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ガサラキのココのレビュー・感想・評価

ガサラキ(1998年製作のアニメ)
3.0
放映当時9歳ですか。なにやら不気味な雰囲気に魅せられつつも明らかに今の自分では持て余す、いつか大きくなったら観ようと思っていた作品。うっかり三十路になっちまったよ。当時の業界がいかにエヴァの呪縛を受けていたかがよくわかって興味深い。今の目で見ると、それが枷になっている。蛇足極まる最終話や、ヒロインの造形が風化を早めてしまった。豪華絢爛なスタッフ陣(彼らのその後の作品への影響を探すのも楽しい)によってここまで作り込まれているにもかかわらず、だ。物語のスケールに対しキャスト予算が追いついていないため、いろんなところで同じ声がするのも興を削ぐ要因。TA周りの設定は素晴らしい。行動パターン筋肉に記憶させるという設定や、敢えてスマートではないワイヤーアクション、壁の破り方、簡素なUI等、今の目で見ても見事な説得力がある。ただその活躍シーンはめちゃくちゃ少ないのだが。こんな陰気で難解で地味なロボットアニメをキッズタイムでやっていたということがCOOLだと思う。スマホを持った人類はわからないことだらけの状態が続くことに大きなストレスを感じるだろうし、こういう視聴者置いてけぼりのアニメは、エヴァの完結とともに終焉を迎えたんだろうな。
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