notitleさんの映画レビュー・感想・評価

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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.6

昔付き合っていた彼女の式に出るため、地元へ戻ってきた、東京でいろんなものを失ってきた青年。忘れられない幸福や負い目と先ゆく不安の中で交える身体。世界の全てが失われようとも交わり続けられるって、もうそれ>>続きを読む

東京干潟(2019年製作の映画)

4.3

干潟に住み、貝をとりながら猫と共存してる老人の話。彼の場合、ここを選択し生きている。それは結果論であり、現代に追いやられてる感は否めない。秩序の中で、優しくも強く生きようとする人が苦汁を飲む世の中なん>>続きを読む

イエローキッド(2009年製作の映画)

3.6

真利子監督の卒業制作とのこと。何者にもなれず、明日も見えない中ジムに通う青年と、自分の世界に生きる漫画家の話。彼の描く漫画と青年の行動がリンクしていく。青年の中で渦巻く感情が、一線を超え、渇いた暴力を>>続きを読む

無双の鉄拳(2018年製作の映画)

3.2

愛する妻を誘拐された、不器用ながらも心優しく只管に強い男が、妻を救うために無双する話。お金の為ならなんでもする悪の組織が極悪非道なので、無双する姿は痛快。大体、予定通りに進み予定通りに終わるアクション>>続きを読む

ファイティン!(2018年製作の映画)

3.0

養子としてアメリカで育った、アームレスリングの選手が色々失い、祖国やり直そうとする話。特に捻りもなく組織に立ち向かう形で予定調和で進み、終わった。大事なもの、譲れないものみたいな内容を、展開含めてスト>>続きを読む

あすなろ参上!(2013年製作の映画)

2.6

地方のアイドルmeetsゆるキャラ。
特に面白いわけでもなく、なんでこれつくったんやろか。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.0

ハラハラしたけど、インターステラーのようにワクワクはしなかった。後半の内容で、耐えた中盤が整頓されて理解は追いつくが、訳わからず耐える時間が長くて正直辛い。よく出来てるんやろけど、あそこどういう意味?>>続きを読む

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.2

川口市祖父母殺人事件ベース。母親は母親であり、彼にとって唯一の選択肢だった。他の術を知らず、それが彼に見えている全てなのだから。無理やりにでも、選択肢を与えなかった周りも加害者で、彼は被害者でもある。>>続きを読む

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.0

脳性麻痺で生まれた女性が、自身で今の環境を変えてく話。恋やら愛もそうだが距離感て難しい。そこに責任も付随し、頼れ、指摘してくれる人が居なければ尚更。様々な尺度で同じ様なこと沢山ある。諦めることも一つ。>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.2

青春の一部を共にした俺と佐々木の思い出。友達て何か知らんけど、良くも悪くも期待を裏切らず、一緒にいてワクワクさせてくれ、彼のままでいてくれる。変わりきれない自分、変わらないアイツ。自分良がりの我儘かも>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.1

移民、低所得者が多く住み、秩序乱れるある街での暴動への序章。暴力が悲劇しか生まない事など、分かり切っている。誰もが怒りを募らせ、前へも後ろにも動けない状況の中で、ある点だけをフォーカスされる状況が蔓延>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.8

母校の高校野球をスタンドの端の方で応援する、モヤりながら今に至る生徒達。しょうがない、と言い聞かせながら真ん中を避けて生きてきた人間は、あれこれ穿った見方してしまいがちなので、負けず頑張り続けられるキ>>続きを読む

なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

3.8

政治家、小川淳也を長期間追ったドキュメント。愚直なのは伝わるし、彼なりに色々試行錯誤して、今の位置を選択しているとは思うけど…別のアクションをする選択肢があるように思う。踏み出した一歩を責任感ゆえに方>>続きを読む

音楽(2019年製作の映画)

3.9

なんかいい。
これでいい。
これがいい。
初期衝動。

風の電話(2020年製作の映画)

4.3

8年前、震災で家族を亡くした少女が、広島からあの時のままの喪失感を抱え、実家へ旅する話。先々触れる優しさ。皆色々背負っている。埋まることない喪失感の中、それでも生きている。ただ生きている、それでいい。>>続きを読む

小原庄助さん(1949年製作の映画)

4.0

「会津磐梯山」に出てくる小原庄助さんのあだ名で呼ばれる、人の良い、酒好きの男の話。日本家屋と映画の相性ってほんまに良いな、と思いながら観てた。カメラ好き。古き良き日本とモダニズムのアンバランスな融合。>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.4

狂った現代の世の中、物質主義をゆるーいゾンビ映画で批判する話。ホラーというよりはシュールなシニカルコメディ。過去作を想起させるモノを色々詰め込んで、引退でもするんかしら。イギーポップのゾンビ姿が違和感>>続きを読む

精神(2008年製作の映画)

3.6

精神科クリニックに通う患者と、そこで働く人達の観察映像。勝手にもう少し振り切った人達にフォーカスしてるのかと思っていた。普通とは何か知らぬけど、社会というマジョリティにうまく適応できない人達と、そんな>>続きを読む

