Sachikaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ワン・モア・ライフ!(2019年製作の映画)

3.4

天命で死ぬはずだった男が、最後の悪あがき!
寿命のロスタイムをどう過ごすのか。
走馬灯の様に蘇る、愛妻・初恋・不貞。
人は平等に、決まった運命によって死ぬ、はずなんだけど…?
みっともなくても抗える程
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アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)

3.8

じめっとした潮風、磯の香り、波の音、静かな物語だからこそ感じる空気感。
貧しい女性考古学者と、傲慢な夫を持つ美しき妻。
男性に搾取され、殻に篭る様に閉ざされていた女性たちの心は、お互いを知り、惹かれ合
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ビバリウム(2019年製作の映画)

3.8

エメラルドグリーンの家、雲が雲の形をした空、味のない食べ物。
新居を探す夫婦が迷い込んだ街は、居心地の良い室内と比べ、気味が悪いくらいに見渡す限りどこも同じで。
ポップな色合いの奇妙な世界に、自然界で
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.7

ボクシングに打ち込む男たちの苦悩や葛藤。
勝てる事だけが強さじゃない。
ボクシングを愛し、努力を怠らずに挑み続ける 瓜田の心の強さに、いつの間にか心から応援し、釘付けになっている自分がいた。

前向き
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約束の宇宙(そら)(2019年製作の映画)

3.6

宇宙飛行士になるという夢と、避けては通れない現実。
念願の夢を叶える一歩手前、心残りは地球に残していく愛娘。
交差する眼差し、それぞれが見る"そら"
衝突しながらも、親子の愛や絆が深まるごとに、幼い娘
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砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

3.7

オンライン試写にて。

人を襲うUFOが不穏に頭上を漂い、今にも私達から何かを奪おうと潜む。
そんな時にヒーローは駆けつけるのだ。

虐められていた玻璃を助けた清澄は、彼女を気にかけるうちに、自分が
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.3

東京生まれの箱入り娘と、地方出身の庶民。
それぞれの生きる領域に グンと差の開いた、並行の世界線で、些細なことがきっかけで、2人の女性の世界が交差する物語。
一歩だけその境界線を飛び越えてみれば、見え
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水を抱く女(2020年製作の映画)

3.7

「私を捨てたら殺すわ」
その言葉が呪いの様に耳に残る。

水の精霊の名を持つ彼女の愛は激しく、時に幻想の中を彷徨う様な、危うさの上に成り立つ。
例え時代は変わろうとも、愛は普遍的で、その真実を見誤って
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.8

ネットの掲示板荒らしをしていたマイルズは、殺人バトル動画サイト「スキズム」を中傷したことにより、運営によって両手に銃を括りつけられ、強制的にゲームに参加させられる。
理不尽な殺人とゲーム要素により、爽
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サンドラの小さな家(2020年製作の映画)

3.9

子供たちに帰る場所を。
夫のDVにより住む場所を失った母親が、子供たちの為に、ネットで得た知識と希望を持って、自らの手で家を建てる。
シングルマザー、貧困、住宅不足、社会的な問題が多く降りかかる中で、
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旅立つ息子へ(2020年製作の映画)

3.6

施設へ入寮する予定の自閉症の息子と、彼を愛し、ずっと世話を焼いてきた父親との逃避行劇。
旅をする中で少しずつ見えてくる、子供の頃とは違う、息子の言葉や行動の変化。
それを父親と同じ目線で見て、愛おしさ
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ステージ・マザー(2020年製作の映画)

4.1

亡くした息子の遺産として 母親が相続したのは、破綻寸前のゲイバー。
息子が愛した店を、人を、母親が代わりに愛する。
ドラァグクイーン達を通して、息子の面影を感じながら、メイベリン自身も母親として、そし
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ターコイズの空の下で(2019年製作の映画)

3.7

美しい自然広がるモンゴルの空の下、男たちは何を思い、旅をするのか。
言葉の通じない国で、果てしなく続く道と、当てのない人探し。
人は感情が溢れ出した時、どの様な表情をして、どの様な行動をするのだろう。
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

幸運も不幸も、生きてるうちに何度だって、その波がやってくる。
例え挫けても、つらくても、生きていくためには何度でも立ち上がらなければない。
すれ違いも愛情も奇跡も、全てが人生なのだ。

おばあちゃん役
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

4.0

難病に冒された少女ミラは、不良青年に恋をする。
何でもない毎日が輝いて、見た事のない世界にドキドキする。
ミラの最初で最後の恋は、まるで大輪の花の様に鮮やかで美しいが、同時にいずれは散りゆく儚さを知る
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ミス・シャゼル(2019年製作の映画)

3.5

村の美少女コンテスト(=ミス・シャゼル)を境に生まれる小さなヒビ。
交わる視線、表情、2人だけの時間。
閉鎖的な小さな村で、キラキラ輝く貴女は美しかった。

なんとも言えない田舎感、色合い、アスペクト
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私は確信する(2018年製作の映画)

