shiraさんの映画レビュー・感想・評価

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自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

起承転結のお手本のような、まるでイタリア版落語といったところ。
最初に自転車を盗んだ男も、戦後復興途中で貧困に苦しむ主人公と同じ境遇で、必要に駆り立てられての犯行だったのだろうか。
「ペイフォーワード
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

子供に親の格好いいところだけ見てほしいなんて、きっと大人の都合過ぎる。

入浴後、泣きじゃくる幼い娘の着替えを全裸で奮闘する私の姿なんて、動画に残せないほど滑稽だ。
いつ何時だって、どの角度からだって
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.0

俺が観たかったのはこういうスピルバーグじゃない。オチだけ良い感じにして終わらせんな。

怪物(2023年製作の映画)

4.0

是枝さんと坂元さんどちらが悪いのかはわからないけど、前半部分で教師のことを舐め過ぎた描写はお粗末に尽きる。
怪物だれだのゲームからは、ある種の生物多様性というものを感じ取った。
同じ生き物でも容姿や特
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.0

ちひろさんは、令和版の寅さんではないかと思う。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

5.0

10回くらい泣いた。ぼくの涙は伝染して隣の知らない人も同じくらい泣いていた。感情を共有できるジャズの力と映画の力をまざまざと見せつけられた。お手上げです。

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

近年稀に見るエログロナンセンス、そしてドラマティック。
冒頭から観客を突き離すフルスロットルな映像からは、何かを伝えたいとか理解してほしいとかそんなこと鼻から求めていない心意気を感じる。
もしくは、愛
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

2.5

“ドントブリーズ”なのに、息をひそめるどころか騒ぎまくっていた。
まともじゃない登場人物の皆さんまとめて、マスクしてステイホームしていれば死にもせず幸せだったに違いない。

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

"少し私を嫌いになって、少し私を好きになる"
真っ直ぐには生きられない女子高生レディバードの青春を、瑞々しくエモーショナルに描く。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

ウィル(マット・デイモン)とショーン(ロビン・ウィリアムス)の友情はとかく名高い。
ただ、愛すべきろくでなしたちの愛情こもったポンコツ車の誕生日プレゼントには悔しいけど目頭が熱くなった。
おまけに、バ
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学校(1993年製作の映画)

4.0

「幸せとは何かを知るのが勉強」
夜間中学校を舞台にした人情溢れるヒューマンドラマ。
西田敏行×田中邦衛の演技に感情を揺さぶられる。
昭和の匂いがまだそこかしこに残る平成初期の風景がどこか懐かしく寂しい
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ポンペイ(2014年製作の映画)

2.5

悲劇の街ポンペイのインパクトに頼ろうとして盛大に失敗した、男女カップルの何の変哲もない手垢まみれのラブストーリー。

主人公とヒロインがほとんど会話しないまま、ビジュアルのよさで何となく恋に落ちるのは
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めがね(2007年製作の映画)

3.5

まるで無印良品のCMのような、ナガオカケンメイが関わっているかのような、そんな柔らかく、シンプルで、丁寧な、南の島の暮らし。
そりゃ、"たそがれる"のが下手な小林聡美の表情も日に日にやわらかくなってい
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

4.0

物語に一切無駄がない。駆け抜けるように進むスリリングな展開がとにかく素晴らしい。

これまでのシリーズと異なり、大切な家族のために復讐を繰り広げるという筋書きは、戦争を経験していない私たちでも至極納得
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ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.5

シルベスター・スタローンが主演・脚本・監督と大活躍。
過去最高に壮絶でグロいというだけあって、人間が木っ端微塵に戦場に散っていくシーンが続く。
シリーズ1作品目のランボーが見せた葛藤がほぼ見られないの
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フッド:ザ・ビギニング(2018年製作の映画)

3.5

パラメーターを弓矢の射撃に全振りしたロビン・フッドの活躍を新しい解釈で描いた娯楽作。
タロン・エガートンが『キングスマン』で発揮したキレのある演技は本作品でも健在だ。

ハンター(2011年製作の映画)

