みやじさんの映画レビュー・感想・評価

みやじ

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ある男(2022年製作の映画)

4.0

知っているあの人は知らない人だった。

蜜蜂と遠雷が良かったので期待して観た石川監督作品。
窪田さんのおどおどからの役作りと身体作りも見事だし、妻夫木さんは常に安定感あるから一撃が効く。安藤サクラさん
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21グラム(2003年製作の映画)

3.8

21gは魂の重さ。

心臓移植を待ち、信仰心の強い男が事故を起こし、残された家族が心臓の提供を決断し。
交わることがない3人が交わっていく。

メインの3人の芝居があるから初見でもバラけた時系列でも通
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.5

人生でやっちゃいけないことの教訓を感じた。

マイケルの行動できないことと、ハンナの恥を受け入れられないところがお互いのすれ違いを生む。
ハンナは随所で恥をさらけ出すことも相談することもなく、マイケル
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.5

有名だけど観たことなかったシリーズ。

冒頭から罠がたくさんの遺跡がありここで有名な大岩ゴロゴロ。ただどういう原理や動力で仕掛けが作動するのかとか何をもって仕掛けを見破っていくのかが置いてけぼり。
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余命10年(2022年製作の映画)

4.0

余命10年って…長いんだか短いんだかどっちなんだって感じ。
始めから感じていたことがそのまま出てくる。

藤井監督作品と言うことで何となく観始めたが凄くいい。嫌なやつがいないし、相手のことを思いやれる
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時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優(2022年製作の映画)

4.3

森山周一郎さんドキュメンタリー。
正確かは自信ないが、毎日舞台やって飯食べられたらいいけど出来ないからテレビ始めたっていうのは凄い。
やりたいことを貫くためにはそれに付随する一番やりたいこと以外もつい
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トランセンデンス(2014年製作の映画)

3.4

最近生活のなかに入り込んでいるAIが暴走する。そう思うと怖いようにも思えるが、テーマとしては人のエゴと愛の形。

どんな形であれいつまでも夫が生き続けて欲しいと思い、AIになっても妻を守りたいと思う。
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オールド(2021年製作の映画)

3.6

年齢を重ねること。

時間があまりに早く過ぎていく海岸。
とても観やすく構成されている。海岸に遺体が流れ着くところ、チャールズが亡くなった直後から、それぞれが大きな転換点になっている。
印象的なのは、
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父ありき(1942年製作の映画)

3.2

昭和の父子。

笠智衆さん、30代から始まり亡くなるでの演じた年齢の幅に違和感を持たせないだけでも凄い。
佐野周二さん、とても申し訳ないがサイコパスに見えてしまった。目と口の形が全く変わらず話している
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.1

史実に基づいていて欲しくなかった映画。

恥ずかしながらムンバイ同時多発テロのことは知らずに鑑賞。ずっと心拍数が上がりっぱなしで、理不尽に眉をひそめた。

人物同士の(強い言葉でいえば)信念が違うこと
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追憶(2017年製作の映画)

3.4

大切なものとは。

身寄りの無い3人が自分の居場所を守るために人を殺めてしまったことから始まる。
ストーリーは基本あっさり。まぁ人を殺めてしまった人が警察官になれるのかという疑問はあるが、そこ以外は疑
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殿、利息でござる!(2016年製作の映画)

3.8

時代劇だけどポップ。

西村さんがとってもイヤラシイ役どころ。たぶん口の動きがそうみせているんだろうな(笑)
妻夫木さんはあれだけ目の力が無いのは??って思ってたけどそういうことなのね。力が抜けている
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.8

マフィア映画の緊張感。

冒頭から引き込まれる。トランク開けてからの冷徹さ。マフィアであることの証左。ヘンリーが一歩引いた表情なのが印象的。
酒を飲んで口が軽くなっていたトミーが何がおかしい?の一言で
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

3.9

障碍者と健常者と世間たち。

恒夫の根底に流れているのは弱さからくる優しさで、それ故にジョゼに対する態度の変化。
妻夫木さんは男前なのにとても「普通の男」なのが印象的。
池脇さんの声がこの映画を引っ張
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.6

何層にも重なったミステリー。

時系列がバラけているし、仕掛けもたくさんある。けれど分かりにくいまで行かない絶妙なさじ加減。
時系列バラバラで難解なメメントより分かりやすいが楽しめるし、「こうだったの
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.0

映画版「半沢直樹」

これに尽きる。半沢直樹でみた演出だったり、出向という一時しのぎの解決策、不正に不正を重ねる。
役者さんたちも半沢らしい芝居をし続けていて、別角度のアプローチがほぼ無かった。
野村
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きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.4

インド映画って面白かったんだ!

