しょうたさんの映画レビュー・感想・評価

しょうた

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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

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山中を10時間さまよった末に車に乗せられ、一家が声をあげて歌う「故郷の春」。

映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

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やっと観られた。痛快、感動!
選挙一月前、候補者と支援グループに溝が。。選挙は勝ったが溝がどうなったか、気になった。

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

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人々の目から涙が流れる。その美しさ。これは涙の映画、またキスの映画。

信仰は人々の生活を律し、強い共同体を形作る。それは時に、人々の対立を生み、権力を生み、強力な政治勢力ともなる。そこから生まれる歴
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異人たち(2023年製作の映画)

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寂しさ、怖さ。胸のかたまり。
けして楽しい映画ではなかった。だが、作り手の切実な思いが込められていたのではないか。
イギリスで「孤独省」が設立されたのは7、8年は前だったと思うが、その頃に孤独を癒すた
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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映画を観た翌朝、ある感触が残っていた。それは、ある人から長い思い出話を聞かされたような感触だった。知らない世界のことなのに、思い出すと何か懐かしい。
3時間弱は長く感じたし、途中で睡魔に襲われたシーン
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カムイのうた(2023年製作の映画)

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冒頭の美しい大自然の映像から圧倒される。語りがかぶり、文明が持ち込まれる以前の悠久の時を生きてきたアイヌの人々の「幸せ」を想像させられる。
これでもかという過酷な差別。朝ドラ「虎に翼」は昭和初期の女性
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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冷静と熱狂、正常と異常(狂気)、善意と悪意、それらが葛藤する人間というものを考えさせられる。そして、それらを超越して存在する量子物理学、宇宙の真理なるもの…。
この映画そのものは何か絶え間ない熱狂の中
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かづゑ的(2023年製作の映画)

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映画に何を求めるかは人それぞれだと思う。
だが、入魂のドキュメンタリー映画は、どんな劇映画にも優る豊かなものを心の深いところに届けてくれる。そう思わせてくれる映画だった。

自然、歴史、言葉、人間…
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一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)

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三島有紀子監督の心の傷がこの映画を作らせたのだと思う。どうしても描かなくてはならないものがあったのだろう。だが、映画としては生煮えな感を否めない。独り言の多い映画だった。セリフは観念的、あるいは思わせ>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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最近、映画を観ても面白いと思えないことが続いた。でも、この映画は観て良かった。
余白の多い映画だった。だから、観ながら映画の世界と一緒に深呼吸していたような気がする。

坂道の途中で、ほどけたスニーカ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

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美しい映画だった。走るコットのシーンは忘れられない。見終わってもさまざまなシーンが思い出され、登場人物の気持ちに後で気づいたりさせられる。

市子(2023年製作の映画)

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やはり杉咲花の表情が物語をリアルなものにしている。見終わっても、ひとりの女性が実在した感触が残る。
だが、ぼくはこの映画を認めることはできない。障害のある妹をあのように死なせてしまう(妹の思いが無視さ
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キリエのうた(2023年製作の映画)

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叙事詩だった。長くて疲れて寝てしまわないかと思ったが杞憂だった。何か絶えず覚醒を促すようなものが持続する映画だった。
アイナの声がなかったら、まったく別の映画になっていただろう。

見終わって全体を思
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ガザ 素顔の日常(2019年製作の映画)

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前半、ほとんど眠ってしまう。終わりの方、2018年のイスラエル軍による破壊と殺戮が描かれる。「子どものころ、大人になったら兵士になってイスラエルをやっつけると考えていた。今は、暴力では解決しないと考え>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

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しみじみ良かった。

レトロなラジオから流れる
ウクライナ侵攻のニュース 
ふと流れる日本語の歌
あれは竹田の子守唄
世界の片隅で

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

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観た人の評判がいいので期待したが、自分にはダメだった。残酷で派手な表現についていけず、ストーリーもピンと来なかった。

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

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今年の初泣き映画だった。
家具の木の香りも感じられるような、生活描写のディテールがすばらしく、その世界に浸らせてくれる。
『この世界の片隅に』よりも反戦への強い意思が感じられ、ずっと良かった。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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元旦からいい映画を観た。
観ながら、風通しのいい映画だな、という言葉が浮かんだ。忙しなくストーリーを追わなくてもいい。ただ観ているだけですべてが味わいがある。こちらの身体にも心地よい風が吹き抜けるよう
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(2023年製作の映画)

