るてのらさんの映画レビュー・感想・評価

るてのら

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ハイ・シエラ(1941年製作の映画)

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前半のテンポ感はさすがという感じ。後半は結構杜撰な犯罪劇と恋愛になっていく。

夜の終り(1953年製作の映画)

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キャリア初期のためか声が高い岡田茉莉子と50年代前半の新橋・有楽町のロケーションが最高!

画面奥に逃げる池部良は建物の陰の右側から現れる車に飛び乗り(スタントだとは思うけど)、都会の象徴として都電や
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まひるのほし 4K(1998年製作の映画)

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画面においてはそれぞれの対象との距離感を慎重にとっているように思えるが、それでも不意に繰り返し発せられる人物の名前はエンドクレジットで撮影監督のことだとわかる。
実際にはその他の作品同様、撮影する場に
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壮烈第七騎兵隊(1941年製作の映画)

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前半はコミカルで後半はシリアス。
ラオール・ウォルシュにしては長めの映画だと思うのだけど、終始速さを持続するテンポ感

ひかりの歌(2017年製作の映画)

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春原さんや彼方〜を観た後だとかなりわかりやすい。
当然、映画自体は最高なのは前提として、正直、都度出てくる音楽はいらないと思ってしまうのだけどどうでしょう…。
あと4章だけテイストが変わる。

ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー(2022年製作の映画)

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全く映画界における評価や位相はわからないけど、ウルリケ・オッティンガーは言及されなかった(アル中女はとか結構近いと思う)

あと、フライシャーがどういう人物か知らないが黒人奴隷を犯す白人女性という反転
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クイーン・オブ・ダイヤモンド(1991年製作の映画)

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アメリカの郊外と影という意味でグランジとの同時代性を感じる。

固定俯瞰で介護される老人とティンカ・メンケスの両者を捉えるカット。
そして、何気なく生えている草を2回、遠距離と近距離でカットを割って捉
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追跡(1947年製作の映画)

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ランプの灯りや暗闇での銃撃戦など、影の使い方が美しい。

CURE キュア(1997年製作の映画)

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めっちゃ面白いなぁ。黒沢清要素てんこ盛り。
交番前・病院で左右に移動するワゴンカートの正面ショット、白浜海岸と屋上での長回しが印象に残っている。

ソイレント・グリーン デジタル・リマスター版(1973年製作の映画)

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『ボディ・スナッチャー』みたいな感じ。
エンドロールで「ホーム」の映像を流すの粋だね。
生まれてこのかた食べたことがないものを食べて、それを美味しいと判断できるのかとか色々矛盾はあるっちゃある。

蛇の道(1998年製作の映画)

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捕らえた男達に食べ物を運ぶ哀川翔と、それを横から捉えるカメラ(撮影 田村正毅)

そして廃墟や空き地が90年代特有の雰囲気を醸している(当時、多数存在していたか撮影しやすかったのだろう)

踊子(1957年製作の映画)

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街道ではなく都会としての浅草を相変わらず横移動するカメラ。
それでも最後は田舎へ。

脅迫者(1951年製作の映画)

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ブレティン・ウィンダストとノンクレジットでのラオール・ウォルシュの共同監督作(ブレティンの病気による代理のような感じらしい)

フィルム・ノワールの完成形ともいえる緊張感、サスペンス。ボガートの完全ア
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路上のライオン(1953年製作の映画)

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流石にジェームズ・キャグニーの演技やキャラクターに寄りかかりすぎており、その他の部分があっさりしすぎている(結婚までの短さは最高)。雨や大きなスタジオ撮影は迫力がある。

私の彼氏(1947年製作の映画)

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アイダ・ルピノが寅さん的に周りの問題を解決しようと奔走しつつ自身の恋は実らない、全員片想いの大傑作!

