たわらさん

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIGのたわらさんのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(2004年製作のアニメ)
4.3
肉体あるが故に差別や上下関係が存在しているのかもしれない。いつか肉体を必要に無くなった時に我々は同列な存在として共存できる。ただ、肉体と精神で個が成り立つ現代ではそうはいかず、宗教や思想などの実体なき意識に無意識の内に支配されて、動機なき傀儡になってはいけない。本シーズンではクゼに先導される難民と従順な消費者を巡る国防問題を通して、インターネットの並列化による現代の個の喪失を説いている。

早い段階でゴウダの思惑が判明して、vs難民との構図へとシナリオが展開されるのは予定調和的でもあるため、前シーズンより面白みには欠けるか。モデルであった三島由紀夫を使えなかったため脚本が不鮮明になってしまったり、後手に回りつづける9課や行動が迷走するクゼと惜しい点が多い。

✔️雑感
・好きな回は少佐とサイトーの単発回。
・個別の十一人が犯罪自慢しあっているところ阿保っぽくて好き。そして、クゼの慌てっぷりよ…。
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