4.0

フランスで実際に起こった、スザンヌ・ヴィギエ失踪事件。
誰もが夫のジャックを犯人だと疑い、証拠もなく尊厳を奪い、子供達から母親だけでなく、父親まで取り上げようと迫る。
人の主観や情報操作によって 疑わ
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.0

前科により、神父になれない事を知りながら、聖職者を夢見る青年ダニエル。
閉鎖的な村で過去を隠し、誰もが尊敬し 愛してくれる、司祭という役に溺れていく。
彼の表情、言葉、慈愛、どれが本当の姿なのか、何を
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マーメイド・イン・パリ(2020年製作の映画)

3.6

美しいパリの街並みやカラフルな部屋、魔法みたいにワクワクして、恋に落ちた様に心が踊る。
恋に傷ついた男と、恋を知らない人魚の出会い。
2人の恋は歌声に包まれ 輝く一方で、どこか残酷味を帯びる。
まるで
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GOGO(ゴゴ)94歳の小学生(2020年製作の映画)

3.5

ケニアで暮らすゴゴは94歳にして、ひ孫と一緒に小学校に通い始めた新米生徒。
家の手伝いや望まない妊娠で、学校に行きたくてもいけない女性は世界にたくさんいる。
ゴゴ自身がそうだった様に、そんな思いをして
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

3.7

嗅覚障害で仕事も地位も失った調香師が、人生どん詰まりな運転手と共に再起していく物語。
アンヌが手掛けた"J'adore(大好き)"と名付けられた香水。
その「大好き」の一言と表情に、香水への愛情、仕事
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ルーブル美術館の夜 ―ダ・ヴィンチ没後500年展(2020年製作の映画)

3.5

無人の、静まり返った真夜中のルーブル美術館。
ダ・ヴィンチと彼の作品を、担当学芸員の解説と共に堪能できる、贅沢なひと時。

こんなにも間近に、大きなスクリーンで彼の作品に触れ、謎多きダ・ヴィンチの知ら
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パリのどこかで、あなたと(2019年製作の映画)

3.8

たくさんの人が暮らすパリで、どこか心に孤独を感じながらも、そこに溶け込もうと必死に暮らす人々。
仕事で成功しなきゃとか、恋愛しなきゃとか、日々何かに追われる中で、
自分はこうでいいんだと 自分を許して
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約束のネバーランド(2020年製作の映画)

-

強情っぱりなので、ウルっとしてしまったのは、映画ではなく 元のマンガのストーリーが良かったからだって言っておこう。
ノーマンの子がよかったかな。

この世界に残されて(2019年製作の映画)

4.2

ホロコーストを生き延びながらも、家族を失い、1人ぼっちになってしまった医者と少女。
2人は互いに支えあい、心の隙間を埋めていく。
親子愛とも、恋愛感情とも受け取れる危うさ。
モラル、戦争で根付いた恐怖
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羊飼いと風船(2019年製作の映画)

3.8

村人たちが見上げる空は青く広く、どこまでも繋がっていて、飛んで行く風船なんてちっぽけなのに、みんな同じものを見ている。
その表情はそれぞれだけど…。

チベットの家族と家畜の羊、何かに縛られて生きる者
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天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.8

パレスチナ出身のスレイマン監督と旅をしながら、(ブラック)ユーモアたっぷりに、この美しくも暴力的な世界を見つめ直す。
どこでも起こり得ること、でもちょっとおかしな日常。
クスリと笑って観ていても、どこ
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MISS ミス・フランスになりたい!(2020年製作の映画)

3.6

男性であることを隠し、"ミス・フランス"になる事を夢見る青年アレックス。
美しい女性の象徴である、ミス・フランス。
しかし一歩踏み出す力があれば、私たちは性別を超えて、なりたい自分になる事ができるのだ
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あの頃。(2021年製作の映画)

4.2

大好きなアイドルを全力で「推す」男たちの、大人になってやってきた青春。
好きなものを全力で好きでいる事、仲間達とバカみたいに笑える事、それから「大人」にならなきゃいけない事。
共感がぎゅっと詰まってい
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スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

3.6

往年の素晴らしいアクション映画の裏に、女性スタントの支えがある事を、どれだけの人が知っているのだろうか。

改めて、女性 "なのに" すごい!は褒め言葉じゃないなと気付かされる。
彼女たちにしかできな
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また、あなたとブッククラブで(2018年製作の映画)

3.7

仲良し4人のマダムたちの読書会。
満足する生活を送ってた4人は、今月のテーマ『フィフティ・シェイズ・シリーズ』を読んだことにより、自分たちの生活には「何か」が足りていないことに気づく。

大人になった
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.8

欲が欲を呼び、その言霊が大きな力となり、人は真実を見ないまま、その代償に世界は滅亡へと向かう。
本当の強さは武力だけじゃなく、正しい物を選択し、他人を守れる心の事を言うんだな、と思った。
本作でも華麗
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.5

それが福田監督の良さなのかもしれないけど、入り込むまではノリについていけないなと、思ってしまうのは仕方ない。
(大体二郎さん出てきたあたりで楽しくなる)

感想としては、がんちゃんしか勝たん。

以上
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