泡沫さんの映画レビュー・感想・評価

泡沫

泡沫

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追龍(2017年製作の映画)

3.0

さいきん通勤時間や職場で映画みるのがお気に入り。
警察と持ちつ持たれつの黒社会、統治国の英国人には何があっても手出しできないもどかしさなど今となっては信じられないような香港の闇。こういう時代を知る人た
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水滸伝(1993年製作の映画)

3.0

原題「水滸傳之英雄本色」
梁山泊、中でも林冲と魯智深という義兄弟の間柄を男たちの挽歌に重ねるというのはまあ、なるほどといえばなるほどという感じもする。中身はスウォーズマンみたいなぶっ飛んだワイヤーアク
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水滸伝 杭州城決戦(1973年製作の映画)

3.5

ショウブラザーズ版水滸伝の二作目。李師師の仲介で(割とあっさり)招安が叶い方臘討伐へ向かう。このくだりは兄弟たちがどんどん脱落していくのでもともと辛いのだが張徹なのでそれは壮絶。
とはいえ三兄弟(阮小
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水滸伝(1972年製作の映画)

4.0

そうそうたるメンバーに加え日本からもスターを招いたSB水滸伝!好漢たちの居並ぶ様子は壮観。燕青はもちろんイケメンすぎる武松に目が行ってしまうが、明日の斬首を告げられてもふてぶてしく高笑いしている豪胆な>>続きを読む

水滸伝(1983年製作の映画)

3.5

「少林寺(’82)」を彷彿させる本物の武術家による水滸伝。アクションはものすごいものの見た目は割とじみだし、今ひとつストーリーを活かせてない…と思いつつ見てたんだけど、最後たいへん熱い。宋江が来たのを>>続きを読む

少林寺 木人列伝(2021年製作の映画)

3.0

そこそこ面白かったけど邦題よくないね。始まってすぐ木人巷に挑戦してるものの、それを操っているのは十八銅人。ということでなんとなく察せられるのだが木人メインの話ではない。原題も「銅皮鉄骨方世玉」。ストー>>続きを読む

仁義なき遊戯 〜十人の刺客〜(1977年製作の映画)

3.0

人名を列挙した説明的なセリフから物語が始まるのでひるんでしまうが見てるとなんとなくわかってきた。アクションはきわめて単調ながら次々やってくる刺客のおかげで飽きる前に戦いが終わる。また主人公の出生の秘密>>続きを読む

劇場版 水滸伝(2011年製作の映画)

3.0

「劇場版」はよくわからんがドラマの中から林冲・魯智深・(私の期待にあんまり応えてくれなかった)楊志・宋江のエピソードに絞ったダイジェスト版。ジャケでクローズアップされてる燕青は出番なし!ということで話>>続きを読む

ヒーロー・オブ・クンフー 裸足の洪家拳(1975年製作の映画)

4.0

「赤脚小子」がリメイクと知って元の方もみたいなとずっと思っていたんだけどようやく念願が叶った。「唐人街小子」とかなり似たところはあるけど、人のいい天真爛漫な主人公と対比されるのはここではごろつきどもと>>続きを読む

風の外側(2007年製作の映画)

1.0

ダメなとこ挙げればもうきりがないけど、最悪なのはルーツに悩むマリコに対して「国籍なんか関係ない壁はあなたの中にある」と教師が言い切ってしまうとこ

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

なんだかモヤモヤする映画だった。何がってこのカスみたいな男を今ひとつ嫌いになれない自分に…。なんなんだ。
このマイキー、ポルノ時代は女たちを搾取してたっぽいし、金がなくなって妻の家に転がり込んだくせに
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アンジェラ・マオ ザ・トーナメント(1974年製作の映画)

4.0

修行を重ねるとか秘伝書を手に入れるとかでなく、敗因や敵を分析することで相手に打ち勝つ聡明で強い主人公。ボーイッシュなスタイルもすごい可愛い。アンジェラ・マオのアクションは小柄ながらキレがあり痛快!この>>続きを読む

