ドンチードルさんの映画レビュー・感想・評価

ドンチードル

ドンチードル

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

ジョーダン・ピールはやっぱり難しいこと抜きにしても面白いわ。テーマ性を汲めれば尚更面白いし。

アス、ゲットアウトに比べて今作が笑えるシーン、アクション多めでエンタメに振れてること自体も面白いよな。こ
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ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

4.0

たまたま観たのがディレクターズカット版でどうやらわかりやすい方らしいけどそれでも微妙にわかりにくかった

メインのストーリーが理解できれば割と王道な話。話の構造がわかりにくいけどそれが無ければ普通すぎ
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初っ端ビートルズ流れたところで予算拡大したな〜と思った。つまり過去作より映像にお金が掛けられるので、監督がやりたかった映像を観れている感じがした。だから既にウェス・アンダーソンの映像が完成されている。>>続きを読む

月世界旅行(1902年製作の映画)

4.0

編集大変だっただろうな〜当時のAdobe Premiere って今より不便だっただろうし

世界初のSF映画の宇宙船とクリーチャーのデザインを観るのは嬉しかった(しょぼかった)。デザインといえば、今作
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

4.0

正直ソフィア・コッポラの作品は退屈なんだけど雰囲気と曲選が好きなんだよな
今作は2000年代のノスタルジーも相まって、とってもエモい、と言わざるを得ません。これは嘘なんですが、SomewhereはWh
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

撮影のレベルが上がった気がする。舞台セットとライティングが良くなったのかな。どれくらいまでCGなのか知らないけど

あとは音響はやっぱりいい感じ。効果音のリズム感も良いよね。盛り上がるシーンは音やカメ
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アルプス(2011年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

作家性は一貫してるけど撮影とか音楽がまだ個性的では無くて、美術も勿論予算もなければロケーションの選択にしてもあまり面白いところはない

できる限りシュールな世界観を作ろうとしてるのはわかる。そういうス
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ふたりの女、ひとつの宿命(1980年製作の映画)

4.0

結局unextで観れるメーサーロシュマールタ作品は全部観ることにした。特別好きなわけでも無いけど観る価値はある

今作はシチュエーションが面白かった。その後の展開は予想がつくけど、この監督はその中にあ
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アッテンバーグ(2010年製作の映画)

3.5

テーマは哀れなる者たちに似てる。こっちはギリシャの死んだ産業の様子も映される(ただそこまで深く踏み込むことはない)。哀れなる者たちも女性が自由になっていく話の他にも色んなテーマを含んでいて、ギリシャに>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.0

面白い青春映画で脚本が特に精巧だと思います
美術もスタイルがあって良かったです

七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

『羅生門』と『生きる』に続いて3作目の観賞

散々オマージュやリメイクがされていて、そのいくつかは観たことがあるけど、オリジナル版のストーリーは何倍もアツいし示唆に富んでる

まず単純にこういう攻防戦
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.5

ファースト・カウを観て、あれ全然ケリー・ライカートっぽくないと思ってから、同じ西部劇の今作を観たかったんです

こっちはケリー・ライカートっぽい映像と話で、これを観たらファースト・カウは撮影に関しては
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生きる(1952年製作の映画)

4.0

バースデーソングってこんな意味を持たせたBGMに出来るんだな

官僚制度の批判はもう流石に前時代的なんじゃないかという気がするんだが、そこにあるメッセージはいつの時代でも通じる話。人間の心理を描くのが
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

本当にあらすじから想像できる展開に収束していくし、明らかにトゥルー・ロマンスに影響を受けているがそれでも面白かった

良く考えたら砂浜で酒を飲んだことがない気がするから、死ぬまでにやっておこうと思いま
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女神の継承(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

モキュメンタリーだけどリアリティに気を使った様子はある
まあそれもすぐに破綻して、明らかに映画的なショットの変遷が目立ち始め、シナリオも完全に映画的になってしまうっていう

序盤はそれでもリアリティを
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

4.0

雰囲気だけでも楽しめる
登場人物がみんな愛らしくて、特におばあちゃんが面白い。ずっとなんか言ってるし、強いし

大金を得るのは運で、「新しいところに来たのに何もかも同じにに見える」のは確かに移民目線の
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

