SFホラーみたいな作品は、あまりというかほぼ観ないが、本作の物語の設定と展開は面白い。
不気味さや緊張感溢れる曲調の音楽をはじめ演出もよかった。作品の世界に魅き込まれた。
けっこう序盤から、これは結末次第だなと思った。（どの作品も言ってしまえばそうなのだけど）めっちゃ面白かったと思うかどうか、結末次第で変わってくるなと思いながら、“取り替え”が次々と登場する展開を、期待と僅かな不安を抱きながら見続けた。
で結末は…スッキリするものではなかったかな。
地球外からやってきて氷河の中で眠っていた“取り替え”が火山の噴火により姿を現す。その設定自体は、科学を超越し非現実的だが、許容でき、面白いと思えたけど、なぜ出てくる“取り替え”が、元々の登場人物の関係者か登場人物自身なのか、その“なぜ？”自体の物語（原因部分に当たると思う）が補完されず宙に浮いたまま、取り替えの登場で狂ったり戻せたりする登場人物たちの人生の、いわば結果だけみせられると、かえって疑問が増えてしまう。
摩訶不思議なものほど、物語と、観る側がいる世界とをつなぐ何かしらの文脈がないと、ただの摩訶不思議、あり得ない！で終わってしまうと思うのだが、それが弱いというか、無かったまま終わってしまったような気がする（シーズン2があるのかな。期待したいけど）。
そこは観る側の解釈とか想像とかに任せるみたいなことだとしたら、私は、その文脈を楽しみにして観ているので、やっぱりSFホラーはムリ…となってしまうかな。
