めしいらず

やけに弁の立つ弁護士が学校でほえるのめしいらずのレビュー・感想・評価

2.7
誠心誠意対応致し…。穏便にことを運ん…。もの言わぬでなく、もの言えぬ教師たち。モンスターペアレントとモンスターチルドレン。奉仕の長時間労働。近隣住民の苦情。非正規雇用の闇。ブラック校則。いじめ。引も切らずに舞い込む問題への対処として、ただ頭を下げてやり過ごそうとしてしまう。教師の弱腰な対応に増長する有象無象。教師を取り巻く環境は日々厳しさを増している。理想を見失った彼らの窮状に立ち上がったのは堅物なまでに清廉潔白な若きスクールロイヤー。事なかれ主義にどっぷり浸かった教師たちは、苦境下でも彼の理想論を受け入れがたい。信頼が要の教育現場に法律を持ち込むことへの危惧を彼らはまず考えてしまう。校内に蔓延る無言の圧力。重荷は下へ下へとたらい回される。学校は無法地帯でありブラックボックスに成り果てた。ずっと見て見ぬ振りで持ち越されてきた難しい問題の一つひとつにスクールロイヤーが直ちに解答を出せる訳ではないけれど、それでも当事者と共に逃げずに真摯に向き合いながら何かしらの光明を見出していく。問題解決はもっともっと時間をかけて取り組み続けるしかないだろう。
如何にも付き合いづらそうに面倒くさそうな弁護士役に神木がハマっていた。
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