たわらさん

PSYCHO-PASS サイコパスのたわらさんのレビュー・感想・評価

PSYCHO-PASS サイコパス(2012年製作のアニメ)
4.5
近未来刑事サスペンス。作中のシビュラシステムが職業を適正、犯罪係数の測定を可能とし、システムが人の存在意義を作る。いわゆる「法が人を作る」社会が描かれている。そこに自由意志を持ち合わせているのか、幸せとは何かがメッセージ。現代社会にと通ずる部分は多く、決してフィクションで収まらないリアリティさは今作の特徴である。

心・偶像の在り方、地下鉄の廃止、芸術の規制など付随して描かれるテーマや設定も魅力的である。中でも肉体の機械化に関する物語が印象が残っている。現代の我々はスマートフォンなどの機械に大きく依存している。もし身近の機械が機能しなくなったら人は機能不全に陥るのであれば、人の肉体は既に機械化が進んでいるといえる。これは本テーマのシステムへの依存にも同様である。

監視社会の行く末に翻弄されるキャラクターたちが各々の正義を振りかざす脚本はとても面白かったです。我々は常守朱でないといけないのかもしれませんね。
たわらさん

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