縞さんの映画レビュー・感想・評価

縞

ある男(2022年製作の映画)

3.5

人ってほんとに先入観に囚われがち。周りの評価やマスコミの報道され方1つで良い様にも悪い風にもその人の評判は変わっていく。その残酷さを描いてるのかなと思いました。人を信じきる難しさもあって、人間関係って>>続きを読む

ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

3.5

スティーブ・マックイーン、カッコいいなぁ。あの眼光と動じない豪胆さが絶対に危機を救ってくれそうで頼もしい。カット割りが独特で、アクションシーンもド派手じゃなくてありそうな感じが良かった。ゴミ捨て場の所>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.6

OP映像の気持ち悪さがなんかこの映画を現してるみたいで、そこになんとなくフィンチャーぽさを感じた。ヴァンゲル一族の関係性がややこしく、誰が誰なの?となりつつ、少女が失踪した事件自体は謎が深くて面白い。>>続きを読む

シンデレラ(2015年製作の映画)

3.4

よく知られたお話ゆえに、絵本を読んでいるような気分に。1番の見所は魔法をかけるシーンと舞踏会かな。ダンスシーンがシンプルで美しく、裏で暗躍?するケイト・ブランシェットが面白い。いい顔してる。ファンタジ>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.7

なんの下調べもせず、「原爆の父」という知識しか持ってなかったので、初めて知ることばかりでとても興味深かった。冒頭から複数の時間軸があり、並行して描かれていて情報量が多い。今はどのくらいの時代でどういう>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

熱い。立ち昇る情熱がそのまま音になった様に感じる。動きは少ないのに烈しく躍動する音楽となって響いてくる。それに伴う物語も青くて眩しくて、切ない。後半めちゃくちゃ泣けました。3人それぞれの葛藤があるし、>>続きを読む

舟を編む(2013年製作の映画)

3.5

ドラマが現在放送中なので、映画を見直してみました。大きく話が動くような物語ではなく、真摯に仕事に向き合う情熱を見せてくれる。馬締君の人間味がすごくいい。松本先生や荒木さんという長い年月を掛けて辞書に向>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.6

そういう発想は無かった〜!というところを付いてきた映画。ビートルズの曲を改めて聞き直せるし、リスペクトがあって素敵。私みたいなライトな音楽ファンにも分かる選曲と知らない曲もあって、音楽と話の配分も良か>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.9

皇帝と大領家の権力争い、政略結婚と復讐、裏で全てを操っている謎の組織、語り継がれてきた伝説の救世主。こういう要素てんこ盛りで、人類が繰り返してきた歴史・物語がまたここでも繰り返されてるわけですが、やっ>>続きを読む

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.3

"愛を終わらせない方法"とは、なんだか少し哲学的な問いでさえある。恋の定義は大抵似たような感じでも、愛する方法って人によって違うんじゃないかと思う。だからそれを受け入れられなかったり、理解できなくてす>>続きを読む

8月の家族たち(2013年製作の映画)

3.4

人生、ハードモードすぎ。いや、生きていくのって大変よ。何もかもが上手くいくことなんてない。それでも少しでも幸せになろうと足搔いてるのに、1つ歯車が狂い出すと思っても見なかった方へと転がりだす。相手を思>>続きを読む

スナッチ(2000年製作の映画)

3.6

めっちゃ個性的な奴らばかり。ロンドンの何処かに居そうな、ちょっと小狡くて上手いこと稼ごうと企んでる小悪党たち。アウトローって感じでもマフィアって感じでもないチンピラが1番近いけど、それほど暴力的でもな>>続きを読む

フラッシュダンス(1983年製作の映画)

2.8

主題歌が強すぎる。力強い歌詞とアップテンポなメロディが心を揺さぶる。アレックスのダンサーになりたい気持ちと夢が叶わなかった時の絶望に対する怯えの葛藤が描かれていていいし、ジェニファー・ビールスもちょっ>>続きを読む

ゾディアック(2006年製作の映画)

3.4

実際の未解決事件を元にしてるからどうしてもモヤモヤは残っちゃう。犯人からの手紙、暗号、目撃情報、証言者がいて、状況証拠はあるのに物的証拠がないっていうどん詰まりな状況になってからも、地を這うように事件>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.9

最初から最後まで作り込まれているので、ぼんやり観ていてはいけない。それなのに最終的に全然すっきりしなくて、めちゃくちゃ後味が悪くてほんまにサイコパス。ロザムンド・パイクもベン・アフレックも上手過ぎる。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

初っ端からあけすけで生々しく、付いてけるかな…と不安になりかけ、本能の求めるままに生きているベラのエマ・ストーンをちょっとばかり怖がりつつも目で追っていたら、いつの間にか世界の縁を覗き込んでいたみたい>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

3.4

発想がすごい。思いついたとして、これを絵に出来るのも凄い。色彩が濃くて悪趣味一歩手前の毒々しさが悪夢になって大名行列してるみたい。台詞を噛み砕けなくて、?となりつつも話の流れは面白い。江守徹の口調が役>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.8

