よよよんさんの映画レビュー・感想・評価

よよよん

よよよん

映画(402)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.0

原作『ソウルメイト/七月と安生』を観ており、どんな風にリメイクするのか期待と不安が入り交じる感じで見始めたのだが、途中からそんなことはどうでもよくなるぐらいに良い作品だった。
育った環境のせいか、行動
>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

1.0

絵はいい。役者もいい。
渋谷界隈を自転車で走り回ってる者としては、そっち方面に行って、何故にあの公園のトイレなの?方向おかしくない?という場面がしばしば。極めつけはエンストした車を置いて兜町(渋谷から
>>続きを読む

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.0

幼少時代の黒柳徹子=トットちゃんが繰り広げるエキセントリックな様子を綺麗な絵柄で描くアニメかぁ。と思っていたら、このヘビーさはなんだ…。
今で言うところのフリースクール的な学校『トモエ学園』にトットち
>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.5

ギャスパー・ノエの作品を観たことがないと、面食らう演出(というか画面構成)で、初めから観客に迫ってくる作品。その演出に慣れだしてからも、夫婦+息子それぞれの行動に息つく暇なく、怒濤のように事態が急変し>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

2.5

うーん。期待しすぎてしまったからか、面白く感じなかった。いや、事前情報を入れてしまったからダメだったのかもしれない。冒頭の現代パートも余計だし、時代背景がわかりにくい(アメリカ人なら知っているのかもし>>続きを読む

物体 -妻が哲学ゾンビになった-(2023年製作の映画)

4.0

年末に至って今年最高と言える作品に出会ってしまった。ごくごく不思議な描写から映画が始まる、コロナ禍を経験した我々には違和感なく感じる変な病気が流行りだしてる世界で繰り広げられる物語。「人間とは、意識と>>続きを読む

ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

4.0

芸術家とは独創的な生き物で理解しがたい人達であると思っている人に見て欲しい映画。
仕事と創作を両立しつつ、それに奔走されるアーティストの日常に友人かつ大家のアーティストや家族、そして猫や鳩が侵入して形
>>続きを読む

シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

3.5

なかなか熱があって爆笑でき満足感高めな映画。演劇系サマーキャンプに集う個性的な講師陣と子供達、そして危篤の経営者に変わって破綻寸前のスクールを切り盛りしようとする息子、それぞれの奮闘ぶりや勝手な行動を>>続きを読む

almost people(2023年製作の映画)

3.5

ある感情が欠けた四人兄弟を個々の主人公にした監督違いのオムニバス、くらいの情報を入れて観た。
2話目の石井監督ので「えー!」となるが、最後まで行くと、この並びで良かったのだと納得。
ある感情を抜くと、
>>続きを読む

ホモ・アミークス(年製作の映画)

2.5

センシティブなテーマを扱う世界観が人間役の役者の演技も相まって、結構現実っぽいノリ。そこがこの作品への評価のわかれるところと思う。
現実問題として、「人の形をした低知能生物を作って、消費することを現代
>>続きを読む

移動する記憶装置展(2023年製作の映画)

3.0

芸大の修了展でも観たのだが、実在する場所にフォーカスを当てた現実感と架空の芸術家向けシェアハウスがあり得る感じ。ここで展開される人々の関係性やアーティストの作品作りの内側を垣間見るある意味で露悪的とも>>続きを読む

恋脳Experiment(2023年製作の映画)

3.5

楽しく観られた映画でしたが、主人公の根底にある興味と思い込みがしっくりこない点は、どうも腑に落ちない。
恋愛に夢を見ているような描写がありつつ、実際の行動はそうでもないし、可愛くなりたいらしいが、その
>>続きを読む

ただいまはいまだ(2023年製作の映画)

3.0

家族への愛憎というかわだかまりについて、本人同士を登場させず、似た境遇の二組の兄弟・従兄弟を使って描写した良作。
親の押し付けでやっていた習い事や進路選択は、確かに押し付けであったろうが、それが自分の
>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

この作品を早めに観に行く人は、関東大震災前の日本と朝鮮の関係性などに、ある程度の知識や興味をもっているのだろうが、予備知識がなくとも観やすく仕上げられている。多数のキャストが出演し、さまざまな視点を提>>続きを読む

6月0日 アイヒマンが処刑された日(2022年製作の映画)

3.5

「悪の凡庸さ」という言葉で有名な元ナチス将校・アイヒマンの死刑判決日(確定日ではない)から、極秘の死刑が行われるまでに関わった、さまざまなユダヤ人による群像劇。
予告や解説では、火葬をしないユダヤ教の
>>続きを読む

サッドカラー(2023年製作の映画)

3.0

主人公は「悲しみの感情がない」と診断されたことに、困惑しつつも悲しんでいるように見える。そのため登場人物全員が悲しんでいる非常にチグハグなやり取りを行っているように見える世界観が面白くも悲しい。

鳥籠(2023年製作の映画)

2.0

無為な日常を送る高校3年生の話で、本当になんとなく進路が分かれていく様を描いている部分はリアルに感じたが、それ以外の母親・受験・彼女・ラップについての部分は取って付けたような印象かつ時間の経過がよくわ>>続きを読む

不在の出来事(2023年製作の映画)

3.5

ほぼ「不在時の部屋でおきそうな”絵になる”事象」だけで展開される実験的作品。
本当に「絵になる事象」だけなので綺麗ではあるが、欲を言えば何かのストーリー性や、その日の「不在の出来事」だけを切り取った理
>>続きを読む