結構細かいところまでちゃんと作っていて、ストーリーと音楽だけでゴリ押す感じでは無かったのが良かった

こういう映画を作るのってめっちゃ難しいんだろうなと思う

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

原作は読もうとしたけど結局少ししか読んでないまま観た

原作を読んだ部分については、へぇこうやって映像化するんだ、と勉強になりました。俺が他に唯一原作を読んでから観た映画の、ジョエル・コーエン版のマク
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

老後は静かな海で犬を飼ってギターを弾くことを決めた

記憶としての映画とか、俳優の変幻自在さみたいなのは他の映画でもちょくちょく見かける話で当たり前なのであんま好きじゃないんだけど、この映画は老いるこ
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.0

枯れ葉で初めて見て、今作でアキ・カウリスマキを観るのは2作目。最新作と初期作の2本しか観てないのにこんな明確なスタイルがあるとはね。

このデッドパンでおかしなこと言ったり適当なボケをするのが、字幕の
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.0

根本はありがちなロマンス/ドラマだけどソフィア・コッポラの雰囲気が好きなので良し。特に音楽が好き。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

まず過去作よりストーリーが面白い。神話より小説を原作にするべきってことだよな〜。テーマ性・メッセージ性がしっかりしてるから、それを伝える役割のカメラ・音楽・セットデザイン等々が中身の詰まった面白いもの>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

物語の全貌が見えてくる序盤は面白かったけど、そこからはダラダラ長いと思った

今のところヨルゴス・ランティモス作品は3作見たけど、どれもメタファーを多様していて、それなのに中身が大した事なくて勿体無い
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

シュールな世界観でデッドパンのユーモアたっぷりな作品ですね

話は主に現実の恋愛のあり方や社会規範のメタファーで観てて面白いけどメッセージ性に特に面白さを感じず

シュールな世界観を作る、という点で演
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

衣装・舞台デザインはもちろん綺麗。既存の建築での撮影だけど、CGに頼らないセットのお陰でカメラワークが自由だし、空間に一貫性があってリアリティがある。

ストーリーは特に驚きを見せずな感じでした。最後
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マリとユリ(1977年製作の映画)

3.5

面白かったんだけどメッセージ性はありきたりだと思う

マリとヤーノシュの会話は男としては刺さらなくて、今作の他の男のデリカシーの無さに呆れていたから、やっと話のわかる男が出てきたなみたいな感じだった。
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スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

3.5

悪くないんだけどもっと怖くできたんじゃないかと思う。一つ明確に思ったのは、想像を掻き立てる怖さがない。でも物語ごとに種類の違う怖さなのは良いね。

ドラマパートはまあまあ、ホラーのおまけとしては全然見
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インシディアス 第2章(2013年製作の映画)

4.0

あんま怖くないけど普通に面白い
ホラーテイストのアクション的なね
1は観るの必須で、こういう話の構造ならドラマでやっても面白そう

ライティングとかセットとか大胆な色使いになったね。プロダクションデザ
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

4.0

え⁉️

工場で始まり、向こう見ずな恋愛する女性が描かれるのは恒例か。前までで工場で働く女性が男性社会に(女性の部分を殺して)適応してる女性たちなのかな、と何となく思ってたけど今作はより顕著にそうな気
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

4.0

眠かったけど、すごい

こういう映像で語るのが上手い映画は感想を言語化するのが難しいよ

いろんな二人ペアの関係性(ネタバレ回避)から見えてくる女性の愛や友情や母性。そこに女性性というか、おばさんの方
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ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

3.5

映像も音楽も良いんだけどストーリーがほぼ汎用音楽青春メロドラマだから

アメリカ青春映画にある若者の反抗心的なのは少しにとどまっていて、基本は呑気な感じだが内側に陰鬱な感じも兼ね備えていて、その雰囲気
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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

3.5

ケリー・ライカートが『リバーオブグラス』で扱ったテーマの一つの、アイデンティティの喪失についての話

話自体も似ているところがあるもののリバーオブグラスの方が20年以上公開が遅いのもあってあちらの方が
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.0

たぶん多少共感できるように作ってる。
というのも、俺も他人に興味がないとか現実は無価値とかは共感できて、あのmbtiの性格診断によると俺と同じタイプはそう感じやすいらしいので、それが本当なら一定数の人
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インシディアス(2010年製作の映画)

3.0

本当にジャンプスケアばっかり。驚かせるシーンは驚くけど、それ以外が説明ばっかりだし何も起きないシーンが長い。あと登場人物が若干面倒くさい。

フラッシュのあたりは面白かった