本作はホラーではなく、ほとんどスリラーサスペンスと言っていい。
前作『リング』で貞子がビデオテープをもって拡げた呪いは、解剖の結果腫瘍となって顕現していることが分かる。
(とはいえ『リング』の続編で>>続きを読む
久々に、純粋な気持ちでウットリできるラブコメ映画だった。
同時に、シスヘテロのストレート男女が主人公のおバカに楽しめるラブコメは、もう新たに生まれえないのではないかとも思ってしまう。
英国王室以外で>>続きを読む
まず、本作の製作にマテル社本体が参加し、自社製品の歴史と社会に与えてきた影響について主体的かつ自己批判的な形で分析している姿勢が素晴らしい。
調べたらマテル社のCEOが本当に男性で笑ってしまったが、だ>>続きを読む
『ヴァチカンのエクソシスト』から、今度はアンソニー・ホプキンス演じるエクソシストを観る。
全体的に寒々しくくっきりしたコントラストで画面が彩られ、冒頭から死が漂う。
観客を激しい怪奇現象で驚かすとい>>続きを読む
超絶アクション×おバカ設定の映画。M:Iシリーズってこんなにアホだったっけ…?🤣
2023年になってもカセットテープや変装マスクのお家芸を続けていたり、AIの侵略を恐れてデータをワープロで手打ちして>>続きを読む
スクーターに乗って現場に向かうラッセル・クロウがかわいい。
日本のスクーターお坊さんみたい。
本作は、ラッセル・クロウの強靭さと茶目っ気を組み合わせた演技、そして言語能力の高さによって支えられている>>続きを読む
自己顕示欲の強い田舎娘がガスガス人を殺していく、という内容以上のものを本作から感じられなかった。
前作『X』を観ていない方が画面の新鮮味を楽しめたのかもしれない。
あるいは前作と本作の意図を十分に汲>>続きを読む
本作で映されるものは、豊かで鮮やかな四季折々の自然と、そこで繰り広げられる土俗的な蛮行…ではなく、生存のための合理性に基づいた風習である。
信州の山村を舞台に、厚い雪に覆われた冬から始まり、およそ1>>続きを読む
『風立ちぬ』では大人向けの神妙な語り口が印象的だったが、そこから10年、本作は子供にこそ観てほしい作品だった。
暴力的な世界と喪失に直面した少年が、行動力と慈愛の心を身に付けて成長するまでの物語が、人>>続きを読む
80歳を超えているハリソン・フォードが二本足で歩いて、理路整然と会話できている時点で奇跡に近いのに、ある程度確立されたフォーマットを持つこのシリーズを、3時間の尺でも飽きさせないように構成している時点>>続きを読む
タイトルもストーリーもAV然としているが、SFとしての絵作りがキマりすぎていてヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を取ってしまっている変な作品。
夫との冷え切った関係性にうんざりする女性や、姉の夫と密通>>続きを読む
いやコレどうやって撮影してるんだ…。
キャラクターの細かな息遣いや瞬きは、誰かが操作しているようにはとても見えない生き物らしい動きだ。
スケクシスが若返ったり死んで朽ちたりするシーンのメイキングを、知>>続きを読む
この状況がピンと来ない私は恵まれているのだろう。
正直、主人公が新入社員だから雑務を押し付けられているのか、映画業界だからなのか、女性だからなのか、はたまた会長の好みではないからなのか、論点がいまい>>続きを読む
「私はチタン製〜🎶」でめちゃめちゃ笑ったwww
実際に誰かに撃ってみてほしかった。
『チャイルド・プレイ』や『アナベル』と同じく人形系ホラーだが、本作の主人公「ミーガン」は呪いでもなんでもなく、あく>>続きを読む
横浜流星の表情演技と、藤井監督作品ならではの燻った山村の絵作りが、本作の何よりの見どころである。
藤井監督は炎や自然、闇の表現に卓越しているため、いつか大河ドラマを演出して欲しい。
横浜流星は、心に>>続きを読む
「怪物」とは、本作を作り上げた製作陣に他ならないだろう。
諏訪がなぜ舞台に選ばれたのだろうと思ったが、夜に上空から撮った映像が印象的だった。
夜になると、湖がある場所には光が一切なくぽっかりと闇が広>>続きを読む
建物やネオンカラー、音楽、鏡の反射を活用した撮影など、全てがオシャレで渋い。
レイモンド・チャンドラー作品は『大いなる眠り』を読み始めたばかりなので詳しくないが、彼の作品の持つ雰囲気をよく表現していた>>続きを読む
ディズニー往年名作映画の「超」実写版に、私の大好きな『リトル・マーメイド』がついに来てしまった。
正直不安もあったが、私がアリエルというキャラクターの好きなところである、人間世界への狂気じみた渇望が>>続きを読む