色んな映画の詰め合わせパックみたいな映像たち。コメディもあるしシリアスもある、何より泣かされるとは思わなかった。
伏線の回収もきれいだし、違和感もない流れ。
日本人よ
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.0

弧狼の血を観てからのLEVEL2。

いやはや凄い。連作ものは失速が常なのにそんなことは何処にもない。

鈴木亮平さんはファーストシーンでのみせる顔つきからの、看守に対する馬鹿丁寧な態度のギャップ。
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.0

任侠物には男と女。
役所さんの荒々しさと、松坂さんの繊細さ。

松坂さんは前半は言葉は悪いがいつものお芝居なんだけど、後半は目の力、表情筋が下がっていたりと別人のよう。動きも瞬きやフラツキあったり落ち
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マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.1

マトリックス三部作ラスト。

う~ん、何部作あるある大衆受けを狙って元々の良さを消しているパターンな気がする。
ネオとスミスの最後のシーンはマトリックスらしさあるんだけど。
機械と戦うところは近未来S
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さがす(2022年製作の映画)

3.7

なんだろうな、この何も残っていない感じは。

展開が読めなく、主演3人の芝居は凄く良い。けど残らない。
好き嫌いの問題に行き着くのかもしれないが、良い映画を観たときの心の揺れのようなものがない。

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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

3.4

マトリックス2作目。

戦闘シーン、カーアクション、大量のスミスなど見所たくさんあるのに物足りなさが残る。
前作の方が物語に芯があったのかな~

製作者との会話のシーンはいいからこそ、幹がしっかりして
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.9

真っ直ぐに恋愛。

一目惚れから火が着き、燃え上がるような夏を過ごし…とある意味ベタな流れ。
それでも共感出来たり美しいと思うのは、どこかに憧れがあるからなのか。

年を経て、10代から20代への、そ
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マトリックス(1999年製作の映画)

3.8

20年ぶりぐらいに鑑賞。
そりゃ当時はすげー、かっけーしか印象ないよねってくらい設定が難しい。

ネオが救世主であることを初め拒絶していたのに、いつの間にか受け入れていく。突拍子もない物語を信じられる
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青い山脈(1963年製作の映画)

3.8

自分の中で題名知ってるけど観たことない映画代表。
1963年の作品で古さもあるが、今に通じる笑いどころもあり楽しく観られた。前半はベタベタコメディをやろうとしていて期待値下がるので、そこで止めないなら
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告白(2010年製作の映画)

3.9

原作は発売時に読んだが、合わなかったのでこれまで観ていなかった。
原作より(個人的に)合う映画は初めてかも。

冒頭の30分ぐらいはほぼ松たか子さんの独白。これが凄い。
セリフに抑揚をつけて楽しませる
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名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

4.0

名付けようのない踊り、名付けようのない感覚。
理性よりも感覚、言葉よりも沸き出るもの。
所謂物理的に出来ないことも感覚やイメージで成し遂げられる。
当たり前だけど見落としていることを再認識。
「感覚」
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日日是好日(2018年製作の映画)

4.0

お茶の世界とは。
よく分からない形を決められ、理屈ではなくただ繰り返し、1つ分かったと思ったら違うものがあり…
現代の人からすれば無駄や不合理な世界だが、「◯◯道」とはそういうもの。
明日も今日と同じ
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

3.8

宇宙の怖さ。
舞台は聴覚の、映画は視覚の芸術(だったような?)と聞いたことあるけどこれぞまさに視覚の芸術。
宇宙空間というとてつもなく広い空間にほぼ二人しか出てこないという閉塞。
その場にいる人との関
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

2.9

なかなかに集中しないと音が…
慣れるまでセリフ聞き取れない。
有名作品なので単純明快に面白いだろ!って期待すると違ってる。
役者さん以外もキャスティングされていて、今はそこまで出来ないんだろうなって意
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.2

金のために差別が強い時代に黒人に雇われ、旅をしていく。
正しく生きてきた裕福な黒人、粗野で貧乏貧乏な白人。
両極端な二人が交わっていくと、お互いに近づき交わり変わっていく。
急にではなく、徐々に、自然
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.8

戦闘までの戦いを描いた戦争映画。
田中珉さん(平山中将)が素晴らしい。永遠の0でもそうだが、一本筋の通った漢がただただ格好いい。恥ずかしながらダンサーで知らなかったが、アーティストとして極めた方は別の
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

展開が読めない映画。
観終わって何が、なのか分からないまま引き込まれる。
後付けになるが、保身、出自、直情、サイコ等々人間臭さがてんこ盛りだったからなんだろう。
それぞれの考えが変わっていくなか、変わ
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