ロバート・アルダに持ちかけられた取引により絶望の中、階段を降りていくルピノはアルダを殺しにきたお
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恐怖の背景(1943年製作の映画)

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編集にドン・シーゲル参加。

時代性を含んだ政治的な攻防がありつつも全て簡潔に収まっている。
序盤に呆気なく女は殺され、頼れる相棒の死は画面にすら映されず、ピーター・ローレはジョージラフトだけでなく、
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ワイルドツアー(2018年製作の映画)

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メインビジュアル、ホンマタカシ。ポスター欲しい…。

iphoneの撮影と通常のカメラの併用によって、ドキュメンタリーと演技の差異が曖昧になる(全部脚本ありそうだけど)

こんなこと現実にはなかったの
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母のおもかげ(1959年製作の映画)

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淡島千景が出演しているということと鳥が重要なモチーフとなっているという意味で五所平之助の『黄色いからす』を思わせる。

右から左に執拗にカメラを移動させることで、逆から動くシーンの重要度が浮かび上がる
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いちごブロンド(1941年製作の映画)

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所謂「バナー漫画」であり『逃げ恥』だ。
弱者向けに作られた爽やかな復讐もの(オリヴィア・デ・ハヴィランドが女性の地位向上を訴える場面を僅かに入れ込むあたりもまた周到だ)である。
ただ、自分はこの映画を
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男の魂(1935年製作の映画)

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海底トンネルを掘る男達を描いた職業もの。

流れ込む水と火災がど派手に展開される。

港の女(1928年製作の映画)

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ラストのフィルムが残っていないのは非常に残念。キリスト教伝道師とグロリア・スワンソンの変容する様がどのように描かれていたのか気になる!

大雷雨(1941年製作の映画)

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アルドリッチの『クワイアボーイズ』を思い出させる作業員達のごちゃごちゃ。
エドワード・G・ロビンソンの感情を制御できないキャラクター。
マレーネ・ディートリッヒは鈴木おさむのようにマジにはなれなかった
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白熱(1949年製作の映画)

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冒頭の列車強盗のシークエンスから飛ばしまくりで無駄がなく、脚本も緻密で尚且つわかりやすい。めっちゃ面白い。

落第はしたけれど(1930年製作の映画)

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オールスターな役者陣。

落第した斎藤達雄の顔を見上げさせるようにしてネクタイを結んであげる田中絹代。

朗かに歩め(1930年製作の映画)

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冒頭、波止場に停車しているタクシー・人力車の並び方があまりにも過ぎて最高。

コメディタッチの小津の犯罪もので、字幕を挟んだ2人の人物の対話が熱くて良い。

東京の宿(1935年製作の映画)

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工場地帯を歩く坂本武と二人の息子を、低位置・背後からの所謂小津のショットは悲壮感たっぷりに捉えていたものの、坂本武が仕事を得ることでその風景は輝き始める。結果的に暗い風景に逆戻りすることを含めて、街や>>続きを読む

華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

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シネマスコープの画面が2人の人物の視線を同時に捉える。それは若尾文子と寝室をともにし、同方向に寝ているはずの高峰秀子の視線が若尾文子に向いているような錯覚さえ覚えさせる。(まるで背中に目が付いているか>>続きを読む

流転の王妃(1960年製作の映画)

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笠智衆見逃した…。
豪華なセットや衣装。

田中絹代監督作の映画のトーン&マナーが作品ごとに大きく変わるので、監督としての特徴は見出しづらい部分はあった。しかし当時の(今も変わってはいない)男性中心の
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地に堕ちた愛 完全版(1984年製作の映画)

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舞台装置や衣装に目がいくのは他作同様で、物語もいつも通り(少なくとも自分は)共感できない人たちの衝突と躍動。そこを楽しめるか許容できるかは体調による…。

邸宅よりも夜のバーや地下鉄のほうが好きだな。

ラジオ下神白―あのとき あのまちの音楽から いまここへ(2023年製作の映画)

4.2

郊外と団地のショットが好きだ。冒頭の走るキツネ。

歌はもちろんなのだけど、それにまつわる話や合間から溢れる人柄に惹きつけられる。

途中までコロナ前の話だと気が付かなかった。

Playback(2012年製作の映画)

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モノクロの画面によって、ループものとしての境目がなだらかになる。そしてほとんど会話がまともに行われない、一方のみが話し続ける。その意味で鑑賞時の負荷が多い映画だと思う。