ハーフタイム(2023年製作の映画)

2.5

ストーリーも絵もしっかりとしており、見せるべき人を見せ、動きのあるカメラワークも良かったが、物語が直線的かつ捻りやこだわりも感じられなかったので、印象は薄い。

じゃ、また。(2023年製作の映画)

3.0

主人公が怠惰な割に部屋がキレイ、そして今が何月か覚えていないなど、現実的にはあり得なさすぎて警戒感を持って見始めたが、話が進む毎に気にならなくなり、この世界観を気持ちよく体感できるようになった。
結果
>>続きを読む

Sewing Love(2023年製作の映画)

2.5

突然の出会いから、それは愛なのか?所有欲(束縛)なのか?的な内容を幻想的なアニメーションで魅せていくのだが、モチーフはもっと壮大な命に関わる物語になっていく。アニメーションは確かに魅力的でしっかりまと>>続きを読む

肉にまつわる日常の話(2023年製作の映画)

3.0

極個人的な事柄を、こんなにも手の込んだ手法を用いて、楽しく表現していることに共感が持てる。この感覚・感性を大事に、次回作に期待する。

リバーシブル/リバーシブル(2023年製作の映画)

3.5

精神障害者と性・風俗という、なかなかに難しいテーマをミックスして、こんなにも鮮やかで優しく残酷な物語を作った監督に脱帽。
観客を飽きさせない情報過多な演出も、この世界観を作るのに良く効いていると感じた
>>続きを読む

こころざしと東京の街(2023年製作の映画)

3.0

題名だけから「地方出身者が”なんらかのこころざし”を持って東京の街に来て…」という、まぁありがちな話を想像したら違いました。東京に住む高校生の「こころざし」とは?って感じの話で、リアリティーのある設定>>続きを読む

うらぼんえ(2023年製作の映画)

3.0

あのオチにならなくとも気持ちよく観られたと思われる作品。逆にあのオチに逃げなかった場合は、どういう話になったのだろう?とも考えてしまう作品。

逃避(2023年製作の映画)

2.5

単発で刹那的な逃避は、実際にはあり得るのかもしれないが、登場人物のバックボーンが見えず納得できない。しかし、そこを役者(主に村上由規乃)の力押しだけで成立させている、ある意味で潔い作品。ちょっとびっく>>続きを読む

ParkingArea(2022年製作の映画)

3.0

深夜のショッピングモール、西新宿や汐留、豊洲などのビル群、イベントのないビックサイトや幕張メッセなどを彷彿とさせる『使われていない巨大建造物』に『自分一人』みたいな贅沢感と居心地の悪さを体験できるオモ>>続きを読む

Flip-Up Tonic(2023年製作の映画)

3.0

所々セリフが聞き取りにくかったりして、結構トリッキーな作りの映画だが、その違和感がなかなか良い効果を生んでいて何度か見たくなる作品。

しかし、段ボールはないかなぁw

ふれる(2023年製作の映画)

3.5

セリフや状況を直接示さず、見入って行くことで登場人物の関係性や置かれている状況を観客に気づかせ、各人物に同調させていく巧みな作り。
ト書きだけの脚本を元にエチュード的にセリフを作っていくことで役と役者
>>続きを読む

緑のざわめき Saga Saga(2023年製作の映画)

2.5

主人公の三人を含め、登場するのはほとんど女性。その彼女たちの行動や感覚はありうるのかなぁ。とは感じるし、そこに葛藤などがあるのだろうとは思うが、主人公達の父親を積極的に描写しないことで免罪してないか?>>続きを読む

スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.5

演者の目の扱いが怖くてスゴイ映画。これは監督が役者だからなのかもしれない。
窪田正孝の何を考えてるのかわからない三白眼気味の目。
蓮佛美沙子、奈緒の吸い込まれるような黒目。
赤ちゃんや子供の眼を特徴的
>>続きを読む

リテイク(2023年製作の映画)

4.0

最近の邦画だと『カメラを止めるな』『サマーフィルムにのって』『映画バイプレイヤーズ』などがあり、インディーズ作品ではあまたある「映画を撮る映画」。なので、ちょっと斜に構えて見始めた。
しかし、役者の拙
>>続きを読む

春に散る(2023年製作の映画)

3.5

ここ数年の瀬々敬久監督作は基本的に泣かせるための作品が多そうで、正直期待はしてなかったのだが、「春に散る」は役者の力によってしっかりと魅せきる作品となっていた。
作中は1~2年程度の話なのだが、トント
>>続きを読む

夢うつつ(2023年製作の映画)

1.5

あまりにもタイトル通りの「夢うつつ」な状況に唖然とする作品。同棲相手or男友達が退場するあたりまでは作者の意図的なものを感じて見やすかったのだが、序盤以降に登場する女性の友人と亡くなった友人との関係性>>続きを読む

記憶と残心(2022年製作の映画)

3.0

強い癖もなくサクッと観られて、読後感ならぬ観終わった後の感じはさわやかで気持ちの良い作品。しかし、いやだからこそ、すぐに忘れてしまいそう。

野球どアホウ未亡人(2023年製作の映画)

3.5

非常にくだらない設定・シチュエーションの中で繰り広げられる、役者がどこまでこのくだらなさにマジメについていくかを観察、そして堪能するための上質な作品。
特に、主人公とその義妹がやり取りや特訓で魅せる可
>>続きを読む

>|