ネットで出会った台湾人大学生と日本人作家のラブストーリー。コロナ禍ドラマです。こういっては身も蓋もないのですけれど、セリフやモノローグで鳥肌が立つ上に話も退屈なドラマでした。
やはり、モキュメンタリーでもないのに素人のスマホ映像のみで最後まで語らせるのはきついものがあります。せっかくのイケメン俳優の顔面パワーも5割減ではありませんか。途中から泥棒髭の学園ハンサムみたいになっていました。ただでさえ、小学生向けの少女マンガみたいな底の浅い話なのに、顔面力まで消えたら後は何を楽しめばいいのでしょうか。
フィリピンでも似たような設定でコロナ隔離BLドラマが製作されていますが、そちらの視聴は見事に挫折しました。
そもそも、「ほっこりラブストーリー」の合間に時々映り込む「厳戒令下の街並み」が地味に憂鬱なのです。なんならzoomの画面までもが憂鬱です。明るい虚構世界を現実の不条理と負のオーラが圧倒しているのです。
世界的パンデミックによる恐ろしい不安を創作行為で乗り切るために製作された作品なのかもしれませんが、今みると逆に当時の不安が蘇ってしまいます。
コロナ隔離ドラマで楽しめたのは『おっさんずラブ』で人気のある林遣都氏が出ていた作品くらいでしょうか。あれは不安感を真正面から表現していて思索的でした。