もともと原作を読んでたし映画化は嬉しかったし不安もあったけど、脚本・監督・綾野剛と発表があった時、これは…っ!って思いましたね。間違いないと。合ってました。めちゃくちゃ面白かった。原作未読の方でもめっ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.9

本当にささやかな、たわいもない中年男性の日々を追っている映画なんだけど、平山というこの男性の品格が滲み出ているように嫌味がなく、静けさに満ちてその視線は柔らかく優しい。安易な同意や慰めなんかもしなく、>>続きを読む

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.7

ジャック・ブラックがサイコーすぎる!!自分勝手に強引にバンドを組ませる所、めちゃくちゃ笑った。顔が強すぎる。一から百まで全身でロックを愛しているのが伝わってきてなんかこっちまで楽しくなっちゃった。子供>>続きを読む

桜色の風が咲く(2022年製作の映画)

3.8

視力と聴力まで失ってしまう世界を生きていくということが私には想像出来なくて、ただただ絶望しかないだろうと思える。絶望しながらもなんとか一筋の細い光を手繰り寄せて、希望を掴む母子の姿に感動しました。それ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

淡々と語られるモノローグから始まり、静かに仕事を成し遂げようとする敏腕の殺し屋マイケル・ファスベンダー。と思いきや、ちょいちょい抜けてる所があって観てるこっちが不安になる(笑)表情があんまり変わらなく>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

やるせない。人生はままならない。短気で、すぐ暴力で相手を黙らせるような社会からはみ出した男。けれど、弱い立場の人を助けたりする心根の優しい男だったりする。ともすると情緒不安定な粗暴な人間になりかねない>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.0

こんな世界で生きなきゃいけないんなら、狂った方が生きやすいんじゃないか?という凄まじい世界でした。ここに描かれてない酷いことも沢山起こってるんだろうなぁ…。恐ろしい修羅の世。生きていくってのはいつの時>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

3.5

ディズニーあんまり観たことないのですが、楽しく観れました〜。ズートピアで暮らす動物たちの多様性が視覚化されてるの、めっちゃ面白い!背の高いキリン用の受取口とか、小さい動物用のアパートメントとか、生態に>>続きを読む

引き裂かれたカーテン(1966年製作の映画)

2.5

出だし、暖房の効かない船内からのポール・ニューマン登場ですごく面白くなりそうなのに、全体的に盛り上がりに欠けるかな。スパイ活動の舞台装置として「連絡係と監視者」「大学教授から鍵を聞き出す」「路線バス逃>>続きを読む

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)

3.8

古い映画なので設定に時代を感じたり、展開が予測出来たりといった所はあったんてすが、全体的に観てすごく良かった。ジェーン役のベティ・デイビスが特に良くて、最初は我儘で嫌な妹だなと思ってたのが、話が進むに>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ここでこの人はこう言いそうだなっていう台詞がドンピシャで、しかもそれがその人を端的に表しているのがすごく良く分かる。花子は花子らしいし、正夫は正夫らしい。でもそんな、ただ相対しているだけの関係は、その>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.2

皆さん、真剣に振り切ってるのがいいですね。関西圏住みなので、ローカルネタ分からんかなと思ったけど笑えました。首都圏内ヒエラルキーも色々ありそうでスピンオフとか楽しそう。

裏窓(1954年製作の映画)

3.6

窓から他所様の生活が垣間見えるアパートとかちょっと楽しそうと思ったけれども、よくよく考えれば他所からもこちらが丸見えな訳で。あの立地だとめちゃくちゃ外からの目が気になってしまうわ私だったら…。とはいえ>>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.7

お伽話みたいな映画。残された日記を読むにつれて、ベンジャミンの過去とデイジーとの関係がどんどん掘り下げられていって、長い物語を読み終えたかの様に観終わった後の充実感がありました。個性豊かな愛にあふれる>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

前作までのストーリーよりウェルメイドなやり取り多くなったかな?脚本家が変わったからかな〜。何にせよアクションはいつものように全開で無問題!!アングルを変えての長回しとか階段のシーンとか多彩な武器とか凝>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.8

このシリーズの楽しいところはヒロインがワトソン役で引き立て役なのかと思いきや、めっちゃ推理に参加するし、アグレッシブに行動してかっこいいところ!今回も楽しく観れました。中盤からの展開でテンポが変わって>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.9

途中までブノワ・ブランはちゃんとした探偵なんだろうか?とか思いながら観てました。名じゃなくて迷の方かな〜とか。すみませんでした。ちゃんと名探偵でした。会話のテンポが良くて、展開も早くて飽きさせず、こう>>続きを読む

ノーカントリー(2007年製作の映画)

3.9

兎に角、殺戮者アントン・シガー演じるハビエル・バルデムがヤバすぎる。見た目の異様さと殺害方法も勿論、話が全く通じなさそうな怪しげな雰囲気をこれでもかと醸し出している。映画史上でもなかなかインパクトに残>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.8

原作も読んでるんですが、実写の方が気持ち悪さ増してる気がしました。ぎゅっと謎解きに集中していて、観やすかったし面白かったです。役者さんたちも良かった。特に菅田将暉さんと原菜乃華さんのやり取りいいですね>>続きを読む