鹿苑寺と慈照寺さんの映画レビュー・感想・評価

鹿苑寺と慈照寺

鹿苑寺と慈照寺

ミッシング(2024年製作の映画)

4.5

幼女失踪事件を取り巻く娘の両親、母親の弟、事件を追うテレビマンたちの人間ドラマ。エンタメ作品ではなく、あくまで社会派であることを追求した、心を抉ってくる作品。

子供の失踪事件はこれまで数多く発生して
>>続きを読む

バレリーナ(2023年製作の映画)

4.0

オープニングのお店でのアクションから終盤までずっとかっこいい。武器を手に入れるシーンでスクラップ品の拳銃や銃火器しか調達できないところも終盤のアクションシーンに一役買っていて好き。

本作は93分とい
>>続きを読む

オデッセイ(2015年製作の映画)

4.5

火星探査時の事故により火星に1人で取り残された植物学者のマークと彼を救出しようとするNASA職員たちの物語。

素晴らしすぎる。この手のSF作品で一番好きだ。

火星に1人で取り残されるという過酷な状
>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

4.0

前作を観たのは3年前だから前作の細かい内容は忘れてしまったが、登場人物の繋がりはなかったので、本作もゾンビものとして非常に楽しめた。

前作は感染せずにいかにゾンビから生き残るかというのが主題だったけ
>>続きを読む

春画先生(2023年製作の映画)

2.8

春画に魅せられている(魅せられていく)人たちの導入部分はすごい面白かったが、中盤あたりからどんどんアブノーマルな性の話になっていくのが笑えるけど、映画としてどうなんだろうとついていけなかった。倫理的に>>続きを読む

シン・ゴジラ:オルソ(2023年製作の映画)

4.4

もう何度観たか分からないマイベスト作品「シン・ゴジラ」のモノクロ版がアマプラに来ていたので鑑賞。

やはり最高だ。前半の会議シーンの面白さと中盤以降のゴジラ凍結作戦の熱量。何度観ても傑作は傑作であり、
>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.0

ハリウッド版ゴジラシリーズ4作目。正直なところ観る前から非常に嫌な予感がしていた。公開されてからSNSなどでの感想では概ね好評といった感じだったので、面白いんだ!と思って期待していたけれど、ある意味、>>続きを読む

ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.8

飛行機パイロットと犯罪者のバディものとは珍しい。悪天候で主人公が操縦する便が、反政府ゲリラがいる島に不時着してからが物語の本番というのも面白かった。

反政府ゲリラたちから乗組員と乗客を守るというミッ
>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.8

原作もアニメも知らない状態で観たけど、めちゃくちゃ楽しめた。

漫画やアニメのギャグを実写でそのままやるとどうしても違和感が出てくるはずなのに本作はそれがまったくない。しっかりと笑える。

アクション
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.6

最後まで観ると、「悪は存在しない」というタイトルがしっくり来る。確かに「悪」は存在しない。

自然豊かな村にグランピング場建設の話が持ち上がる。森の環境汚染や水質汚染が懸念される中、やがて村に住む便利
>>続きを読む

LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)

3.0

ルーシーの覚醒前から覚醒後までは楽しいけれど、脳の機能が100%に達するにつれてどんどんお話が荒唐無稽になってきてお口がポカンのまま物語が終わっていた。

アクションをやりたいのか、SFをやりたいのか
>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.5

前半から後半にかけて主人公が覚醒していくストーリーは良かったけど、アクション映画としては可もなく不可もなくといった感じ。

アクション×超能力なので仕方がないのだろうけど、漫画を見ているようで人間と人
>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.9

東野圭吾さんの『ある閉ざされた雪の山荘で』を読んだのはかなり昔のことで細かい内容は忘れてしまっていた。クローズド・サークルもの推理小説。予告編を見ても嫌な予感が拭えなかったけど、本編を観てもそれは覆ら>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.0

「イコライザー」感をひしひし感じる良作。何でもない平凡な男が実は激強のやばい奴だった系アクション。設定といい、会社を戦場にしちゃうところといいやはり最後まで「イコライザー」だった。こういう娯楽作は定期>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.9

変声期でソプラノ歌唱ができなくなりつつある合唱部の中学生・聡実。カラオケ大会で何としてでも罰ゲームを回避したいヤクザの若頭補佐・狂児。ある日、出会った2人は狂児の「カラオケ行こ」との誘いから聡実が狂児>>続きを読む

最終絶叫計画(2000年製作の映画)

2.5

「スクリーム」と「ラストサマー」をメインの元ネタにしながら「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」、「マトリックス」、「ユージュアル・サスペクツ」などをパロディにしたホラーコメディー作品。

色々な作品のパ
>>続きを読む

ANNA/アナ(2019年製作の映画)

4.2

時系列が前後に何度も飛ぶ構成になっているけれど、ストーリーはしっかり把握できるようになったいるし、何よりも時系列のジャンプが「裏切り、裏切られ」のエッセンスになっているのも◎

主人公アナを演じたサッ
>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

視覚的にも精神的にも複雑な映画だった。

■視覚的な面
登場人物の多さ、時系列やカラー画とモノクロ画の切り替え、政治的策略。
これらが複雑に絡まり合って本作は構成されているので、とにかく複雑。
ただ、
>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.7

