柴芋さんの映画レビュー・感想・評価

柴芋

柴芋

胸騒ぎ(2022年製作の映画)

3.7

このオチにどこまで納得できるかが評価の分かれ目だと思う。私はちょっと大げさに見せ過ぎじゃないかと感じてしまった。あれを見るまでは、自分を信じられない優柔不断な人間の行く末みたいな、日常のあるあるを含ん>>続きを読む

ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.8

ゼロトレランス(不寛容)方式という初めて聞く教育用語が理解できなくて、後で調べたらルールを徹底して小さなことでも罰する、芽を摘む方法だった。そう思うと主人公の行動は結構そうでもないよね。ライターもカン>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.7

カードの話だと思わせながらすごい題材持ってくるなと。主題は全くそこじゃなくて、もっと根深い地底の闇みたいなどうしたらいいんだこれは系だった。敵を殺すだけじゃなくて味方も自国民も殺す方法なんだよね、今起>>続きを読む

その住人たちは(2020年製作の映画)

3.0

イキってるおじさんの転落モノかと思ったのに違った。いや、寧ろ全然求めていない方へ転がっていく。まず何をしたんだよっていう、でもそれが恥ずかしい事とは全然思ってないジェネレーションギャップ感じる。あのお>>続きを読む

またヴィンセントは襲われる(2023年製作の映画)

3.5

ヴァンサン(ヴィンセント)が、始めからそんなに好印象じゃないから彼が理不尽な目にあっても客観的に見られる不思議は敢えて?コーヒーとか要求してくる上司ってもうありえないな~。俺様か。でも急に襲われるのは>>続きを読む

キャンディマン(1992年製作の映画)

3.6

蜂は本物ですよね、、とトイレの臭いがめっちゃ伝わってくるから早く出て欲しかった。ジャンルが何なのか分からないジェットコースターのような映画で、何が恐怖なのか抑えどころなのか。ミソジニーを詰めてくのかと>>続きを読む

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

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これ観て泣くしかできない自分なら軽蔑してしまう。ホント、プーチンはクソ野郎だし、本気で死ねばいいと思うけど、それで解決するかも不確か。フェイクニュースって都合の良い言い訳に使えるよね。でもこのドキュメ>>続きを読む

人間の境界(2023年製作の映画)

5.0

久しぶりに152分を全く長いとは感じなかった映画。これこそ映画の社会的な役目では、という全てが詰まってた。観ながらずっと考えてた、何が悪いのかこの状態をどうしたら改善できるのか。ベラルーシはロシアを盾>>続きを読む

アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

3.8

大人になっても恋愛って不器用なんだね。自分はソレーヌの方に近いから学生の女の子にからかわれる様なこと言われてもそうだねって受け流せる気がするけど、そんな器用なこと実際はできないかもしれない。いや、でき>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最後の数分までは、うん、分かるというストーリーだったのに、ん?という瞬間のまま劇場を追い出されたよ。あの芸能事務所のオレンジダウンのおじさん、住民の女性が話している時は目も合わせないで水飲んでたのに(>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

2.5

こんな時代錯誤の原作を実写化するなんて、絶対ハードル高いのに、それをこなした鈴木亮平は褒めたいし、香役の森田望智さんもすごく頑張ってたと好意的な意見を述べたい気持ちと、マンガの実写化の毎度の落胆を感じ>>続きを読む

朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

4.2

好き。彼女たちに漂うこの空気感がたまらなく好き。唐田えりかちゃんは推しの俳優だから、ずっと上映されるの楽しみにしてて、その期待を裏切らないというか、それ以上だった。生きてくのってすごくしんどくて、なん>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

3.9

カウリスマキは枯れ葉が初めましてで2作目だけど、ホントだ、作家性が昔からめちゃめちゃ定まってる。そして登場人物になんの偏見も無い。コンテナに住んでいたって人との付き合いや恋愛だって普通にできる。そして>>続きを読む

燃えるドレスを紡いで(2023年製作の映画)

4.0

ファッション業界の矛盾に答えを出したくて、こういうテーマの映画は必ず観たくなる。この業界に限らないけど、私達の行動には全て矛盾があって、その葛藤をいつもじゃないけど時折思い出す。ゴミを減らしたいのに新>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

3.7

所々ツッコミたくなるところがあるんだけど、わざとかな 笑。7枚の写真からこんなストーリーを作り出すなんで、どのような思考回路なのか知りたい。イーダがめっちゃ良い味出してる。通訳のシーンかわいい。それに>>続きを読む

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.3

ユダヤ教とキリスト教の話だと理解するのにしばらくかかってしまった。ザビエルの髪型どちらか分からない。現代の目で見ちゃうと、宗教はどちらでもいいし、事の発端は教皇が全部悪いんじゃないか。あんな威張り散ら>>続きを読む

Here(2023年製作の映画)

3.9

ゴーストトロピックと同じ俳優さん出ててまた会えて嬉しい。主人公が抱いている感情が中々掴み取れなくて、お姉ちゃんとの会話まで分からなかった。短パンと羽織りものスタイルがすごく好き。ずっと良かった。この映>>続きを読む

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.8

本当はこうやって人と関わったり、お互いに親切したい。でもこうはならない世の中だよな~と寂しくなったり。ここに出てくる最も悪い人はゴミのポイ捨てと移民を見下す人と未成年にお酒を売る人。でも差別はしっかり>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