死闘伝説 ベスト・オブ・アクション(1994年製作の映画)

2.0

珍妙なニンジャ映画も胡金銓も一緒くたのバカっぽい欧米製ドキュメンタリー、劉家良のインタビューが見られるのだけは得した気分。相変わらず有名作品の映像は少なめでジャッキーもドラゴン特攻隊とか炎の大捜査線な>>続きを読む

導火線 FLASH POINT(2007年製作の映画)

4.0

贖罪も更生も許さない暴力警官ドニーイェン。いいのか!ルイス・クーもかっこいいけどあくまで引き立て役です、拳がモノを言う世界なので。
ドニーが潜入捜査官やったほかの映画で、関節技のシーンが長くて途中飽き
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ザ・ポスタリスト ~伝説の絵師~(2016年製作の映画)

3.5

Mr.Booもブルース・リー作品も五福星もプロジェクトAも手がけたポスター作家・阮大勇氏の軌跡を追ったドキュメンタリー。マイケル・ホイの息子さんの作品らしく豪華対談も少し見られてうれしい。ずいぶん違う>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

日曜日のサラリーマン喜ばせドラマ(てきとう)とかプロジェクトXのノリでまた戦争みたいなコトやって 俺たちゃけっしてヘッポコではない(と思いたい)ぜ というひどく無邪気な話 「俺の戦争が終わってない」っ>>続きを読む

ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ(1981年製作の映画)

3.0

侵略者として批判されることも多い桃太郎のドラえもん的解釈、鬼との決戦は痛み分け!「どちらも怖がってる」ってのはやっぱり根が深いね。日本は美しい国だと聞いてキマシタ〜に対するリアクションに時間とってるの>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.5

お人形遊びにリアリティ持たせて再現してるとこは楽しくて、かつて私もバービー(ただしのちにジェニーになる方)で遊んだ時のことを思い出した。でも人間世界に着くや否や投げつけられるキャットコールはつらい現実>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.0

メガロドンこわい!主人公つよい!ひたすらそんな感じで明日の仕事のことを忘れさせてくれる。主人公に対して「カッコいい」って台詞で言うのおもしろだよ。でも海水浴場あたりのとこで飽きちゃった。

バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.5

私にはゴールデンウィークなんかやってこないからふつうにネトフリ消化試合…どことなくゲームっぽい感じの世界で私は女神転生4を思い出した。かなり生きづらそうな世界だけどおばあちゃんと孫娘が2人でサバイバル>>続きを読む

カニバル・カンフー/燃えよ!食人拳(1980年製作の映画)

3.5

まるっきりキワモノっぽい邦題だけど、意外にもしぶいキャスト揃えてツイ・ハークがしっかり作った印象。スプラッタ描写に力入れつつストーリーも割とエモ、そんで最後にどーんと突き落としてくれる。キャラクターも>>続きを読む

キングダム(2019年製作の映画)

3.0

原作も知らないし芸能人も全然分かんないけどたまには邦画見て勉強しようということで…世間話にも乗れないしさー。「なにすんだえ」みたいな演技はすごく見やすいです。台詞やロケだけでなく「兄弟以上の強い絆」と>>続きを読む

西索米~人の最期に付き添う女たち〜(2017年製作の映画)

3.5

マーチングバンドのような女性たちが行う賑々しい葬儀行列…というとなんだか異様に思えるけれども、仏式の葬儀のあとでキンキラキンの宮型霊柩車がやってきて雅楽を流しながら故人とのお別れする日本のあの、少し珍>>続きを読む

兵役拒否(2019年製作の映画)

3.5

暴力的な占領行為に対して平和のための抵抗は地道に行われ、今苦しんでいる人がいてもそれしか手がないというもどかしさや無力感も大きな敵の一つだと思う。イスラエルの高校生アタルヤさんはそういうものにめげずに>>続きを読む

