つぼかびさんの映画レビュー・感想・評価

つぼかび

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蛇の道(1998年製作の映画)

4.2

youtubeの期間限定公開にて。なんてことない通りのショットが怖すぎるし、あのがらんとした工場とVHSの質感も怖い。復讐者が反転するクライマックスの演出なんかただのホラー。ちゃんと死体撃ちしてトドメ>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.0

タイトルは『関心領域』だけど裏返せば「無関心世界」でもある。冒頭の何も映らないスクリーンに不協和音だけが鳴り響くやけに長い時間を通じ、塀で覆っても否が応でも聞こえてくる音とどう向き合うかを問う映画だと>>続きを読む

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

3.1

派手なクライムアクションかと思ってみたら、めちゃくちゃ渋アクションだった。数少ない銃撃戦のあっけなさとカッコよさは流石

砂の惑星(1984年製作の映画)

3.0

酷評しか聞いたことなかったので観てなかったけど、ヴィルヌーブ版のじっくりさに退屈してしまった身からすると、テンポ良く話が進んでむしろ観やすかったな

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.0

環境音楽的な感じでぼんやり視聴。マイアミの埃っぽく乾燥したロードサイドで冴えない男女のイケてない逃避行。嫌いではない。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

この映画が日本でなかなか公開されなかったの意味分からんなあ。原爆投下描写が無いのもこの構成なら当然だし。スライドから目を背けるオッペンハイマーのシーン入れてるあたり意図的だろう。どうでもいいけど、作中>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

-

4Kリマスター版を劇場で。10年前にDVDで観た時も衝撃だったけど、ストーリーあらかた分かった上で観ても色褪せない面白さ。現実と虚構の行き来や時間・空間の飛ばし方が惚れ惚れするほど抜群。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

2.5

いや、面白くないでしょ。3時間も長すぎるよ。ベタに言えば、インフルエンザの時の夢みたいな映画なんだけど、褒め言葉ではない。『ヘレディタリー』『ミッドサマー』が家族(擬似家族含む)の崩壊と修復の物語だっ>>続きを読む

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

3.5

ダスティン・ホフマン側に同情できるように情報が偏っているので、これをもって養育権がどうのこうのは言えないが、あまりにメリル・ストリープが身勝手に見える。

妻がエレベーターを降りるシーンで始まり、妻が
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ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

3.6

原作を読んだのはどれだけ前だったか。内容もほとんど覚えていない。とにかく、猫と犬とヒッピーなお隣さんとロサンゼルスの海沿いやら丘の上やらの家とLAの街並みの雰囲気を楽しむ。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.0

ブラックジャックもびっくりな脳移植手術で蘇生した主人公が成長するにつれて絵が貧相になっていくのが勿体ない。船を降りて以降、物語までもが詰まらなくなっていく。ストーリーの展開がわりとベタで、設定負けして>>続きを読む

危険な戯れ(1975年製作の映画)

3.0

ほぼAV。『ソドムの市』と違って男連中は脱がない。薬漬けにされて脱がされたり縛られたり鞭打たれたり火炙りにされるのは若い女性のみ。グロくない分変態感はマシマシ。幕間で繰り広げられるカメラ目線だったり繰>>続きを読む

ロリータ(1962年製作の映画)

3.0

とにかく主人公がダサい!キモい!あとは逆チェーホフの銃。

Wの悲劇(1984年製作の映画)

4.0

目の前でナイフ構えた女の子がいるのに棒立ちの警備員と、さっと両側に開くマスコミ陣の絵が何よりも演劇的で笑ってしまった。

劇団研修生の成り上がりストーリーと劇中劇がリンクし、現実でもアイドル・薬師丸ひ
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爆裂都市 BURST CITY(1982年製作の映画)

2.8

暴動のエネルギーの爆発に全振りした『さらば青春の光』×『マッドマックス』。ずっと何やってるか分からんけど、心掴まれるライブ感。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.5

ユーゴスラビア史に疎い自分を呪う。『想像の共同体』を体現したようなアンダーグラウンドの共同体はユーモアと音楽と虚構に満ち溢れているが、サブタイトルや円陣、首吊り、再現映画など多彩な方法で定期的に描かれ>>続きを読む

BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-(2024年製作の映画)

2.3

ふらっと映画館入ってふらっと前情報ゼロで観たので、予備知識が必要なのかどうかも分からず、あまり乗れず。マッドマックスとかfateの要素がちょくちょくあるような。あと、ロリータクソガキがワンパンマンのタ>>続きを読む

高校大パニック(1978年製作の映画)

4.1

いまだに馬鹿にされる九州の"自称進学校"ってこの頃からあるのか笑

数学教師を撃ち殺すところがクライマックスかと思ったけど、エキセントリックなバカがたくさん出てきて最後まで面白かった。受験地獄とか若者
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原子怪獣現わる(1953年製作の映画)