3.5

あらすじがざっくりしている上に、タスマニアタイガーの単語のインパクトが強く、これはマッドサイエンティストが現代によみがえらせた凶悪なタスマニアタイガーとタフガイのバトル物なんだろうなと思いすかさず鑑賞>>続きを読む

かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.0

名バイプレイヤーが3人集まると、下手な主役よりもインパクト大ですね。
三人の演技はさながら合気道のようで、フィンランドの空気に溶け込みながらもしっかりと味を出しているところに痺れます。

このゆるくて
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EAST MEETS WEST(1995年製作の映画)

3.0

"弘法にも筆の誤り"があることを教えてくれる作品。
アイデア(具材)は超一流なのに、色々なスパイスをふりかけ過ぎたのか、全く訳のわからない味の料理ができてしまった感じが否めない。
クリエイティブが最高
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大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年製作の映画)

4.0

アクション大作はいつまでたってもパッとしない日本だけれど(余計なお世話)、知恵や趣向を凝らせばこのようなワクワクハラハラさせる映画を作れるのだ。そう誇らしく感じさせてくれる、まさしく娯楽映画の手本のよ>>続きを読む

暁に祈れ(2017年製作の映画)

4.0

この刑務所での生活は、死ぬよりも苦しいに違いない。
狭い部屋にぎゅうぎゅうと押し込められ積み重なって雑魚寝する様はまるで死体捨て場のようだし、弱々しい男は屈強な男たちの性の捌け口にされ首を吊ることが日
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残された者-北の極地-(2018年製作の映画)

3.5

一面真っ白の極寒地帯に取り残された男が生を掴みとるまでのサバイバルスリラー。
途中、同じく遭難した女性も加わり、さらに奮起する男。
瀕死のため終始無言の女性との道中であるが、生きるか死ぬかの極限状態と
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トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

一体全体、何を見せつけられたのか理解できない。
それほどまでに、謎めく展開、謎めくキャラクター、謎めくメッセージ性、謎めく世界観。
ただ者ではない監督の作家性を感じさせる。これは、映画の楽しみ方という
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ザ・プロム(2020年製作の映画)

3.5

メリル・ストリープやニコール・キッドマン、ジェームズ・コーデンなど豪華俳優陣のクオリティの高いミュージカルシーンが見応えたっぷり。

メリル・ストリープにおいては、古稀を迎えているにも関わらず、劇中見
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ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)

3.0

良好な関係を結べていなかった息子がある日突然死んでしまったら、確かに泣くに泣けない気持ちもわかる気がします。

ホテルに戻った母親がおもむろに洗面台の蛇口をひねって滝のように流し続ける水。それがまるで
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ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003年製作の映画)

3.5

「良いこと、正しいこと 何年もしていない」
救出作戦の現場を指揮するブルース・ウィリス扮するウォーターズ大尉が、こぼしたこの弱音が全てを語っているように思う。
屈強で正義感あふれる男たちだが、結局帰属
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

おばあちゃんがミナリ(セリ)を育てて、家を焼くだけの、俺(スティーブン・ユアン)の家の話。

スティーブン・ユアンはじめとする俳優人の演技はどれもとても印象的であるものの、特に盛り上がりもなく淡々と進
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

4.0

「ビーンバッグはいつも一緒だ」
「全部じゃない。これからは。」

ローティーンの仲良し三人組の男の子たちが繰り広げる何てことないドタバタ珍道中がとにかく胸に刺さる。
あんなに仲良かった友達が、成長する
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.0

特に盛り上がりもなく、終始ゆるく大人しいストーリー展開だったため、どんな表情で鑑賞すれば良いのか難しい作品でした。
思いがけないサンドウィッチマン二人の登場が本作で一番心が動いたシーンだったと考えると
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イルマーレ(2006年製作の映画)

3.5

時空を超えた男女の文通という不思議な出来事を、大人になっても信じて続けられるってとても素敵。
シカゴの新旧の建造物が入り交じる美しい町並み、そしてポール・マッカートニーの『This Never Hap
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