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初見 10月25日 ユーロスペース
再見 11月12日 キネカ大森

宿題だった『月』の映画批評を書きました。
かなり長く、また拙い文章ですが、映画を観られた方、ご関心のある方はぜひお目通しください。
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ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

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日本語字幕が言語によって色分けされる映画を初めて観た。即ち、ルーマニア語、ハンガリー語、その他英語等。複数の言語が共存し飛び交う東ヨーロッパの地方(トランシルヴァニア)の現状。だが、それは複数の人種、>>続きを読む

ジャム DJAM(2017年製作の映画)

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友人が今年のベスト1だというので横浜まで観に行く。最初の歌のシーンから引き込まれる、破天荒ガールズロードムービー。
国境を跨ぐ物語に今の欧州の状況が垣間見えます。大量の救命ボートの残骸の前に立ち尽くす
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

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直前に半チャーハンを食べて満腹だったこともあるが、途中で何度か意識がもうろうとなる。気づくとジャスミンとブレンダがいつの間にか仲良くなっていて、人間で不思議だなと思った。

上映後の感想シェア会、この
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空と風と星の詩人 尹東柱(ユンドンジュ)の生涯(2015年製作の映画)

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「人生は生き難いのに 詩が容易く書けてしまうのは恥ずかしいことだ」
この詩が最も心に残る。

木村まきさん追悼企画での上映。治安維持法の時代を伝えるものだが、参加者の年齢層はは高めだった。永田浩三さん
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正欲(2023年製作の映画)

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一人一人に惹かれた。今の時代のメンタリティを鮮やかに描いているのだろう。
あんなに美しい「セックスシーン」はこれまでなかったと思う。ある意味で。
「がんばって一人で生きてきた自分には戻れそうにない。…
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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一昨日、『ほかげ』で「これで戦争が終わった」というセリフを聞いたと思ったら、「オレの戦争が終わってない」という主人公が登場したので驚く。そして、「シキさんの戦争は終わりましたか?」という典子のセリフで>>続きを読む

花腐し(2023年製作の映画)

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堪能した。この濃密な官能と情感は、いつの間にか日本映画が失ってしまったものかもしれない。

クレジットタイトルの後の長いカラオケシーンの続き。一人の女性が生きていた証のように。ここで何を感じるか、感じ
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お嬢さん(2016年製作の映画)

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まさに蠱惑的な世界。堪能した。
日帝占領下の朝鮮が、こうしたエンターテインメントになることにはやや驚いたが。

小説家の映画(2022年製作の映画)

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初めて観るホン・サンス作品。モノクロ、長回しでじっくり世界を描く。
(途中少し居眠り)
一転しての映画中映画、鮮やかなカラー映像のキム・ミニの笑顔の瑞々しさ。ジョナス・メカスの作品を観ているような、一
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遠いところ(2022年製作の映画)

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アオイの怒り、悲しみ、やるせなさ。
一つ一つのセリフ、シーンがとてもリアルに感じた。

未成年でキャバクラで働いたことを一方的に嗜める婦人警官。子がネグレクトされていると通報があり訪ねて来る児相の女性
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

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彼女の気持ちが離れていることはわかっていた。最後に会えないかメールを送った。それから映画館に入った。



映画は傑作だった。描写が丁寧で飽きさせない。最初の舞台裏のシーン、その空間の広さや湿り気ま
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ほかげ(2023年製作の映画)

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戦争は、戦争が終わって終わりにはならず、それを体験した者の心の中で戦争は続いている。その意味でこの映画は「野火」の続篇だろう。そう思って観ていたら男(森山未來)が叫ぶ。やっと戦争が終わった。
その時、
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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3時間余り、とても見応えがあった。面白かった。
アメリカ史の縮図のよぅでもある。
主人公の心もリアルに感じた。

燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

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世界は広い。歴史は動いている。

上映後の藤井美香さん(ヒンディー語映画字幕 「RRR」も!)のトークから。
・来日した監督二人の通訳を勤めた。二人とも時間に正確、言葉遣いに教養がある。
リントゥ・ト
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

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とにかく面白かった。グッと来た。とにかく石井裕也だから見逃せない。出演者以外は予備知識ゼロで観たので展開を楽しめた。
「赤」をキーワードならぬキーカラーとして展開していく。ワンカットワンカットが愉しい
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