エニワンセノービ

Love, ヴィクター シーズン2のエニワンセノービのネタバレレビュー・内容・結末

Love, ヴィクター シーズン2(2021年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

シーズン1がゲイの自己受容がテーマとするなら、シーズン2は周囲の受容がテーマといったところでしょうか。おかげで登場人物全員を動かせて、その分いろんな問題提起ができた印象です。特にフェリックスのヤングケアラー描写はいい感じ。

カミングアウト後、取り立てて態度が酷すぎる母も、終盤には信心深いなりに神父に抗議するし、ベンジへの謝罪でも息子が彼を大切に思ってることを伝えるまでになる。時間はかかったけど、彼女の背景を考えれば支援なしによくここまで受け入れてくれたと思います。

サイモンしか頼れなかったヴィクターが、今は支えてくれる人に囲まれていることを喜ぶ最終回はジーンときました。ほぼ八つ当たりでサイモンにメールしてた頃が懐かしい。

個人的に推しなミア。酷い別れ方してなお付きまとうヴィクターには若干引いてたんですが、なんとか会話する機会を得て放たれる彼女の聖人っぷりといったら。時間を置いてるとはいえゲイであることを隠して男とキスしてた元彼を、腹を立てられないし幸せになってほしい親友、なんてよく考えられるな。正直もっと怒っていいと思う。彼女の人の良さが伝搬して、面倒見のいい良い人と化したアンドリュー共々幸せになってほしい。

エンディングはヴィクターが選ぶのは、ベンジか、ラヒムかーー。ドア的にベンジと思うけど、ぶっちゃけミアの行方の方が気になります。