tatsuoさんの映画レビュー・感想・評価

tatsuo

tatsuo

映画(431)
ドラマ(2)
アニメ(0)

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

-

様々な種類のフイルム撮影、色分けの選択、ルックは好感を持てた。
しかしレンズ選択や背景のボケ方、ズームワークの多用など、撮影技術が先行して物語への感情移入を邪魔してしまっていた。否、それを承知で技術の
>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

-

1:1.85ビスタ、フイルム撮影。
鑑賞状況が正確なモノではないがルックはかなりアンバー。kodak特有のベタっとしたルックであったものの、見慣れないルックで良くも悪くもフイルムだと若干分かりにくいル
>>続きを読む

サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

4.6

ウディ・アレン×ヴィットリオ・ストラーロ。コレは観るしかないと思い立って鑑賞。基本はビスタ、カラーだが、夢や妄想はモノクロになり、様々なアスペクト比に変化する。浮気疑惑のある2人の2sと、主役の単独の>>続きを読む

父ありき 4Kデジタル修復版(1942年製作の映画)

-

修復前の映像と見比べると、全体的に画が明るくグレーディングされていた。特に35mmフイルムのキズの状態が相当酷く、流石にそこまでは完全な修復が出来なかったのだろうが、ルックは16mmと差異が無かった。>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

-

スタンダードサイズ。ほとんど手持ちでドキュメンタリータッチな作品だった。
ナイターは作為的なライトだったり、緑や植物育成用ライトの紫などの色が多かったりと観ていて飽きの来ない画が多い。人物の微かな表情
>>続きを読む

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版(1989年製作の映画)

4.8

ここまで哀しい作品だとは思わなかった。アルフレードによって起きてしまった行き違う恋、取り壊されるパラダイスなぞは特に哀しい。だけど、最後にアルフレードが遺したラブシーンを纏めたフィルムが、トトのみなら>>続きを読む

桃さんのしあわせ(2011年製作の映画)

-

望遠を多用。
三脚に乗せていてもドキュメンタリータッチが出ていた。桃さんの闘病の苦労、辛さ、その中に垣間見える幸せがより現れていたのでした。

(2023年製作の映画)

-

平和な時代に生まれて良かったと思いながら観ていた。
撮影照明に関しては予想していたより遥かに全てがオーソドックス。見易かった。草木の緑なんか特にしっかりとした色が出ていた。人物の暗部の出し方と背景の暗
>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

-

娯楽映画として面白かった。
撮影は芝居に合わせた手法の選択、手持ちの使い方が参考になったが、アップが多すぎる印象。
照明は鏡やフレアで幻想的に見せるライティングが良かった。解放戦線パートのライティング
>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

-

今度のお仕事のために鑑賞。
ジブで人物の縦の動きに合わせてキャメラの高さも一緒についていく手法は、どことなく宮川一夫に通ずるモノを感じた。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

前のめりになって観てしまった作品。キャメラが人間の目線の高さからゴジラを捉える事で、ゴジラの恐怖感、どれぐらいの大きさなのかなどが分かり、臨場感がしっかり出ていた。
最後の最後まで楽しめる展開、観客の
>>続きを読む

こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

5.0

特に大きな事件が起こるわけではない。下町の一角の日常で起こる小さな出来事を描いた物語。
しかし今の日本映画、否、全世界の映画においてなかなか観れない類の映画だった。派手さや話題性を求めて、大きな事件を
>>続きを読む

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

3.5

モノクロとカラーの混在・16:9、フィルム。モノクロとカラーの混在する手法の参考試写。
天使の見る世界はモノクロ、人間の見る世界はカラー。成程こういう使い方があったか、とイロイロ考えてるうちに、話しが
>>続きを読む

ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

4.3

カラー・シネスコ、フィルム。
ズームイン・アウトの多さは相変わらずだが、加えてHSも多用。特に、序盤の男女の目が合う所は、終盤でも同じやり方で使用され、ロマンチックに思えるシーンでも、最初と最後の印象
>>続きを読む

ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

4.1

カラー・シネスコ、フィルム。
参考試写でなく、息抜き程度に鑑賞。
「大統領の陰謀」でも使用されてたディオプターを複数カットで使用し、ディープフォーカスのように見せていた。ズームイン・アウトも多用。
>>続きを読む

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.3

カラー・シネスコ、デジタル。
子供は子供でも、アスペルガー症候群を持つ少し変わった子供。アップショットが多かった印象。おじいさんに物凄い勢いで喋るシーンは、アップショットの間にハイテンポで回想シーンを
>>続きを読む

小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.4

カラー・ヨーロピアンビスタ、デジタル撮影。
そんなに割らず、引きの画が多い。構図は近年の外国のスタンダードの作りに近い。序盤はレンガ作り、畑作り、夫婦の様子が淡々と進むだけなので、ゆったりとした移動も
>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

3.8

カラー・16:9、フィルム撮影。
ステディを初めて導入した事で、タイヤ移動では難しかったワークが可能になり、人物にへばりついた自由な移動が可能になった。その長回しが恐怖と緊張感を生み出していた。

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

4.0

カラー・スタンダード、デジタル撮影。
ライティングの質は軟らかめ。ほぼワンシーンワンカットのようなカット割り。だけど観ていて飽きない。淡いルックが、短くて儚い少年達の思い出にマッチしていた。

たちあがる女(2018年製作の映画)

4.4

カラー・シネスコ、デジタル撮影。
卒業制作の参考試写。
環境問題、紛争への警鐘作品。
ラストカットは正に映画の役割である「その時代の景色、出来事、問題を記録していく」という事にぴったり当てはまるカット
>>続きを読む

王将(1962年製作の映画)

3.5

モノクロ・シネスコ、フィルム撮影。
将棋映画の参考作品として試写したが、肝心の将棋のシーンはそんなに無く、家族の物語という感じだった。ただ、今考えてみればこれから撮ろうとする作品に近い方向性だった事も
>>続きを読む

聖の青春(2016年製作の映画)

4.1

カラー・シネスコ、デジタル撮影。
将棋は難しいヨ、と言われ、どう撮るべきかという参考試写。
確かに難しいと思ってしまった。
プロ棋士の、特にやはり村山聖と羽生善治の対局の緊張感、重厚感、集中力、重く張
>>続きを読む

アニー・ホール(1977年製作の映画)

4.5

カラー・16:9、フィルム撮影。
撮影監督はゴードン・ウイリス。
ライティングの質は軟らかめ。
この作品で初めてウディ・アレンの長回しが確立。状況、場所の説明、彼らのお芝居とテンポにあった移動がイイ。
>>続きを読む

夏の庭 The Friends(1994年製作の映画)

3.8

カラー・16:9、フィルム撮影。
設定は夏。コントラストより、ディフュージョン系のフィルターでハイライトを滲ませ、絶妙な柔らかさで夏の太陽光の強さを表現していた。ライティングは子供がメインだからか、基
>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.7

カラー・シネスコ、デジタル撮影。
彩度は低め。少年少女の青春の一夜を淡い色で描いていた。
それぞれの恋愛模様が淡々と進んでいく青春群像劇。それぞれの物語が最後に繋がるところは良かった。セリフは少なめ。
>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

4.1

ロバが主人公の物語。人間の様な分かりやすい表情は無い。言葉も無い。在るのは感情と鳴き声だけ。さあ、どう撮るか⁉︎





カットの工夫とライティングとルックで見事にロバには表現しづらい感情表現を視覚
>>続きを読む

>|