3.0

元祖核実験×怪獣。ゴジラの始祖。ストップモーションは面白いけど、80分のうち怪獣が本格的に出てくるのは最後の20分くらい。

ドーベルマン(1997年製作の映画)

4.2

言われなくてもヒシヒシと伝わってくるタランティーノ愛(顔のアップの撮り方とかまさに)に、ブラックラグーンもびっくりな治安の悪さ。頭擦りおろしリンゴだけは何処かで聞いたことあったけど、なんとも間の抜けた>>続きを読む

フラッシュ・ゴードン(1980年製作の映画)

3.0

テーマ曲含めめっちゃ有名だし、『Ted』とかで散々ネタにされてたけど見てなかった映画。紛うことなきガバガバ馬鹿SF。最高。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

2.1

うーん、いまいちしっくりこなかったなあ。乳泥棒して先行者優位のドーナツビジネスするけど売り抜けるタイミング逃して人生終了するストーリーは退屈だし、川のショットと冒頭のキノコが生えてる草むらのショットく>>続きを読む

デモンズ2(1986年製作の映画)

-

前作を観たのが大昔すぎて全然覚えてないんだけど、メインのゾンビがしぶとすぎて笑った。

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.5

原作はなんだかんだでタイミング無くて読んでない。どこかの感想で見かけた、ヘンリー・ダーガーみたいなシーンがある、というのは一瞬で分かった。確かにそうだわ笑

富裕層から見た第二次世界大戦の姿は、それは
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トラフィック/ぼくの伯父さんの交通大戦争(1971年製作の映画)

4.0

やっぱり映画で見るしょぼめの玉突き事故って面白い。『プレイタイム』とか『ぼくの伯父さん』だと、すごくシステマティックでモダンな空間をユロ氏がめちゃめちゃにする面白さがあった記憶だけど、本作はユロ氏は交>>続きを読む

鏡の中の女(1975年製作の映画)

3.1

睡眠薬の大量摂取をする中盤以降、幻想世界の中で過去のトラウマが引き摺り出される演出がかなりしんどい。

第三世代(1979年製作の映画)

3.0

初めて観た監督だが、とにかくオープニングと章またぎの演出がカッコいい。音の使い方や若い男女の共同生活、コメディチックであっけない襲撃シーンはゴダールの雰囲気を強く纏っている。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

トイレ清掃員をしながら浅草の下町で暮らす初老の男性を描くには明らかにリアリティの解像度が低い。渋谷のおしゃれトイレしか出てこないし。あの家であの生活してたら、夏は熱中症、冬は低体温症で死んじゃうよ笑>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.1

とにかくお芝居が良かった。大声を出すのではなく、絞り出すように感情を表現する感じ特に。構成は『市民ケーン』のように、身近な人物の回想を通じて川辺市子の壮絶な過去が次第に明らかになっていく形。

おそら
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アレックス(2002年製作の映画)

4.1

構成は『メメント』、文体は映画版『ユリシーズ』、ストーリーはあり得ないくらい鬱。でもギャスパー・ノエ作品の中では1番引き込まれたかも。

『エンター・ザ・ボイド』でも最低最悪な形で時間の循環、輪廻みた
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X エックス(2022年製作の映画)

2.9

突然IQが2になって大声出しながら走り出したと思ったら出会い頭でズドン!されるのはいつ見ても新鮮に笑えて良いものですね。

作中の映画監督が死ぬと同時に青春ポルノ映画がホラーポルノ映画に変貌する。おい
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恐るべき子供たち 4Kレストア版(1950年製作の映画)

3.1

原作は学生の頃読んで、かなり引き込まれた記憶がある。ストーリーもざっくりは覚えてる。

何回か出てくる市松模様の床を捉える空中からのショットが良くて、特にラストの急に突き放すような客観空中ショットは抜
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ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)

3.2

いわゆるボリウッドの代名詞のような作品だけど、今見るとだいぶ古臭い。大味なストーリー(結局家柄なんだよなあ)に丁寧すぎてくどいギャグ、いつもの踊り。

幽幻道士(キョンシーズ)(1985年製作の映画)

3.0

霊幻道士と幽玄道士が別物ということを初めて知りました。キョンシーのルール的なものもようやく知った。そしてNARUTOのテンテンの由来はこの女の子だったのね。あとテンテン役の子が松竹芸能所属タレントにな>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.0

予告編の時点で分かっていたけど、戦国時代版『アウトレイジ』に男色とコメディ要素をふんだんに振りかけた、「常識的」ではない時代劇。首に執着する光秀と「死んでることが分かれば首なんかどうでもいいんだ!」ス>>続きを読む

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