理屈じゃないのさんの映画レビュー・感想・評価

理屈じゃないの

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メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

4.0

最近とみに増えたと感じる企画ありきのリメイク・続編・スピンオフの類いかと、思ったのだけど、
ロブ・マーシャルの前作への限りないリスペクト、そしてミュージカルというフォーマットそのものへの大きな大きな愛
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

4.0

シャマランほど、愚直なまでに、「信じるとはなんぞや」ということを考え抜いている人はなかなかいないと思うけれど、彼の発する「超常的なことを信じるか」という問いは常に「それを認知する己を信じるか」に直結し>>続きを読む

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.1

一人殺せば罪人で、
百人殺せば英雄…でしたっけ?
そんな言葉がありましたね。

善と悪が混沌とし
正気と狂気がひっくり返る
戦争という地獄。
「誰も傷つけたくない、殺したくない、たとえそのために殺され
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バッド・バディ! 私とカレの暗殺デート(2015年製作の映画)

4.0

本当にほんとうに全員がかわいすぎて気が狂う

根っこに基本の倫理観は保ったまま
だけど貴方となら何でもいいわと
一緒ならどんなことも出来る気がしてしまうと
そんなの…ありえないくらいロマンティックだ
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.9

「前作は最高だったけど今作はもっと最高」
「今作も最高だったけど僅差で前作の勝ち」
「前作も今作も最高」
「生まれてきてよかったありがとう最高」
「I am Groot.」

以上のどれかに当てはまる
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.7

個人的には、こんな風に思春期らしく暴走して爆発できるのは、こじらせているとは言わない。
とても健全。
あとちょっとアーウィンくんの存在が都合よすぎる。

でもとても面白かった。
ナポレオン・ダイナマイ
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.1

愚かさは、青春は、若者の特権ではないのだ。

20年という月日を経て、
きちんとした身なりになって、
うるさい音楽を遠ざけ、
ほどほどのお酒を飲んでは「あの頃はオレたち、馬鹿だったよな…」と遠い目をす
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牯嶺街少年殺人事件(1991年製作の映画)

5.0

何て言うのか、目撃したという感じ。フィクションとかノンフィクションとか実話が根底に的な話ではなくて、本当にカメラが自分の眼のような気がした。
登場人物に自分は重ならず、私がそこに立って見ている。
4時
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

ネタバレ的なことはがっつりまるっとコメントに。


これ、断じて「暗くて、重くて、深くて、社会に問題提起する気満々」な映画ではない。
「ささやかで、パーソナルで、普遍的で、ロマンティック」な映画。
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レゴバットマン ザ・ムービー(2017年製作の映画)

4.0

ある意味公式パロディ的なノリではあるものの『ダークナイト』や『~ライジング』で問われるバットマン≠ブルース・ウェイン的な存在意義の話も絡み、かなりノーラン版と共通するテーマだと思った。
アプローチの違
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SING/シング(2016年製作の映画)

3.8

どん底のどん底ぶりがすごい。
「底に落ちたら上がるだけ!」
なんてありふれたはずのメッセージが、とてつもない説得力を持ってしまうほど。

お嬢さん(2016年製作の映画)

4.2

あまりにも好きで、
語る言葉を見つけきれないまま来てしまった。
要素が多すぎて、そしてその多くはセンセーショナルで、でも、だからこそ、「○○な映画」とは言いたくない。

三部立てと言いつつ第三部は話運
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未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

3.6

とことん、相容れないでいく。

出逢いと別れを繰り返して、
近づいて離れて拒絶して先立たれて、
あらゆるかたちで他者と関わり合いながら、
そこにきちんと血を感情を通わせながら、
それでも、自分以外の何
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3月のライオン 前編(2017年製作の映画)

3.6

試写にて鑑賞、公開前にひとまとめ。

『ちはやふる』が「青春ぜんぶ賭けて」だとしたら、
『3月のライオン』は
「人生ぜんぶ賭けて」、だった。
そのスケールの違いは当たり前だけど真剣さや映画としての出来
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.9

なんだこれ遅効性の毒じゃねぇか。
もう何時間も前に帰ってきたのに、頭の中で曲が回る回る。

「ロマンティックで何が悪いんだ?」
そんな台詞にすべてが集約されている。

夢を見るにはぎりぎり老けすぎてい
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.4

何回見てもチートでは?というくらい豪華なキャスト陣ですね。

不粋で俗っぽい人間で恐縮ですけれども、「12年前に家を出た兄を殆ど覚えておらずごりごりに美化している」っていうどう考えてもハイティーンせめ
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