4.0

こんな話だとは全然想像してなくて、ホラーだと思ってたから余計ビックリ。なんだこの面白いストーリーは。いや、面白いと言ってはいけないんだけれど、作りがめちゃ神がかってる。伏線回収に疎い私でも気付くほどす>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

4.0

女性にとってすっごく身近な恐怖をホラーにした作品。善意と優しさにつけ込まれる私たちが見える。冒頭のテスの一つ一つの行動に同意の嵐で、どんなに良い人間でも怖いんだよ。あの間だよね、恐怖の間。バスルームの>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.4

あの描写は気持ち悪すぎるのにめっちゃ時間かけて丁寧に撮っててより気持ち悪いし、その思考から気持ち悪い。その辺の執着が1ミリも分からないし、寧ろ自分が大好きで可哀そうと思ってるだろ。どっちもどっちで、怖>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.4

寝言を言う、思ったこと全て口に出して独り言を言う人は即死だろうな。許される音の範囲が曖昧でサバイバル賭けるには境界線気になる~。どうせ死ぬなら好きな歌を歌って死にたい。彼らは殺しに来るけど食べに来るわ>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

3.3

『エルヴィス』見て予習したから初見だったら何故と思うところ拾えてよかった。それにしても取り巻き多すぎないか。支払いは全てエルヴィスだろうし、それって友だちとか仲間と言えるのかな、とずっと考えてた。それ>>続きを読む

マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

え~っと、、ちょっと最後だけ思ってなかった寄り添いにどう感じたらいいのか分からなくなりました。彼女はどう見てもクリスチャンに似ていたよね。好きになって大事な時に側にいてくれた人でも、社会的に許せるもの>>続きを読む

RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)

3.5

勝手にドキュメンタリーだと思ってたから、見始めてびっくり。でも自伝を元にした映画なのね。それにしてもイラクの留置所とか中東の戦場はしんどい事間違いない描写で何故ここからラッパーが?と観てる映画が信じら>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.5

ものすごいファミリーヒストリーだけど、ちゃんと原因があるから呪われているという訳ではない。問題だけ作っておいて解決は兄弟だけでしろとか親の資格ない。子どもに夢を押し付けるんじゃなくて、自分がヨボヨボに>>続きを読む

貴公子(2023年製作の映画)

3.8

パクフンジョンの作風が前よりポジティブになっていて、この明るさも良い。豪邸のオープンな階段が好きとみた。マルコの八方塞がりがかわいそすぎるよ~。プロはホント格好いいのに、あの愛嬌と張り付いた笑顔とコメ>>続きを読む

辰巳(2023年製作の映画)

3.4

竜二の言動がいちいち面白く感じてしまって、楽しみ方間違ってる気がする。最初の解体現場で冗談だよってめちゃかっこ悪~。ナイフ持ってて車を止めたいならタイヤ刺せばいいのに騒いでるだけだし、喉切られてる人に>>続きを読む

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.6

この映画の怖さを最大限に感じるためには、自分の中の潜在意識を掘り出すことと、他者の立場に意識を向けることでは。バースコントロールを自分ではない他者にされる恐怖。少子化改善の負担は産む者に課される今を思>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.5

エルヴィスの生きた時代の背景とか全く知らなかったけど、この時代にスターとして生きていくのはすごく厳しかっただろう。時代の変わり目に20歳前後の自分の決断が社会に与える意味とか考えて行動しろなんて言われ>>続きを読む

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

3.9

お互い嫌い同士だと始めに感情見せ合えてるから、遠慮せずモノを言えていいのかもしれない。全く気を遣わない関係。なんかそれが羨ましかった。森田想ちゃんのパワハラや他者をいいように囲っていこうとする姿がすご>>続きを読む

まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

双子のリアリティーショーでお互いの恋愛のために離れて暮らす体験をしたら数組は精神状態に限界がきてリタイアするなどとても辛そうだったのを思い出すと、一卵性双生児は親に精神疾患があっても無くてもお互いが居>>続きを読む

ウィッチ(2015年製作の映画)

3.8

めちゃめちゃ現代の家族像じゃないか。世代間ギャップを飲み込めない両親と慣習的な呪いに違和感を持つ年頃になる子どもたち。あのいないないばーは怖い。大人が子どもを信じられるか否かの描写はホラー系ではよく見>>続きを読む

ポゼッション(2012年製作の映画)

3.1

絶対そんな意図では無いだろうけど、家族の絆を取り戻したい父親の計画に思えてしまうのはなぜだろう。キーラセジウィック見るだけで嬉しくなる。箪笥とか箱ものはアンティークを選ぶのは止めよう。ユダヤの要素は初>>続きを読む

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.7

オープニングから目が回って気持ち悪いのをずっとやられて、ようやく平行に戻してくれるかと思ったら平行に辿り着く瞬間までは写してくれなくてめっちゃ意地悪で好き。何か水が滴る音だなぁと思ったけど監督なら、、>>続きを読む

成功したオタク(2021年製作の映画)

4.1

私もBIGBANGのペンだった。でもバーニングサン事件が起きた時にはもう離れていて、彼女達の衝撃とは程遠いけどインタビューに答えていた彼女のように、そうかもしれないそんな気もしてたと思った。いや、正確>>続きを読む

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