葉野宗介さんの映画レビュー・感想・評価

葉野宗介

葉野宗介

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サンシャイン・クリーニング(2008年製作の映画)

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久しぶりに観ました。昔は『リトルミスサンシャインのプロデュースチームが送る!』という文にまんまと惹かれたものの「なんだかリトルミスサンシャインの規模や良さや見応えを縮小したような映画だな」と思って楽し>>続きを読む

フル・モンティ(1997年製作の映画)

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プロ並みのダンスシーンやショウが無いと感動できないってコメントには辟易させられる。そういう観客が多いから、俳優の演技ではなく「〇〇日練習した」「実際の〇〇に習った」みたいな付け焼き刃の煽り文句がまた増>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

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若い人の感性っていうものに対して大人は、幼児が描いた絵を手放しで褒めるように賞賛するか、わからないと断絶するかの大抵どっちかに傾くと思う。28のソフィアコッポラが撮ったこの映画は瑞々しくティーンネイジ>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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二人の演技とても良かったし脚本も整理されている。絶賛されてるのは木綿のハンカチーフとかに今もう一度光が当たってるような感じなのかな。
互いのカットが入る演出とかいちいち人が人に話したくなる構成、どうだ
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

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嫌い合ってる二人がバディになっていく映画は好きです。
娘が「パパったら…笑」って微笑む全く同じニュアンスのシーンがなぜか2回も、あとギャグが少し寒いシーンがたまに入りますが、それ以外は面白かったです。
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フローズン・タイム(2006年製作の映画)

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大ヒット間違いなしとかって映画ではないけど、自分は素晴らしい作品だと思う。
原色を要所要所で使いながら適度にシックで色彩豊かな映像も素敵だし、ユーモアも、それを表現した俳優達も良かった。ロマンチックな
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夜勤明け男子のモーニングルーティーン(2020年製作の映画)

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導入のひとセリフ目が明らかに失敗してる。内容なのかイントネーションなのか、ここで全部わかる。自分にはわかりました、みたいなことでなく、これはみんなわかる。

〇〇なのかなぁ…と思いながら見るのと、絶対
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未来のミライ(2018年製作の映画)

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序盤から迷走しまくってるなっていうのを感じた。自分の好みやフェティシズムを描けば結果がついてきた若い頃、それだけで続くわけがなく観衆の数が増えたこともあり大作、テーマ、感動などを作らないといけない立場>>続きを読む

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

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統合失調症をかなりイメージしやすい形にしてるんだろうけど、こんな理路整然としているものでもないんだろうけど、美化はしてないし病気というものに苦しむ様子や、他人にそれを伝える辛さは共感できた。
悪く言わ
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バケモノの子(2015年製作の映画)

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最も大切なキャラであるくまてつがどんな奴なのか解像度が低い。ツンデレ的なルール無用、以上の深掘りが無い。視聴者が勝手に思い込む待ちだから、良い感じに(自分好みに)捉える人の評価が上がってるんだろうと思>>続きを読む

いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

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「普通」と違う家族たちのドキュメンタリー。映像とかに関しては見やすいし押し付けがましくもなく良かった。
内容はとても興味深く惹き込まれた。
自閉症の男の子のパート凄く良かった。自分を「檻に入れられた虎
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R100(2013年製作の映画)

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序盤から酷い。設定とかの前にカメラも何だこりゃ…って構図だし、モノローグが出てくる順番も「ここで⁉︎」となったし、シンプルに狙ってないところで見づらくしている。松本さんが撮ってないとして観てもレベル低>>続きを読む

ゴールデンスランバー(2009年製作の映画)

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話は追えるけど、クサい演出が多くて自分には合わなかった。なんか古い大学のノリというか。主人公にサイコパス感があってなんか怖い。

俺はまだ本気出してないだけ(2013年製作の映画)

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娘が実は…の部分が原作と違い、原作では一話目で発覚する。それを読んで、ただのショボいな〜クスクス漫画ではないことがわかり、二話目からの見る目が全く違う。自分は原作から入ったのでそのフィルターがかかった>>続きを読む

その街のこども 劇場版(2010年製作の映画)

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葛藤、トラウマ、繋がり、過去、未来。
そのどれもが押し付けがましくなく描かれ、発言とキャラクターに整合性も取れていて、前向きさに上手くピントが合っていて実に良いです。

ヒーローショー(2010年製作の映画)

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井筒監督のベストに近いと思う。監督特有の結局何が言いたかったわけ?展開がハマる内容である。ジャルジャルの演技が半端に良い。それがまた良い。
描かれる厄介ごとに絶妙に適度なリアリティがある。これで組織的
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

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良かった。スタジオで遭遇する元彼の部分とソンちゃんのブルーハーツ聴いて泣いちゃうところ、映画としても面白いけど、それ以上に感情移入させるテクニックとしてものすごく上手いと思う。あの序盤でソンちゃんをブ>>続きを読む

赤い橋の下のぬるい水(2001年製作の映画)

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不思議な映画ではある。この映画の良さはハッピーエンドにしている責任感である。あれがなかったら本当に要らない二時間になると思う。しょうもない話なんだから、余計な背伸びは要らない。

