に思い入れもない」ままの鑑賞だったんですが、脇のキャラと演技が良すぎて視聴を引っぱる力がありました。

わずかながら感じた違和感は重鎮勢揃いの豪華キャストとキャラ造形、素晴らしいロケーションで相殺。

さて、違和感というのは実は技術的な部分で、2作通して自分には『編集』のタイミングが合わなかったのが唯一しんどいとこでした。うまくいえないけど、さほど重要でないシークエンスがやたら長い。ここ!ここで切って!というタイミングから5,6拍引っ張る。重要なとこでも少なくても2拍は長い。
単純に個人の好みの問題なんだけど、演出編集による緩急のなさが間延びして見え自分にとってはリズムが合わなかった。(これで何度か挫折しそうになりました)両方そうだったのであれが監督のセンスなのかも。

ストーリーはS2の方が好み。風呂敷開いたらめっっっちゃデカかった笑。荒唐無稽上等。

キャスト変更については、なぜかそれでキャラまで変わってしまったのはどうなんやろ。“あの“モラハラ男が進んで足を洗い料理するまでに変貌するのが見たかったわ!

変更後見ていくうちにジワジワ納得できたのは唐王(豪胆で酒場で夫子と殴り合うくらいやもんね、りよんは優しさで出来すぎてた)と葉紅魚くらいかな。女性陣は感情の動きがよくわかって細やかでしたね、さすが女性監督。

書院の師兄師姉に対してはどんどん愛着が深まりS2の活躍は心から応援しちゃった。最後の方になると、“あの曲“がかかり「夫子が恋しい」と皆で手をかざすと自分も全く同じ気持ちになりました。夫子のアダムチェンすごく良かった。

達人同士の闘いのシーンも、ただ敵対するだけでなく皮肉を言い合いながらも互いへのリスペクトがあって(それは視聴者に説明する機会にもなる)礼に始まるのがある種中国武侠らしくて好きでした。
(神符師顔瑟役金士杰や衛光明の倪大紅キュート爺様達はもちろん、アンディ・オン朝小樹の並はずれた気概と最後剣聖柳白の無心からくる正義感も胸熱だったし、達人じゃないけど馬将軍には泣いた)

S3は望むべくもなさそうですが、いつか忘れた頃に作ってくれるといいな。この世界の結末が見たい。
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