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スモール・アックスのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

スモール・アックス(2020年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

アフリカンの差別だったり歴史に関する映画を見るたびに、彼らだけの物語ではなくて何事も地続きであると思える。決して対岸の火事でない。彼らの行動や言葉から学ぶことがありすぎて、毎話見ているうちに何故か自分の人生や国のことを顧みてしまう。アメリカでのレイシズムの話は色々見てきたけど、ロンドンの歴史を知るのはほとんどなかったから新鮮だった。恥ずかしながら、そうか、ロンドンでもアフリカンへの差別はあったんだなんて思ってしまった。そうなると多分、規模の大小はあれど、対象は変われどレイシズムや差別はどこにでもある話だと捉えられる。日本は国民性的に声を上げる人が少なかっただけではと思ってしまう。

5話のオムニバスだけど、全部”過程”の話。毎話ごとの幕引きも全部かっこいい。
4、5話とか特にそうだったけど、自分には用意されてないと思ってしまうと全部諦めてしまうんだなと思った。呪いをかけるのも解くのも自分次第。結局のところ無知は恥で知識こそが抜け道だと教えられる。

とにかく撮り方と編集にセンスが滲んでいる。お洒落。選曲もかっこいい。スティーヴ・マックイーンがどんだけセンスある人なのかが一目でわかった。今後またタイミングでまた見直したいと思える作品だった。
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