4.5

腕っぷしは強いが情にもろい示談屋ヒーリーと、
やる気も根性もだらしもないお気楽探偵マーチ。
二人で力を合わせても、せいぜい4分の3人前くらい。
だけど断じてBADなGUYSではない。
とにもかくにもキ
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.7

信仰を持つ人間と、持たない人間ではスクリーンに映るものが随分違うのではなかろうか。
そんなことも含めて信仰とはということを考えさせられましたね。

原作も読まずに映画を観るにあたって、これは当然「神の
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ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

4.2

無双仕事人ものは今や一大ジャンル。
新しいものが出る度にアクションの面では新機軸のものが多いですが、
この作品はとにかく感情に訴えかけてくる強さがすごい。
こんなの…大好き!!!
伏線フェチにダイレク
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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

今さっき観たのでどうしても消化できないまま言ってしまうんだけど
サムの動機が明かされる件にめちゃくちゃ動揺してしまい、
受けとめきれないままでいる。

リーダーである彼に敵と戦う極めて個人的な動機(一
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.1

勇気以外に特別な力など持たない者たちの、熱い戦いの物語。
敵地に向かうそれぞれの動機や意志が何とも健気で愛おしい。

巧みにまとめられた脚本。
この作品だけで伏線もあり、完結してる。
シリーズファンへ
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スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)

3.8

「こ、こんなのアリ?」というくらいに脳内麻薬が出る反則級クライマックスに、細かいことを言っては野暮になるほど楽しい映画でした。
予告で流れる"Let's make some noise."って台詞、か
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

概ねTwitterの再編集です。


私はこの主人公と要素としては何一つ似通っていない。
性別から年代から社会的立場から何から何まで。
でも観てる最中ずっと
(あっあっ、あぁ、おえっ、うぅ~、ぎゃあ、
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溺れるナイフ(2016年製作の映画)

3.1

ん~~~~~~~。
わかります。
作家性なんだ。
とやかく言える領域ではない。
ただ、合わない。
どきどき(恋のときめきに限らず映画のときめきだ。)するところもいくつかあったのだけれど。
つくづく自分
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何者(2016年製作の映画)

3.4

就活の闇とは。
深淵を覗きこみきれなかったのは、私が経験に乏しいからなのかな。
SNSの闇は、間違いなくあんなものではないと思うけれど。

核心への迫り方、会心の演出…は狙いすぎていたような気もするけ
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怒り(2016年製作の映画)

3.8

ほぼTwitterのまとめ・ネタバレをコメントに。

例えば炎に善いも悪いも無いように、怒りとはベクトルを問わない純粋な昂りのことなんだろう。
個人的には途中あるシーンで怒りも痛みも悲しみも天井に達し
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ジュリエットからの手紙(2010年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

DVDで観たやつだけどたまには。

ジュリエットの秘書という活動がとても面白いのにあまり描写されていない点は残念だな~。
軸となるヴァネッサ・レッドグレイブ演じるクレアの恋物語も実はあんまり大切にされ
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オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

4.1

「壊れた人間同士が凭れ合うのはよくない」みたいなのは完全に、壊れたこともなければそれを夢にも思わない側の理屈であって、本当はみんなどこか壊れかけているし、騙し騙し生きている。
寄り添える人を見つけられ
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

イーストウッドはPERSONよりもINCIDENTを、長いスパンの物語より数日など短期間の物語を掘り下げる方が抜群に巧いと思っているので今回は期待していたけれど、案の定素晴らしかった。
しかも脚本がま
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.6

思ったほどエキサイティングじゃなかったけど、思ったより80倍くらいラブかった。
あくまでコミックの文法で撮ろうとしてる感じも嫌いじゃない。

多くの人が(というか私も)肩透かしを食らった原因として「言
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サヨナラの代わりに(2014年製作の映画)

4.0

リアルな人間関係の機微に非常なこだわりが見られてとてもよかった。

主役の二人の演技は本当にいい。
ヒラリー・スワンクは長年の安定感もある名優ぶりだけれど、
驚きはエミー・ロッサム。素晴らしい俳優にな
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