【オレは今なんだよ!!】

これまで『SLAM DUNK』に触れる機会がなく、バスケにも興味が沸かなくてスルーしていたけど、YouTubeで見た原作の数々の名言が自分に刺さって、原作を全巻読破した。「
>>続きを読む

ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

3.8

そういや観てなかった名作。アクション映画も多くの作品があるから完全に漏れてた。

任務に失敗し、記憶喪失になったCIA職員があらゆる刺客から狙われるという設定が、他のSF作品にない斬新なものだったので
>>続きを読む

ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

2.5

さすがに分かりませんでした。
何かの暗喩なんだろうけど、難しい。
正直「イレイザーヘッド」より難解。

以下は個人的なメモ
-----
「飲むかもしれないし飲まないかもしれない」

「真実の愛はバナナ
>>続きを読む

グレイマン(2022年製作の映画)

4.4

アクション映画として最初から最後までめっちゃ面白い。ライアン・ゴズリングとアナ・デ・アルマスのアクションもキレがあって素晴らしい。

ストーリーもスパイアクションものによくある「人類の存亡」みたいな荒
>>続きを読む

オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

3.7

実践経験もなく、臆病で弱いトム・クルーズが新鮮。だからこそタイムループを通して少しずつ成長し強くなる、トム・クルーズ演じるケイジの物語として面白い。

タイムループを経て、敵の生命体に勝てないという絶
>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

ありきたりな黒人描写ばかりの世間に辟易していた黒人の小説家は、別名義でやけくそで書いた「黒人的なステレオタイプの小説」を書いたことで大ヒットしてしまう。

「抑圧される黒人が奮起するというストーリーは
>>続きを読む

犬人間(2022年製作の映画)

3.7

なんだこのお洒落なオープニングは。モーニングルーティンかと見紛うほどの朝食風景。再生する作品を間違えたのかと思った。ていうか美味そうな食事だな。
そんな思いも束の間、犬人間のカットインで途端に不穏な空
>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.5

90分ノンストップで駆け抜ける最高のアクションエンタメ。

金塊を奪ったナチス軍と金塊を奪われたフィンランドの伝説の老兵アアタミ・コルピの金塊を巡る攻防が本筋の本作はタイトルにもなっている通り「SIS
>>続きを読む

ファーゴ(1996年製作の映画)

3.8

借金返済のために企てた妻を誘拐するという偽装工作。1つのミスが思いもよらぬ悲劇へとひた走る。

妻の誘拐を企てるジェローム。彼の妻の実家はお金持ちで、ジェローム自身も義父が社長を勤める自動車販売代理店
>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

何があったのか?という「事実」が大事なのにマスコミも検察も証言者もどいつもこいつも各々の「想像」から「物語」を作り上げていたのが印象的だった。

当事者同士の諍いのニュアンスなんて当事者にしか分からな
>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.5

椅子やベッドなどのクリーチャー感が気持ち悪くて不気味で良い。
全然理解でなかったけれど、世界観の作り込みが素晴らしいし、プラスチックを食べるというモチーフが暗喩的で好きだし、恍惚の表情で締めるラストも
>>続きを読む

はりぼて(2020年製作の映画)

4.0

まずいことがバレたときの滑稽な言い訳。すぐ辞職するわ、開き直るわ、あそこまで厚顔無恥だと、それはもはや才能なのでは?と呆れる。有権者や周囲の人間にどう思われたとして気にならないくらいに「旨みのある」仕>>続きを読む

彼女はひとり(2018年製作の映画)

3.7

「彼女はひとり」の「ひとり」の意味が紐解かれるラストが良かった。
同世代の監督の卒業制作の作品ということで今後の作品に注目したいと思えるような作品だった。

以下は個人的なメモ
-----
「ホモじゃ
>>続きを読む

ストレンジャーズ/戦慄の訪問者(2008年製作の映画)

3.7

3部作でリブートされるらしく、初めて知った作品だったのでオリジナル版を鑑賞。

突然の侵入者により日常を脅かされる系ホラー。じわじわあの手この手で追い詰められるのが怖い。リブート版のポスターでも書かれ
>>続きを読む

ハルモニア(2024年製作の映画)

3.0

短い尺の中に登場人物たちの色々な背景が詰め込まれていて驚いた。タイトルの「ハルモニア」も調和という意味があっで作品に合ってる。優しい作品。
設定と構成はめちゃくちゃ良いけれど、じゃあ面白いかと問われる
>>続きを読む

アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

4.0

誰もが知っている、かの有名な相対性理論を生み出したアインシュタイン。そんなアインシュタインを、原爆にフォーカスを当てたドキュメンタリー作品。

まず初めに僕はまったくアインシュタインのことは詳しくない
>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.0

妻との関係性が冷え切っていた小説家の衣笠幸夫(本木雅弘)は不倫相手との密会中に妻を交通事故で亡くしてしまう。同じ事故で妻を失った大宮陽一(竹原ピストル)とその子供たちとの交流を経て、幸夫は「他者との関>>続きを読む

セフレの品格(プライド) 初恋(2023年製作の映画)

3.5

さすがは城定秀夫。AVになり過ぎずにちゃんとストーリーも面白い。主人公の娘が「同窓会で昔の彼氏と燃え上がっちゃったら帰ってこなくていいからね」なんて言うか?などツッコミどころはあるが、「診察は終わった>>続きを読む

>|