mokoさんの映画レビュー・感想・評価

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ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.9

初動をミスったとはいえ、色々な要素が重なって加害者と被害者がすり替わるかのような描写にイライラした。

カーラの真っ直ぐな正義感、実はいちばんの被害者であるオスカーに寄り添う優しさには心打たれた。

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.0

「友よ、よく覚えておけ、悪い草も悪い人間もない。育てる者が悪いだけだ」
ヴィクトル・ユゴー

関心領域(2023年製作の映画)

3.5

壁一枚隔てただけの収容所から聞こえる阿鼻叫喚の声、立ち上る煙、降り注ぐ灰。
まともな感覚ならそのような場所で優雅に暮らせる筈がない。

視覚的な残虐シーンは一切なく所長一家の生活を淡々と描くことで、か
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.9

ティム・バートンの世界観
幽霊たちのキャラクター
17歳のウィノナ・ライダー
時代を感じるドタバタ感
ヘンテコな日本語字幕

全部かわいいじゃないか

36年ぶりの続編でどんな風に蘇るか楽しみ。

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.7

虚しさと心地よさが共存している作品だった。
森の温泉気持ちよさそう。
 
マークとカート。
今は生き方、家族の有無、経済状態全てが真逆で噛み合わずキャンプ後は疎遠になるだろうが、
数十年後?ライフスタ
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.0

FIRST COWを観てケリー・ライカート作品に惚れ込んでいたところ、こちらのデビュー作含む4作品を目黒で上映中とのことで遠方から駆けつけた。

とにかく全部よかった。
撮影許可料が払えず警察から圧力
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ホラーといっても恐怖感なく楽しめた。

愚かなのはAI人形を開発した人間であり、ミーガンは何も悪くないのに
最後はケイディに恩を仇で返され気の毒で見ていられなかった。

ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.9

なんて事ない日常を描いてるんだけど、画が綺麗で感覚や雰囲気を楽しめた。
こういう映画みる自分ってちょっとオシャレかもという満足感が得られる。

リジーは個展への焦りに加え、隣人の対応やらクセの強い家族
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ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー(2018年製作の映画)

3.4

ドイツ人のアルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフがニューヨークで立ち上げたブルーノートレコード。
彼らの音に妥協しない姿勢やスウィングへのこだわり、黒人への人種差別の壁があったこと(彼らもユダヤ系
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

弱肉強食より情
最後のキング・ルーに安堵した。

静かだが余韻が残る良い作品だった

パリタクシー(2022年製作の映画)

4.2

92歳のかわいいおばあちゃんかと思いきやあまりにも波乱万丈な人生を送ってきたマドレーヌ。
シャルルと人生最後の幸せな時間が過ごせて本当によかった。
シャルルにとってもマドレーヌとの一日は一生の宝物だろ
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クイズ・レディー(2023年製作の映画)

3.7

全くタイプの違う姉妹、オークワフィナとサンドラ・オーがぶつかり合いながらも愛犬を救うべくクイズ王者になるまでのサクセスストーリー。

キャラが濃い二人の面白さに尽きる。
パグのリングイニの可愛さも外せ
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.1

初めてのインド映画。
期待通りノリもテンポもよく、笑いあり涙あり学びありであっという間の3時間!
急に踊り出すの最高だった。

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.2

乳児の時使用人から洗礼を受けたという理由で、ユダヤ教家庭の幼い子どもが突然誘拐され、教皇によりキリスト教徒として育てられるという数奇な運命にも程がある話。
宗教対立に利用された形。
実話であることに驚
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Here(2023年製作の映画)

3.9

移民が多く住む多言語都市であるブリュッセルを舞台に、日常生活の断片を心地よい映像と音響で描いている作品。

日頃世話になっている人に手作りのスープを配り、貰った人もちょっと嬉しくなって笑みが溢れる。
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リトル・エッラ(2022年製作の映画)

3.9

登場する大人たちが皆優しくて成熟していた。
子どもに対して寛容だし、マイノリティーへの差別や偏見もなく自然に共存する優しい世界。
日本ではいったい…とちょっと考えさせられた。

エッラとオットーのコ
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霧の淵(2023年製作の映画)

3.7

日本の原風景のような自然や懐しい街並み、家屋、代々続いてきた人々の暮らしぶりが美しく映し出されている。癒し。

台詞は少なく淡々とゆっくり時間が流れる。
祖父と母の生き方に次代を担うイヒカは何を思うの
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.0