漢字(2017年製作の映画)

3.0

一人一人の語りやワークショップの様子など面白いは面白い。…んだけどアイデンティティとしての漢字文化、タイポグラフィにおいての独自性、看板を手書きすることの重要性、フォントデザインとそれをビジネスとして>>続きを読む

林昭の魂を探して(2005年製作の映画)

4.0

胡傑監督作品、時系列も内容的にもこちらを最初に見るべきだったかな。50年代末、右派のレッテルを貼られても毅然として自由万歳と叫び続けた女性が書いた詩や文章と、彼女を知る人々のインタビュー。(まだ全然知>>続きを読む

星火(2013年製作の映画)

4.0

大躍進とは名ばかりの暴政によって街を埋め尽くした餓死者を見、中央政府に訴え出ようとした人々の証言に圧倒される。裁判にかけられ、あるいは死刑あるいは懲役や労働刑になった人達には学生もいれば体制側の党幹部>>続きを読む

私が死んでも(2007年製作の映画)

3.5

文化大革命時の66年、紅衛兵によって吊るし上げられ殺された教師の夫はその遺体を写真に収める。目にしたこと体験したことを人に伝え、真相を明らかにしなければ私は責任を果たさなかったことになる、という言葉と>>続きを読む

ファストフード店の住人たち(2019年製作の映画)

3.0

行き場のない人々は夜を明かすハンバーガーショップでちょっとしたコミュニティを形成していて、中心には面倒見のよいポックがいる。もちろんみんな生きるのがうまくなかったり不運なことがあったりする人で、自業自>>続きを読む

ロジャー&ミー(1989年製作の映画)

4.0

「明日へ」っていう映画みたいみたいと思いつつ身につまされすぎて手を出せてないんだけど、これは油断してしまった。レイオフとは言ってるけどリストラとどうちがうのか。GMや地域・果てはアメリカ経済の発展に大>>続きを読む

男たちの挽歌(1986年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

むき出しの感情を表に出すのはかっこ悪いという固定観念が崩れる。平穏に暮らしたい、栄光を取り戻したいというそれぞれの願いは黒社会の思惑にむなしく飲み込まれ、たった一つ残った友情だけが男たちの原動力となっ>>続きを読む

主戦場(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

私はネットで歴史を学んだりしないので見るのが大変苦痛でしたということを書こうと思ったが そうやって「私はバカの仲間じゃありません」と片付けるのも不誠実じゃないかと思えてきた この作品に賢しげなコメント>>続きを読む

霊幻百鬼(1983年製作の映画)

3.0

京劇出身の(しかも同門の)俳優さんたちを中心に据えて、劇中劇なんかも見られワクワク。ホラーというにはどうも監督自ら演じる女幽霊(?)の見た目がおもしろすぎ、ただでさえあの顔なのに。でそれと対をなすかの>>続きを読む

ぜんぶ売女よりマシ(2017年製作の映画)

3.5

夫のDVから逃げた女性の子どもを福祉事務所が奪い去り、裁判所ですら異常な行動を隠さない父親に引き渡す。子どもを育てる責任を持ってないと母親が判断された理由はただ一つ、セックスワークをしてたから…。一人>>続きを読む

フライング・ギロチン(2012年製作の映画)

3.0

若きメンバーの紹介から始まるので元祖「血滴子」のリメイクかと思いきやボスはジミー・ウォング。えっそっち?でも恐ろしい武器を操る影の暗殺部隊であるにもかかわらずメンバーの絆が深かったりずいぶん無邪気だっ>>続きを読む

芙蓉鎮(1987年製作の映画)

3.5

用語や時代背景などが難しく後回しにしてたが「三体」みて再び興味がわいたため再挑戦(我ながらどうかと思うが)。
「党の上層部」はあまり顔を出すことがなく、李国香や紅衛兵といった割と末端の人々が社会の空気
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