森山中教習所(2015年製作の映画)

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最後の踏み切りのところ良かった。結構良かったと思う。なんというか本当の深いところまで考え抜かれたものというより、投げっぱなしというかフィーリングの描かれ方も多いけど、そのひとつひとつがわりと当たってい>>続きを読む

春の居場所(2006年製作の映画)

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低予算なのがらありありと伝わるが、こういうところでちゃんと仕事してる二人には好感を抱いた。大人になったゼンコー役の城咲仁さんに脚本ちゃんと渡しました?っていうぐらい浮いてる。

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

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細かい演出とユーモア、各俳優の演技とラストのセリフまでとても良い。例えば父親の恋人候補とか、こうなったらめんどくさいなぁ…という展開にならず(たまこが失礼なことしちゃうとかがない)、いらない嫌悪感が一>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

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犯人にカリスマ性と生活感が足りないから哲学の域を出ていない。役所広司の苦しみや悩みも微妙に地に足ついていなく、伝わるものがない。話はわかりやすく、見ていてつまらないわけではない。

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

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西島秀俊さん演技全然上手くないんだなと思った。でも主役感があるのは不思議だ。
エンタメのミステリー、スリラーとしてわかりやすくて良かった。深みは無い。

ゆれる(2006年製作の映画)

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映像やリズムが独特で良いなと思った。オダギリジョーの顔をカッコ良く丹念に撮る、とかが無かった気がする。
実際毒気がもうひと伸び足りないと思うけど、なんか舞台となる田舎の呪いっていうのが表れていて良かっ
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象の背中(2007年製作の映画)

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ギラついた昭和の価値観が要所要所に見えて、こういうのがカッコいいだろ?と言われているようで辟易する部分もある。
もう少しこの時代はこうだったんだよ、という作り手の距離感が欲しい。女性関係にしても、各人
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カナリア(2004年製作の映画)

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りょうさんとかのくだりはまあ要らないなぁと思ったけど、やっぱり元の事件に説得力があり過ぎて、必然的に良さが出ている。こんなんあるわけないだろ、が出ないわけだから。
誰が悪い、がぐるぐる回るこの世界で歪
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

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とても面白かった。原作を上手く映画用にアレンジしてる。主演陣みんな良かった。
麦茶とかも一見ありがちなんだけど、森田剛さんの演技とか演出で凄く良くなっていてずっと頭や心に残る。
濱田岳さん、間や発音ま
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

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自分はダメだと思っている人間が、ずーっと好きだけど近寄れもしなかった人に名前を覚えてもらえてなかったことにあそこまでショック受けるか?今いい感じで話せているのに?結局あの瞬間に抱いた幻想にすがって生き>>続きを読む

麦子さんと(2013年製作の映画)

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古風な印象もありながら2013年らしい感覚もしっかりあり、素晴らしい出来だと思います。演者さん達の演技が凄く良いです。松田龍平さんの演技は彼史上でも抜群に良かったです。演出も上手かったですし、ここ弱い>>続きを読む

それでもボクはやってない(2007年製作の映画)

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原作凄く面白かったですし、それを映画にするというので周防監督に白羽の矢が立つ理由がよくわかる出来です。わかりやすく、よくまとまっています。興味もなんとなく引きずられていきます。災難だな、怖いなぁ、人間>>続きを読む

グミ・チョコレート・パイン(2007年製作の映画)

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親に自慰行為見られるとこの寒さが凄いです。重ねてこられて地獄ですし、こんなことならやらなきゃいいのにってなります。
うーん…悪くはないですが、決して良くも無いです。ノリで茶番感を出すから、しっかり茶番
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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(2010年製作の映画)

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始まってすぐの学校のシーンの構図のセンスの無さが本当に凄かったです。
ただそれ以外も全体的に実写化映画にありがちな雰囲気がダダ漏れというか、安っぽいです。全体的に被写体にカメラが近い気がします。後半は
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

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「ディラン…?」
言わねー言わねー、ってなりますが、初めて見た時に嘘だろ?ってなったカタコトの日本語も色黒メイクも気になりませんでした。コトミさんの演技とキャラクターがオーバーで、もうちょっと抑え目に
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アカルイミライ(2002年製作の映画)

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最後の若者をクラゲに見立てて…とか、映画にちゃんと合ってる⁉️漂う…みたいなこと⁉️ってなりますが、志の高さがとても良いと思います。
オダギリジョーの、待ってよ!のシーン凄く良かったです。浅野忠信も良
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グリーンブック(2018年製作の映画)

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素晴らしかった。それぞれのキャラクターも、ストーリーも、映像も。時代背景を上手く操り、説教臭い形ではなく何が悲しいことなのか伝えてくれた。
大きな物語の中に小さな驚きや興味を上手く散りばめ、飽きずに最
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

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「どうした」「別に。曲作らないか?」「いいよ」のやり取り凄く良かった。
あのメガネの友達は良いキャラだ。こだわるとここだわって、後は任すわって付き合いとバランス感覚の良さに惹かれた。曲を作りながら歌詞
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