極寒の地の話なのに心温まるいい映画だった。

忘れられない鉄道の旅。
もう二度と会うことはなくても
互いに心を通わせたことは二人の記憶の中に灯火のように残り続け、これから長い人生の様々な局面で糧となる
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.8

ソフィア・コッポラの映像美、音楽、装飾、60年代のファッション。
素敵な衣装の数々に、昨年行ったクリスチャン・ディオール夢のクチュリエ展を思い出した。(プリシラはシャネルなんですが)
ストーリー以上に
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.8

クリストファー・ノーランの長編デビュー作

なるほど確かに原点だった
今日も頭フル回転させながらついていきました

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

『枯れ葉』の劇中で上映されたのを観てずっと気になっていたものの評価低めなので躊躇していたが、予想外に好みだった。

ホラーなのに終始緩い感じで色々シュールで。
ビル・マーレイとアダム・ドライバーのコン
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アネット(2021年製作の映画)

3.8

アダム・ドライバーの怪演が光る不思議な世界観のミュージカル

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

A24制作でアカデミー賞ノミネート作品ということで初日に劇場へ。

初恋の幼馴染みに対する二人の気持ちの温度差がうまく描かれていた。

『前世からの運命』は仏教からくる東洋的な考え方と割り切るノラに対
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スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

4.0

生き方、音楽、ユーモア、アルバムジャケット...何から何までセンスの塊兄弟!

幼い頃たくさん映画館に連れて行ってくれたお父さん、ビートルズ公演を見せるためにフィアットを走らせたお母さん
のエピソード
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.8

明日からも頑張ろうと前向きな気持ちにさせてくれる作品。

ニューヨークの街並みも
マルーン5アダム・レヴィーンの楽曲も
流されない主人公の生き方も良かった。
路上でレコーディング楽しそう 自由で寛容
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

凄まじい映画。
映像技術、俳優陣の素晴らしさは言うまでもなく。

とにかく国籍年齢性別関係なく全ての人が観て知っておくべき内容だと思った。

登場人物と会話を追うのに必死でルドウィグ・ゴランソンの音楽
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メメント(2000年製作の映画)

3.8

10分経つと記憶がなくなる主人公。
「はい、タイムリミット。」を繰り返しながら時間が過去に戻っていき、観ている側もレナードと同じ感覚を体験しながら進んでいく。
時系列難しいけど斬新で面白かった。

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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.5

演技力云々はさておき、ボウイ、北野武、坂本龍一の圧倒的オーラと音楽で十分満足。
劇場で観られて良かった

ペナルティループ(2024年製作の映画)

3.6

殺したいほど憎い相手を何度でも殺すことができたとして、
復讐心を継続するのは精神的にも体力的にもキツいし、満たされるわけでもない。

復讐を重ねる毎に二人の関係性が少しずつ変化する過程が面白かった。
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.1

モノクロの美しい映像に、音楽では無い『音』が見事に調和していた。
生活音、子どもたちの声、犬や小鳥、雨音、車、街の喧騒。
これらの音と対照的なクレオの静かな優しさが、じんわりと温かい気持ちにさせてくれ
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

短絡的思考しかできず、ゲーム感覚で生きる現代人の行く末を皮肉りつつ警鐘を鳴らしているのかと

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

過保護過干渉な毒親の母と、家庭で主導権のない父の犠牲になり自殺した美しい5人姉妹のことを、近所の同世代の男の子が回顧する

全く罪の意識もなく、「我が家は愛のある家庭なのにどうしてこんなことに」とほ
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あのこと(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

人工妊娠中絶が合法化される以前のフランス。
大学生のアンヌにとって望まぬ妊娠だったとはいえ、危険や孤独に晒されながらも何がなんでも堕胎するという狂気じみた執着や迫り来るタイムリミットがホラーだった。
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.8

美しい色彩とシンメトリー、飛び出す絵本みたいな仕掛けは流石

0.75倍速でもう一度内容を理解したい気持ち

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.9

湿地で壮絶な半生を過ごし、自然界の法則に沿って生きてきたカイア。
結末に驚くことはなかった。
どんな生き物も生存のために奮闘しているのだから。

自然の美しさが人間の醜さをより際立たせていた。