Brynhildr38

チェスナットマンのBrynhildr38のレビュー・感想・評価

チェスナットマン(2021年製作のドラマ)
3.6
良質&安定の北欧ノワール。
問題を抱える男女の刑事コンビが、凄惨な殺害現場に残された栗人形“チェスナットマン”を手がかりに猟奇殺人犯に迫るサイコサスペンス。全6話。

原作は、英国推理作家協会(CWA)新人賞にもノミネートされた良作。ストーリーもよく練られていて、凄惨&陰鬱な事件を通して福祉先進国デンマークの闇が描かれる。

謎は大きく分けて2つ。凄惨な連続殺人事件の犯人は誰なのか?
社会大臣ローザの娘クリスティンの誘拐事件の真相は?

この謎解きと登場人物達の抱える問題を絡めつつ、エピソード進む毎に少しずつ詳らかにしていく脚本と映像が素晴らしい。

チェスナットマン自体には馴染みが無いけど、日本的にはドングリに近いのかな?

キャストはあまり馴染み無いため、誰が生き残るのか予想が付かないのが良い。そんなに有能には見えないけれど着実に真実に近づいてしまうシングルマザー刑事トゥーリンを演じるダニカ・クルチッチは、化粧するとやっぱり綺麗。その相棒でやる気を失ってるけど実はとても優秀な刑事ヘスを演じるミケル・ボー・フォロスゴーは、演技派だけどなかなか名前覚えられない。娘を誘拐され行方不明のままの社会大臣ローザ・ハルトゥンクを演じるイベン・ドルナーは、まさかのシャワーシーンでさすが北欧。

暗く落ち着かないけど美しい映像は、ミステリー感が満載。デンマークの自然や街並み、暮らしなども垣間見ることができて興味深い。

サスペンス好きだけでなく、犯人当てもムズいのでミステリー好きの方にもおすすめ。
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