tbpolkadotsさんの映画レビュー・感想・評価

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関心領域(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アウシュビッツの隣で暮らす所長の家族。大量虐殺の上に成り立っている贅沢を享受する両親。事実に気づいている子どももおり、幼子も不穏な何かを感じ取っている。自らの利益の為に残虐行為を容認する恐ろしさを描い>>続きを読む

ありふれた教室(2023年製作の映画)

5.0

学校で起こった盗難事件。学校の対応もまずいが、新任教師のある行動はNG。ここからの展開が怖かった。事態を収拾しようとしても平行線で、埋めようもない溝が広がって行く。生徒思いの新任教師が追い詰められてい>>続きを読む

恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

4.0

ロマコメあるあるが満載ながら、2人のかけ合いが観ていて楽しい。オーストラリアの景観や華やかな衣裳も魅力的で、物語に花を添えている。露出率高めなのはご愛嬌。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

題名は「人間は生来は善である」という意味?会社の命令でグランピング設営計画を進める2人と、自然を活かし生計を立てる巧の距離感が上手い。外からの侵入者を警戒しつつ寛容さも見せる巧の終盤の行動は、「善人も>>続きを読む

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

4.0

更に進化した猿達の動きや表情変化に引き込まれた。猿達にも人間社会のような格差が生まれていて興味深い。ただ、対する人間の状況が今ひとつ説明不足な気もした。人間と猿の関係が今後どうなっていくのか気になる。

異人たち(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。主人公を同性愛者にしたことで、彼が亡き両親と話す内容に深みが増し、ずっと抱いてきたわだかまりが消えて行く様子が自然に感じられた。彼が前向きに生きられるようになったのは良かったが、ハッピーエン>>続きを読む

異人たちとの夏(1988年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。離婚したばかりの主人公が時を超えて亡き両親に会う話は、同じマンションに住む女性との恋愛を絡めて次第にホラーへ。終盤のホラー演出には引いたが、異人たちとの交流で生き方を見直すラストは良かった。>>続きを読む

あまろっく(2024年製作の映画)

5.0

江口のりこ、鶴瓶、中条あやみのやり取りが漫才のようで楽しい。様々な出来事を経て他人から家族に変わる過程が自然に描かれている。時々挟み込まれる少女時代のエピソードも効いていた。久しぶりに笑えて温かい気持>>続きを読む

貴公子(2023年製作の映画)

5.0

貴公子と名乗る男の吸引力が半端ない。真意を測りかねる彼の行動には、マルコでなくても逃げ出したくなる。アクションシーンのキレの良さや、二転三転する展開は飽きさせない。まさかの人物も絡んでいて驚き。

アイアンクロー(2023年製作の映画)

5.0

親が子に期待するのは分かるが、自分の夢を強要したり兄弟で競わせたりと、この父親はおかしい。兄弟がはっきりと描き分けられていて感情移入出来るため、彼等の悲劇がよりこたえた。

ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

80年代の懐かしい感じは好きだけど、ラスボスが現れるまでが長すぎた。フィービーの友達になるゴーストの背景をもっと深掘りしていたら面白くなったかも。個人的にはP・オズワルトの出演が嬉しかった。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

大戦後スパイ容疑をかけられたオッペンハイマーの名誉回復としてはこの映画は成功していると思う。だが、我々日本人としては原爆投下後の彼の苦悩をもっと描いて欲しかったのではないだろうか。図らずも原爆投下に対>>続きを読む

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

5.0

親は自分が子どもだった頃のことを忘れて自分の価値観を押し付けようとする。いつまでも親の思う通りの子どもではいられないもの。関係の変化を受け入れることの大事さをレッサーパンダを使って上手く描いていると思>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

フレメン達を味方にし率いて行くポールの変化や、サンドワームの謎にも引き込まれた。前作同様映像の凄さに圧倒される。特にサンドワームを乗りこなす場面など世界観の作り込みに感嘆。

コットンテール(2022年製作の映画)

5.0

散骨場所を幼少期の思い出の地にした亡き妻の胸中は、夫と息子の関係修復への願いと同時に、心を閉ざしてきた夫への恨みつらみもあったように思える。リリー・フランキーの虚ろな眼差しが妻への悔恨の念を窺わせる。>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

5.0

史実に残る「怪奇の死」から、これほど緻密なサスペンスを作り上げた手腕は見事。盲目の主人公が事件に巻き込まれ、果ては自らの生き方まで問われる状況に追い込まれていく展開に釘付けになった。幕切れも鮮やか。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

5.0

夫殺しの容疑者となったベストセラー作家。裁判で夫婦間の問題や秘密が明らかになるにつれ、観客は翻弄される。検察側と弁護側の応酬の果てに下された判決には納得。ザンドラ・ヒュラーの圧倒的な演技と秀逸な脚本に>>続きを読む

身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

4.0

コメディ俳優としてのムロツヨシを堪能出来る映画。まさに体を張ったギャグで笑わせてくれた。ぶっ飛んだ設定ながら、要所要所で史実通りになっていて感心。他のキャストもハマっていた。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

