旅するレズビアン2人組が事件に巻き込まれ、キーワードとなるのがスーツケースの中身となるマクガフィンの存在、となるはずなのだが、もっとスクリューボールコメディーに振り切ってもいいし、深みのあるいい話風の>>続きを読む
子供が親のちょっとした異変を感じたときのどうしようもない不安。でも結局自分は子供だから向き合ってもらえないことも知っているから、早く大人になりたいと思う焦燥。全編言いようのない余韻に包まれた大傑作だっ>>続きを読む
人体損壊とヴァイオレンスの数々をゴツゴツとした音が聞こえてきそうなほど真正面から描いた怒涛の108分間。竜ニ役の倉本朋幸の怪キャラっぷりが特にずば抜けて凄い。舞台挨拶で出てきたらめっちゃ腰の低い良い人>>続きを読む
この『パレード』という作品自体が藤井道人監督の出世作『新聞記者』をはじめ後に何度もタッグを組んだスターサンズの河村プロデューサーへの鎮魂歌のような作品。劇中描かれる各エピソードも藤井監督と河村さんの系>>続きを読む
大都会台北を舞台にした若者たちの群像劇はエドワード・ヤンをはじめこれまでもたくさんあり、この作品も作り手が意識していることはなんとなく感じられる。90〜10年代くらいの日本のちょっとトリッキー&オシャ>>続きを読む
これまでも英国史をテーマにした映画はあったが、絶妙に史実とフィクションを掛け合わせた作品作り、そしてカメラワークが秀逸。
国境を巡る老人と孫娘物語ということで、トルコが舞台の映画で老人だけ字幕もトルコ語とは違う言葉を話しているので隣接するシリアか、イランを目指すのか。もしくはクルド地域を目指すのかなどと思いを巡らしながら>>続きを読む
前半はエグいときのギデンズ・コーっぽかったけど、全体としてはライトな仕上がり。
ギデンズ・コー(脚本)×クー・チェンドンの盟友タッグ作品。このメンツにルイス・クーも出演は珍しいけど、なんか中途半端な絡みで終わっちゃった感。スーパーヒーローになれない青年という設定はそれなりに面白か>>続きを読む
映画におけるある沸点を飛び越える目的としては世界全体を見渡しても最高潮の域だろう。スプラッターだけでなく、この世の人間の悪を煮詰めて煮詰めて抽出した濃いエスプレッソのような。
ギデンズ・コー作品はちょこちょこ観ていて直近の『赤い糸 輪廻のひみつ』は大好きだったので、今作もTIFFで観れなかったので期待。雰囲気やノリはギデンズ・コーらしさ溢れる作りで好きだけど、イマイチ突き抜>>続きを読む
もっと猟奇的、エグみを期待していたがそれほどでもなかった。『スクリーム』『ラストサマー』的な90〜00年代USティーンホラー的なエッセンスは世代だったので懐い。
春画についてアカデミックな講釈を教える側の先生と教わる側の女性のほんわかした物語をポスターから感じ取っていたが、そこはやはり塩田明彦監督オリジナル作品。『月光の囁き』のような男と女のSとMの関係に発展>>続きを読む
子供の頃にテレビのロードショーで観て以来。他の3作は全く記憶に無いのだが、何故か『2万フィートの戦慄』だけは幼心にずっと記憶している作品で久々に観たけどやっぱりよく覚えていた。
便所汲み役の寛一郎と元お役人を演じる佐藤浩市のリアル親子が劇中厠越しに2人で語るシーンがなんか良かったなー。池松壮亮演じる矢亮のセリフ、節回しが役を楽しんでいるようなリズミカルさすら感じて良き。相変わ>>続きを読む
正統派オカルト良き。前半から不穏だが、後半に積りに積もった各々の感情が爆発する展開おもろ。
『グラントリノ』をダメダメにしたような作品。粗相したブラジル人と主人公がファミリアになるまでの関係が希薄過ぎる。成功した駐在員に夢とか語られてウザいし自分ならそれだけで日本人更に嫌いになる。
カット割こんなバチバチと2〜3秒ごとに変わる映画あるのかと今見ると逆に新鮮。これでもかとDanger Zone連発する感じこそTHE 80s、MTV映画のお手本。
ジョニー・トー版に比べたら変なテンションの物足りなさよ。ラストもボヤッと終わらせた感。
フィリピンのゲットーみたいなエリアのゴミゴミした雰囲気を見てるだけで肩を揺らしながら歩きたい気分になりつつも、すぐに警官にいちゃもんつけられて強請られてベソをかく末路まで想像出来る世界観はたまらない。>>続きを読む
「怠け者のてめえらを食わすために税金払ってんじゃねえ!」くらいのセリフを境に薄々勘づいてはいたけどというところのメッキが剥がれ出す様が最高。
早過ぎる生涯を閉じてしまったアニタ・ムイとレスリー・チャン2人の最も美しい瞬間かもしれない。
『オーシャンズ11』かってくらいに豪華キャストのVシネクオリティ。
マレーシアから嫁いだ中華系マレーシア人の教師、その先のテレビには母国マレーシアでの政治的混乱とデモの様子を映し出している。実際のナジブ首相が1MDB汚職に伴う後の政権交代前夜の時代を描いている。
母国>>続きを読む
冗談みたいなノリの中に人間の裏の顔が垣間見える不気味さは感じられるが、最後までイマイチ乗り切れず。
映画冒頭から音の洪水が溢れるような作り。音のスペシャリストである主人公の体験を観客にもビッシビシと浴びせてくる作り。本業の人たちは人生最後の阿鼻叫喚の様を毎日聴きながら仕事をしているのかと思うと映画な>>続きを読む
ラスト15分の畳み掛け。新事実があるような内容ではないがトッド・ヘインズらしいセンスの塊のような内容にバンド、そして個々の歩みと終わってしまったバンドのファン側の喪失感を感じさせる作るに唸らされた。シ>>続きを読む
ラスト30分のエキストラを含め妙なテンションと長回しシーンを見ているだけで込み上げるものが。園子温監督初期の作品で印象的な有名な場所を使ったラストシーンに今のこの時代になる前の瞬間が収められており、涙>>続きを読む
石岡瑛子展を観た後から暫く経ってようやく観た。衣装や映像はもちろんだが、ターセムによるアメリカ映画へのオマージュがぎっしり詰まった作品。
伝承の難しさ。一度途切れてしまったものを復活させる難しさをわかっているからこその焦る気持ちだったり国籍を問わずあらゆる人に隠すことなく技術を伝える後ろ姿をジッといくらでも見ていられる。
アクションだけでいったら前作のようなファミコンのゲームみたいな設定が好きだった。マフィアの潜入捜査パートが少し怠い。容赦せず頭粉砕とか良き。
組織を維持するために架空の敵を作り出す国家権力。日本の公安部とかも同じようなことしてるんだろうな。マイケル・ムーアばりのアポ無し取材が痛快。
クズ過ぎる主人公良き。「何もしてねからよ」と言いながら犯すシーンひでぇけどそれで惚れてしまうんかい。後半の警察とヤクザが徒党を組んでアパートに石ぶん投げるシーン笑った。