つばさる

どろろのつばさるのレビュー・感想・評価

どろろ(2019年製作のアニメ)
4.8
原作は50年以上前の作品とは思えない、今読んでも考えさせられるし、面白い!
手塚治虫先生の天才ぶり‼︎

ストーリー ★★★★★
実の父親が鬼神と禁断の契約を交わし、我が子の身体を生贄として差し出した為、目も耳も鼻も皮膚も手足も無く生まれ、産婆により川に流されてしまった百鬼丸。
医者に拾われ名前と義手・義足を与えられ、妖怪退治の旅の道中出会った泥棒の子ども「どろろ」とは(目が見えず、耳も聞こえない)しつこく話しかけられ、共に旅することになる。

大物の妖怪(鬼神)を退治すると身体の一部を取り戻す事ができるが、それには大きな代償を伴うことになる…

全体的に重暗くジメジメした雰囲気だけど、どろろの明るく前向きなキャラクターが救い。

1〜2話完結で、それぞれのストーリーがどれも面白い!
特に女郎蜘蛛の話が好き。


キャラクター★★★★★
主に百鬼丸の成長物語なんだけど、タイトルは「どろろ」。どろろの存在の大きさ、百鬼丸に与えた影響の大きさがうかがえる。
お坊さんが良〜いところで良〜い仕事してくれる。

育ての父、生みの母、弟の人間らしさ、葛藤も良き!


オシャレ度 ★★★★★
イラストが原作のタッチとは違うけど、現代的で良い。
テーマ曲の選曲がカッコいい!
後半のエンディングはあえてボヤけた映像。目が見えない百鬼丸の目線をイメージしたものなのかな。
妖怪達のビジュアルも凝ってる。


エンタメ度 ★★★★☆
戦国時代が舞台で、戦にまつわる残虐性が生々しい。全体的に暗く悲しい話が多い。(少年サンデー連載だったようだけどあまり子ども向けでは無い)一方で、少しずつ自分の身体を取り戻し、人間性を育てていく百鬼丸が胸熱!


メッセージ性★★★★★
「一人は皆んなの為に」
それは果たして美談として語って良いものか?とても考えさせられる深い深い内容でした。
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