抱える苦しみは違っても、理解しようという気持ちがあれば力になれるという力強いメッセージが伝わって来た。藤沢さんと山添くんの距離感も良い。職場の人々の温かさにも癒された。

カラーパープル(2023年製作の映画)

5.0

ミュージカルなので1985年版よりドラマ部分は駆け足で進むが、逆に掘り下げられた箇所もありそこは良かった。楽曲もキャストの歌唱も素晴らしい。セリーが自立した女性になるにつれ、輝いていく様が眩しかった。

ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人(2023年製作の映画)

5.0

ルイ15世はジャンヌの知性や飾らない性格に惹かれたのだと思う。公妾という存在を初めて知った。当時の宮廷のしきたりも興味深く、華やかな衣裳、ヴェルサイユの内部など見所も多く引き込まれた。

カラーパープル(1985年製作の映画)

4.0

黒人差別の映画ではなく、男性による女性差別を描いた映画だった。主人公セリーが男性の支配から逃れ、自立した女性として生きるまでが描かれる。セリーとネティ。対照的な姉妹の深い絆に感動。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

11歳のソフィには理解出来なかった父親の心情。当時の父と同じ年齢になった彼女は、彼が隠していた苦しみに気づく。2人がハグするシーンの映画的演出が効いている。ソフィの可愛らしさと父とのやり取りが自然でた>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

自らの本能や欲望のままに行動するベラは、女性達を抑圧から解放する存在なのかも知れない。常識を軽々と飛び越えてしまう自由さ。彼女を意のままにしようとする者は憂き目に遭う。ファンタジックな都市の風景、ベラ>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.0

原作未読。半端なく人間関係が不得意な主人公が、笑いの世界で名を成す為にする超人的な努力や情熱に圧倒される。才能があっても人間関係で躓く哀しさ。岡山天音の渾身の演技が見事。菅田将暉、仲野太賀のアシストも>>続きを読む

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

5.0

黒人差別がテーマだが、それ以外にも様々な差別が描かれており、差別意識は他人事ではないと改めて思い知らされた。個人的にはヴィオラ・デイヴィスの凛とした生き方に心打たれた。

WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々(2011年製作の映画)

5.0

ひょんな縁で出会った少年との関わりを通して人生が少しづつ変わっていく主人公。人との信頼関係、友情そして愛情が絵空事でなく描かれていてすごく良かった。渋い映画。

ハロー!?ゴースト(2010年製作の映画)

5.0

チャ・テヒョン演じる生きる希望を失った主人公が、4人のゴーストに取り憑かれてしまう…というストーリーは、前半はたっぷり笑わせ後半はまさかの展開で感動を呼ぶという評判通りの傑作だった。クライマックスに至>>続きを読む

ワン・デイ 23年のラブストーリー(2011年製作の映画)

4.0

惹かれあいながらもすれ違って行く二人が切ない。デクスターがもう少し大人だったら二人は離れずにいられたのにと思う。もちろん年月を経て唯一無二の存在と気づくこともあるけれど。スコットランドを始めとする風景>>続きを読む

恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

5.0

昔クルーゾー版を観たはずだが憶えていないのでほぼ初見。CGなしでよく撮ったと思えるシーン続出で、俳優達の恐怖は演技じゃないと思えるほど。観ている方にも緊張を強いる究極のサスペンス映画。

ルパン(2004年製作の映画)

4.0

ちょっとお茶目な所もあるロマン・デュリスの魅力に溢れた作品。ブレイク前のエヴァ・グリーンも初々しくて気品がある。ただ、圧倒的なのはクリスティン・スコット=トーマス。彼女の悪女ぶりには震えた。

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

5.0

数十年ぶりに鑑賞。子どもはいつだって自分を理解してくれる人がいて欲しいもの。普遍的なテーマながらぐっと来る。以前は子ども寄り目線だったが、今回は両親寄りになったのは年齢のせい。

(1954年製作の映画)

5.0

今回きちんと見直してみて見方が変わった。自分の記憶ではただジェルソミーナが可哀相という印象が強かったのだが、最初は嫌っていたザンパノを次第に好きになっていく様子、綱渡り芸人との出会いなど幸せな部分もあ>>続きを読む

世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

4.7

心を病んだ二人が希望の光を見出すまでの物語。大きな喪失感を抱えている二人はよく似ている。ダンスを通してお互いが近づいていくのはありがちな展開だが、やはり見ていて楽しい。 よくあるラブコメとの違いは病ん>>続きを読む

危険なプロット(2012年製作の映画)

4.7

面白かった!クロードの目的が何だったのか明かされるラストの驚き。彼の人の心を操るテクニックの巧みさに、ジェルマン同様観客も翻弄される。クロード役のエルンスト・ウンハウワーも魅力的。

ペコロスの母に会いに行く(2013年製作の映画)

4.7

認知症の介護を描きながらも温かいものを感じるのは、息子の母親への深い愛情が全編に貫かれているからだろう。みつえの人生が細やかに語られ、見ているうちに彼女に対し自然と敬愛の念を抱く。 本当に認知症かと見>>続きを読む

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