Kedjenou

メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実のKedjenouのレビュー・感想・評価

4.0
アメリカの地方小都市での殺人の調査を通じて、人々の暮らしと葛藤を描くのがメインのドラマです。みんな小さい頃からの顔見知りで家庭の事情も互いに知り尽くしてる、そんな街での調査は大変です。

事件を追う刑事の家族問題がドラマのもう一つの要素ですが、実際は事件が照らし出すコミュニティの闇と絡み合い、その一部にすぎません。

私は家族ものや、狭いコミュニティ内の息が詰まるようなもつれは大嫌いです。それでも「もうやめよう」と思いつつ最後まで見てしまいました。それだけ演出と演技が素晴らしいです。

それにしてもアメリカの地方都市って、(一部富裕層を除けば)出口がない感じがします。貧困、働き甲斐のある仕事の欠如、息の詰まるコミュニティ、そしてドラッグの蔓延と売春。

こうした街は「スタンドバイミー」をはじめいろんな映画の舞台になりましたが、このドラマほどリアルなものは少ないと思います。

日本の地方都市の暮らしってどうなのでしょうか。

ついでですが、街の大人はみんなネルのワークシャツを着てて、そういえば近年日本で流行ってるなあと思いました。私も持ってるけど、このドラマを観た後は、着る気が失せました。
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