BK477

ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~のBK477のレビュー・感想・評価

4.3
コメディ色が強いゾンビものは「バタリアン」以降、散発的に作られているがこれがなかなか、当たりが多い。「ショーンオブザデッド」「ゾンビランド」「ゾンビランドサガ」然り。
Zネーションは…(けど外伝のブラックサマーは良いからね)

本作もまた傑作と言って良いと思う。

まず目を引くのがカラフルな色彩。
血がピンクや黄色というのは、それだけでなかなかキャッチー。
放送の時間帯が夕方というのに合わせたもので、苦難の末の案だろう。それが実は(目の構造故に)原色を好む欧米の視聴者にリーチするという副次効果も。

っていうか ゾンビを夕方に放送って企画した奴もかなりブッ飛んでる

そして、主人公が日々の生活に鬱屈としているのは日本国民全体が共感できることで、ゾンビアポカリプスが”苦痛からの開放”というのが面白い。
今の日本では、誰しもが開放されたいと願っていると思い、強烈な共感がある。

(ほとんどのゾンビ作品において、ゾンビの世を楽しんでいるのは悪役だったり、サイコだったりするが、本作では?)

本作の主人公はラガーマンあがりで生命力に満ち溢れている。
ゾンビアポカリプスでこれほど楽しそうにしている主人公は未だかつて見たことがない!
「ゾンビランド」の人物達でさえも、やはりどこかに終末の悲哀があった

このパワーが原動力となり周囲のキャラクターを巻き込んでいくスタイルで物語は進むが、その途中で彼のエンジンが止まってしまった時の展開、どのように再びエンジンを点火するのか、ここも見どころ。
(この構図はゾンビランドサガに少し似ているか)

かなりお気楽な感じで話は進むが・・・
9話の最後の最後で驚くべきキャラクターが登場する。

このキャラクターの登場によって、物語は劇的に変わる予感がするが
なんと9話で放送落とし!!!(ガルパンかよー)

10話以降のクライマックスは、別途放送という。

制作環境がいかに逼迫していたかは、本編の映像では判らないほど
クオリティは守られているので安心してほしい。
でも8話でオープニングが変わったときに「これは…」と思ったのは内緒

放送の最終話、9話で(おそらく)完成したオープニングに
制作者の意地を見た。 さぞ過酷だったであろう、拍手!

2024/01/11追記
12話のラスト!これまで会った人々のその後が一瞬だけアニオリで登場!!
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