挿入歌にCigarettes after Sexの"K"が使われていたのが、本作一番の衝撃で意味不明だった。
中島哲也監督の外し演出のひとつなのだろうか。
構成としては、何が「来る」のか、実体として>>続きを読む
1話から4話まで頑張って観たが、かなり長い道のりに感じた。
各話必ずどこかで睡魔に襲われるのは、もはや何かの呪いだろうか…
事の発端は、AVにダビングされた不気味な呪いの映像。それ自体は不可解で気>>続きを読む
ノワールアクションエンターテインメントとして綺麗に整っていたと思う。
原作の韓国映画は未見だが、ディテールよりも画面のダイナミックさやドライブ感で観客を乗せるところをよく引き継いでいたのだろう。
藤井>>続きを読む
『TAR』の衝撃が大きすぎて、1週間くらい前にこのアホワニ映画を観ていたことをすっかり忘れていた。
もはや内容もオチもあんまり覚えていない。
ただのアホワニ映画かと思いきや、結構引きの絵作りとかは>>続きを読む
神からの啓示、作曲家の大いなる意志、それらを具現化させる指揮者の強権的なカリスマ性。それらによって古典音楽、ひいてはオーケストラ音楽は成立すると思ってきた。
だが現代において、そんなものを標榜している>>続きを読む
レア・セドゥは、いつもの麗しい美貌を湛えながら、完全に日々に忙殺されて寂しさを秘めた中年女性にしか見えなかった。
彼女の移ろいやすく情緒的な表情は、作品に大いに説得力をもたらす。
シングルマザーの主>>続きを読む
なんとも切実な気持ちになってしまった笑
心を置いて身体だけが老いていくことに、まだまだ恐怖を感じる。
本作は、西洋文化を中心に生まれた、性に対する欲求と恥じらいという二重規範を、ホラーという形で仕立>>続きを読む
小津安二郎は、目に映る全ての人とものを、直線とコンパスで描いた曲線に変換して捉えているのだろうか。
どのシーンも幾何学的に均整が取れており、即物的にすら見える。
ただ、自転車で遊びに行くなど動きを伴>>続きを読む
映画館でコナン、何年ぶりだろう。もしかしたら初めてかもしれない。
コナンについてはほぼ素人で、特に黒の組織とか赤井さん安室さん絡みのことなんて何度聞いても覚えられていない程度だが、それでも非常に楽し>>続きを読む
『関ヶ原』で原田眞人監督への苦手意識を持っていたが、本作ではこれみよがしな司馬遼太郎の原文ナレーションは控えめで、むしろイカした絵作りに注力されており、非常に洗練された印象だった。
無意味に早口過ぎる>>続きを読む
これ半年も前から公開してたのか、、
類を見ない超ロングラン上映に感謝、、
燃えたぎる、血が踊る、と歌詞で繰り返される通り、爽快かつ大規模なアクションが展開されていて最高だった。
森に集落を構えるゴ>>続きを読む
ポスターの雰囲気から、多様性賛美の説教臭さがあるかもしれないなと構えていたが、きちんとドラえもんの世界観を守った上でのメッセージ性を持っていて、またまたドラ泣きしてしまった。
完璧じゃなくていい、あ>>続きを読む
冒頭、画面の中心が天井と床とのちょうど中心と一致するように揃えられ、舞台となる北鎌倉の日本家屋の部屋が順番に映されていく。開け放つことで複数の部屋が接続できる、襖という機能を持つ日本家屋だからこそ成し>>続きを読む
「人を守りたいと思う」
「そういうことにしたのね」
開始早々、池松壮亮に地球を救いたいなどと大それた目的語のセリフは重すぎる!言わされているようにしか聞こえない…と頭を抱えたが、敏腕・浜辺美波の気の>>続きを読む
今回のアカデミー賞は下馬評も何もチェックしていなかったが、予告編を観る限りでまさか本作がアカデミー賞を総なめにするとは思っていなかった。
ただ実際観てみると、表面上の奇抜さはありつつも、マルチバース>>続きを読む
チャゼル作品には正直苦手意識が強かったが、本作はその苦手に感じていた要素がほぼ表に出てこず、非常に楽しかった。
『セッション』も『ラ・ラ・ランド』も、表層的な華やかさや強烈さによって、脚本の粗に蓋を>>続きを読む
3年前にルカ・グァダニーノ版を観た時、オリジナル版を観ていなから内容についていけないんだと思っていたが、別にオリジナル版を観てもなんの参考にもならなかったということが分かった。
そして、覚悟していた>>続きを読む
ドリアン・ロロブリジーダ目当てに鑑賞。
主人公のゲイ友達として飲み会のシーンに登場するが、いつものハイスピードハイトーンなおしゃべりが楽しかった。
プライベートもあの感じなんだろうか??
タイトルに>>続きを読む