悪の偶像(2017年製作の映画)

4.0

有力議員の息子がひき逃げをしたことから綻び、明らかになっていく、多面的な人の弱さや愚かさ。小さくはない事件から始まるがそれはきっかけでしかなく、徐々に炙り出される気付かぬ病。其々バックボーンがあり背負>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.1

失語症になった女優と、精神科の看護師の話。画力強くてそれだけで惹きつけられる。言動、姿形、引いては思考全てが何かから学び、自分なりに咀嚼しアウトプットしようとも演じられているものでしかない。それらが徐>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.7

若草物語。読んだことなくて初見。自身の立ち位置で、見え方、感じ方が変わりそう。絵に描いたような長、次、末っぷり、各々の価値観で強く自分らしく生きる姿が共感を誘う。彼女達の価値観が其々の様に、自身のそれ>>続きを読む

だってしょうがないじゃない(2019年製作の映画)

4.0

発達障がいを持つ叔父を追ったドキュメント。利己的みたいな概念がなく、役割はあれど、互いに手を取り合い、思いやり溢れるやり取りの積み重ねに心温まる。救い救われ、教え教えられ。社会ってこうあるべきやしそれ>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.3

偽りと孤独を感じ生きる、共通点を持った人気俳優と少年による当時のやり取りの回顧。ドラマティックでエモーショナルやけど、繊細な感情の層が塗り重なってて、心揺さぶられ続けて辛い。テーマが近くて、同じような>>続きを読む

目撃者(2017年製作の映画)

2.9

家を買い、今ある環境を守りたい夫と殺人現場を見られた犯人の、精神攻防。この時点でもう変やけど、自分勝手で選択肢間違えまくる夫と、不自然な時間軸やら都合の良い設定に、途中笑ってしまう。ハリウッド映画への>>続きを読む

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.2

シリアの内戦の中、アレッポの現実と生と死を映し続けたドキュメント。目を背けたくなるような現実。爆音を生活の一部のように聞き流す我が子、耐え難い生活の中でも溢れる多くの様々な笑顔が印象的。本当に尊敬の数>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

3.8

天気に人生を振り回される少年、少女の話。まっすぐで、全部投げ捨てでも感が羨ましい。新宿を中心に、生活圏内の描写が多く、なんかそれがよかった。もう狂った世界なので、どんな結果も受け入れるしそれがスタンダ>>続きを読む

英雄都市(2018年製作の映画)

3.4

恋のために生き方を変えた男の話。多分、元々そういうタイプの人。ついてきてる人たちが物語ってる。なんか、まじめに生きようってなった。途中まで、犯罪都市とごっちゃになってて、マ・ドンソクいつででくんねんて>>続きを読む

花と雨(2019年製作の映画)

3.3

SEEDAの自伝的半生とのこと。異なる文化の中で育ち、数ある選択肢の中で気づかぬプライドがそうさせてきた感。自由に表現するためにやっているものが、自分の首を絞めていく。成功せずにこうやって崩れてく人多>>続きを読む

(1997年製作の映画)

3.8

雫がやがて河となる。忍び寄る違和感と、苦痛は途切れることなく只管に増大していく。生き辛さを感じ続け、ある瞬間馴染むように受け入れる。知らんふりしながら、不条理な世の中を生き続けられるのも一つの才能。そ>>続きを読む

愛情萬歳(1994年製作の映画)

3.9

どん底から何かを取り戻してく青年と、フワフワした青年、纏っているものを削ぎ落としていく女性。立場は違えど孤独と隣合わせの中で、偶然すれ違い変わってく。誰のものでもない空間で、異なる方向を見てる中、同じ>>続きを読む

青春神話(1992年製作の映画)

4.2

予備校に通う青年と、後先見ず悪さを繰り返し、生活する青年の群像劇。経済発展で生じる、違和感ある未熟な社会の中で、凝縮された若者の青さみたいなもの。よく分からず行き場のない不安、孤独ゆえの嫉妬心、虚無感>>続きを読む

静かな雨(2020年製作の映画)

3.8

距離が近づいたタイミングでの事故による後遺症。新しい記憶ができない、女性との生活。受け入れると決めた決意と、知らない彼女や前進する事のない反復に、募るもどかしさ。小さな幸せ、優しさと、少しずつ積み重な>>続きを読む

眠る村(2019年製作の映画)

3.6

名張毒ぶどう酒事件の、村人たちにフォーカスした東海テレビのドキュメント。蓋を閉めてしまいたい人たちと、真実を求める人達。この司法判断が続く限り、自分に不条理な刃が向くことを恐れ、何も言えない。色んな闇>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.7

閉された民族コミュニティで、古くからの厳格な伝統を保ち続け、外部からの血を最小限に且つ優れた遺伝子を後世に残すとなるとそうなるよな…という感想。共同体で生きる上での、自然の摂理、とはならへんけど。各地>>続きを読む

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