今年始まったばかりだけどしばらくこれは越えられまい。そもそも20年以上も前のパルム・ドールなんだけど。
レスリー・チャン、尋常じゃない。チェン・カイコーは蝶衣が彼に乗り移っているようだと当時話してい>>続きを読む
映画館で見逃したのをずっと後悔してたやつ。まっすぐで揺るぎない芯の強さがうらやましい。こちらが望んだ方を示唆させて切るラストもよかった。
ジャームッシュとかと違ってそこまでのめり込めないアート系映画。グラスの割れる音がうるさいからかな?
ラーム・チャラン自身が最高の演技ができたと語る代表作。本当にその通りだと思う。
インド映画の十八番である歌って踊ってハッピーエンドには程遠い、断続的にナイフで深く切り付けられるような感覚。どんでん返>>続きを読む
バーフバリとバラーラデーヴァの関係は北風と太陽の話に似ている。権力ではなく知性ある者がいつでも人々の心を惹きつける。
インド映画はアクションでもエンタメでも伝統音楽や伝統衣装、ヒンドゥーの神々や神話>>続きを読む
耳をつんざくようなクラクション響く街の片隅で、脈々と受け継がれるタゴールの魂。ベンガルの大地に本来国境はないことをタゴール・ソングが証明している。
ついにインド沼へ。こうなったらどこまでもイケおじラージャマウリ監督についていく。
引退宣言なんかなかったかのように、前作のつづきかのように、一貫しているなぁ。淡々としているのにコミカル。棒立ちなのに柔軟。ありえないものばかりが普通に同居している。
大して見てないけど2022年のBEST作品。前作からしてそんなことあるはずもないのに、ビジュアルとキャッチコピーで&Premium丁寧な暮らし感出しておいて正面から裏切るところとか最高すぎる。それも含>>続きを読む
早々に沈殿させられたままついに最後まで浮上させてもらえることなく終わる。不自然すぎるほど美しい花畑と冷たさすら感じるレミの澄んだ瞳の対比がどこまでも悲痛。
避妊も未婚の母もタブーなムスリム。いろんな面において後進的で特に女性はさまざまな制約の中で生きている。
日本でも女性の入れない場所や参加できない祭りはあるけど、形骸化した「信仰」は現代の叡智で再定義>>続きを読む
「人は一度生まれた場所を離れたら居場所を失ってしまうんだ」
親しい人が何を考えているかもわからないのに、動物が何を考えているかなんてもっとわからない。
でもきっとこんな感じなんだろう。要は人間の想像力の欠如がもたらす喜劇と悲劇。
やや教養がなければ理解できない前半の音楽に関する歴史や知識の部分。理解できなくてもストーリーにあまり支障はなかった気がするけどあれらにも伏線があったのでしょうか?単なる言葉遊びにしてはリテラシー高すぎ>>続きを読む
たいして見てないけど是枝作品の中ではダントツでおもしろかった。日常の問題の多くは小さなボタンのかけ違いや不可抗力によってもたらされる。
笑えない『偶然と想像』みたいだった。
摩訶不思議であっという間に持ってかれる世界観。真面目なのかふざけているのかまったくわからず、とにかく続きが気になって結局最後まで見てしまうという、ほどよく怠惰な感じも良い。余白の取り方や展開にどこかシ>>続きを読む
おじいちゃんはなんでも知っている。本は主を失うと廃れる。主がいてこそ本の言葉に命が宿って次の世代に引き継がれる。監督の本に対する敬意は同業者として痛いくらい伝わりました。
世代を問わずみんなに愛され、>>続きを読む
ジャック・タチにあこがれ、最後はジャック・タチに嫉妬されるほどの才能だったというエテックス。それじゃまるでトラウトを決勝の舞台で三振に打ち取るオオタニサンみたいだ。
それにしてもこの時代のフランス映画>>続きを読む
「北極圏で描かれるリチャード・リンクレイターだ」「アキ・カウリスマキに次ぐフィンランドの新たな才能」
どちらもそれはそうなんだと思うけど、そのどちらにも遠く及ばない。最後までなんのサプライズもなかっ>>続きを読む
先々月にインドのコルカタを訪れた時、ベンガル人に「イギリス人のことをどう思う?」と尋ねた。自分の軽率さや無知を今更になって恥じた。
コルカタの人間は今でも「カルカッタ」の名に愛着があるし、イギリスから>>続きを読む
自分もその気になれば、実家の近くでいつでもこんな暮らしができる。
ただ、現実に山は厳しいことも想像以上にたいくつなことも知っているからやらない。
美しく丁寧な田舎暮らしは所詮都会の人間が作り上げた幻>>続きを読む
1日に2本もこんな鬱々としたメンヘラ女の話を見せつけられることになるとは……ほんとフランス映画って陰気臭いと思いながら、冬の旅の続編のような気持ちで見ていた。
どこまでがリアルで、どこまでが過去で、>>続きを読む
初めてA24の映画がハマった……。すごく余白のある素敵な映画だった。
ストーリーうんぬんの前にミカとヤンとカイラが魅力的すぎてずっと見ていたかった。
再起動して欲しかった…ミカのものわかりの良さや大>>続きを読む
「孤独はやがて心身も蝕む」「長生きしたければ旅はやめなさい」「反体制のように見える怠惰だ」
旅の理由も旅の仕方も幼稚で稚拙でイライラする。暖かい小屋を用意してくれる哲学者の家族の元でじゃがいもを育て>>続きを読む
2本立てのうちついでで気軽に観ようと思っていたら、序盤からとんでもないことに。さまざまな愛情、嫉妬、憎悪がうずまく日常は不穏で不安で、ホラーのようでもミステリーのようでもあり、終始目の離せない展開に。>>続きを読む
ジェシーの目が本気で怖い。正論を貫くことに一切抵抗のない子ども。ごまかしの利かない大人。だから真っ直ぐな人って大人になったら嫌われるんだ。
不器用で短気で優しい独身男の役が最高にはまり役のホアキン。『>>続きを読む
外野には優しくない映画だった。リテラシー高めの一定階層の知識人たちが難解な言葉で語るのに良さそうな映画。「歩いて見た世界」はあまり感じられなかったし景色の壮大さも序盤ですっかり影を潜めてしまったようで>>続きを読む
キアロスタミ2本立てはさすがに持久走レベル。単発で見たらこちらも心地のよい映画なのでしょう。黄金色に輝く麦畑がリアルナウシカのエンディングみたいだった。イランって本当にこんな景色ばかりなのだろうか。民>>続きを読む
『オリーブの林を抜けて』の時の自分は、この監督の世界観をまったく理解できていなかったことになる。しかしこのリズムに体が慣れ始めると、たちまち水の中をたゆたうような心地よさに。車の中で生まれる会話と人間>>続きを読む
シナリオ通りのハートフル全開なアメリカ映画なんだけど、一人ひとりのキャラ立ちが良すぎて誰も憎めない。
うざキャラから愛されキャラに華麗に転身するV先生とかその最たるやつ。V先生最高ってなるやつ。
おと>>続きを読む
in the soupから30年の時を超えているはずなのに、まるで続編のようにこの2つの映画の間には時の隔たりを感じさせない。当時ナイト・オン・ザ・プラネットを撮っていたジャームッシュがデッド・ドント>>続きを読む
ダウン・バイ・ローを思わせるようなぶっ飛んだ笑いと妙なシリアスさが並行しててこの時代特有の空気感だなぁと思ってたらジャームッシュ本人もご登場wそれですべて腑に落ちた。
見逃し続けて縁がないと思ってい>>続きを読む