スズナリさんの映画レビュー・感想・評価

スズナリ

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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

落語「柳田格之進」を元にした白石和彌監督による時代劇映画。落語ベースなのでまず話が分かりやすくスッと入ってくる。歴史の専門知識もいらず、囲碁のルールは分かっていれば盤面の情報も汲み取れるかもしれないけ>>続きを読む

リアリティ(2023年製作の映画)

3.6

今人気急上昇中のSydney Sweeneyが主演の作品。国家機密を漏洩した実在の女性を演じているが、よくSNSで見るグラマラスな彼女とは違いどこにでもいるような普通の女性で、言われなきゃ分からなかっ>>続きを読む

シークレット・マツシタ/怨霊屋敷(2014年製作の映画)

3.5

ペルー発、日系人家族が住んでいた「マツシタ邸」が舞台のホラーとあれば俄然興味惹かれるというもの。元々劇場公開してた頃に観に行こうと思っていたのだが、80分にも満たない作品に1900円払うのはちょっと躊>>続きを読む

フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話(2019年製作の映画)

4.0

実際に中国で起きた航空アクシデントを映画化したもの。監督がインファナルアフェアのアンドリュー・ラウなので面白いのは当たり前。事故が起きる前はクルーや地上スタッフたちの仕事ぶりをきちんと描いているのでお>>続きを読む

小さな悪の華(1970年製作の映画)

3.9

背徳的なフランス産百合映画。金髪ロリと黒髪ロリのコンビはよく分かってる。サタンを崇拝するファムファタールかと思いきや、必ずしもそうではない「揺らぎ」が十代らしい。今だと作る事自体難しいのかな。

沈黙 SILENCE(1971年製作の映画)

3.8

スコセッシ版は未見のため、今作が初「沈黙」。当時ハリウッドで活躍してた日本人俳優のマコ岩松が製作と出演も兼ねているので、かなり気合が入っていることが分かる。丹波哲郎がポルトガル人宣教師役なんてどうなん>>続きを読む

完全なる報復(2009年製作の映画)

3.9

文句なしに面白い。司法取引で強盗に満足な罰を与えられなかった遺族の父親が仕掛けた壮大な報復。ジェラルドバトラーとジェイミーフォックスの息もつかせぬ攻防に目が離せなかった。

無名(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

大戦時・汪兆銘政権下の上海を舞台に、国民党・共産党・日本の諜報活動が入り乱れる。誰が敵で誰が味方か、ノーランみたく時系列が入れ替えられているので最初混乱するが、徐々に真相が浮かび上がってくる構造で理解>>続きを読む

シモーヌ(2002年製作の映画)

4.0

落ちぶれた映画監督タランスキーは、CGで作り上げた架空の女優「シモーヌ」を使って作品を撮ったらオスカーを獲っちゃうほどの大当たりとなる。20年前では『SF』のジャンルだった今作だが、2024年現在では>>続きを読む

ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ(1997年製作の映画)

3.6

選挙間近の大統領の性的スキャンダルを揉み消すためにハリウッドの大物プロデューサーと組んで「戦争」を偽装する。面白いテーマだけどアルバニアという実在の国との戦争をフェイクするのがどうもハマらず。インター>>続きを読む

ジェニファーのしたこと(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

平穏な街オンタリオで起きた夫婦襲撃事件。無事だった娘ジェニファー、最初のうちは同情だけど次第に明かされていく真実は何とも言えないため息が出る。親の心子知らずとは言うけど、ヤクの売人とは付き合わせたくな>>続きを読む

アメリカン・ギャングスター(2007年製作の映画)

3.9

仲介業者を通さず、直接麻薬を東南アジア現地から仕入れたことで巨万の富を築いた黒人麻薬王フランク。これが実話というのがまたまたスケールが凄すぎる。ベトナム戦争で死んだ兵士の棺にヤクを隠すなんてゴーンも真>>続きを読む

サイクロンZ(1988年製作の映画)

3.7

ジャッキーが格闘系弁護士に。そのせいか吹替もどこかお堅い感じ。法廷劇としてのストーリーラインは雑だけど(裁判私物化しすぎ)、サモハン・ユンピョウ、ベニーユキーデとのファイトシーンは流石の迫力。特にベニ>>続きを読む

トラフィック(2000年製作の映画)

3.8

麻薬戦争を巡るアメリカ政府・メキシコ・麻取の三つ巴の争い。ストーリーも役者陣も重厚。国土が広い上にメキシコと地続きである以上アメリカの麻薬汚染も深刻なのだろう。終わりなき「戦争」の果てしなさを感じた。

暴走パニック 大激突(1976年製作の映画)

3.8

後半のとにかくカオス具合。カーチェイスシーンどうしてこうなった監督ラリってたんか?!「MHK」のアナウンサーがとても良い味出していたのでもっと多く出して欲しかった笑。婦警の愛ちゃんのフェチが爆発してて>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.8

『エックス』の前日譚。エックス見たのが結構前なのでWikiで確認しながら視聴。正直サイコキラーもので見ると内容に目新しさは無いのでカオスさで言ったら前作の方が好き。だけどミア・ゴスの振り切った演技や顔>>続きを読む

バニシング:未解決事件(2022年製作の映画)

3.6

オルガ・キュレリンコが出演した韓国映画。臓器売買を巡るミステリーで評価の割には面白かった。ただ、刑事役と組織側の幹部?の役者さんの顔が似ていて終盤の方まで混同してしまっていた。もうちょっと違う顔立ちの>>続きを読む

レインメーカー(1997年製作の映画)

4.0

「レインメーカー」=金を雨に例え、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士を意味している。
保険会社を訴えた家族の弁護を任されたペーペーのルディ。弁護士になったばかりなので裁判のルールを分かってなかったりベテラ
>>続きを読む

コーマ(1977年製作の映画)

3.8

大病院で起こる陰謀と医療サスペンス。70年代の映画だけど最後のミスリーディングは騙されたのでなかなか面白かった。マイケル・ダグラス若い笑。スーザンの女医姿が華麗だった。

ジャスティス(1979年製作の映画)

3.8

正義感の強い弁護士に対し「正義」とは何かを問われる出来事が降りかかる。この映画が公開されたのは1979年で、アメリカン・ニューシネマの時代は終わっている。だからなのか、展開のわりにラストがやたらポップ>>続きを読む

ブラック・サンデー(1977年製作の映画)

3.9

今でも禍根の残るパレスチナ問題が投影されたパニック映画。パレスチナのテロ組織によるテロを防ぐためイスラエルの大佐がアメリカと協力。その過程でパレスチナの政府高官からも情報提供をするという、どうしてもプ>>続きを読む

シャーリー・チザム(2024年製作の映画)

3.8

1972年の大統領指名候補者予備選挙に黒人女性で初めて出馬したシャーリーチザム。この映画を見るまで彼女の存在を知らなかったが、夫との関係がギクシャクしながらも己の信念を強く持って活動していく様はリーダ>>続きを読む

グレート・スクープ(2024年製作の映画)

3.9

エプスタインと交流があったヨーク公アンドリューにBBCが独占インタビューした時の裏側を追ったもの。見るまでインタビューを知らなかったけど、相手に語らせてその人の本性を暴くというのが最も有効だなと。BB>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

昨年から何かと話題になってた今作。バーベンハイマー騒動や先に海外で観た勢のネガキャンなんかもあって公開前から賛否渦巻く状態だったけど、オスカー受賞でようやく日本でも公開。まぁ、原爆落とした国が原爆作っ>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

3.9

今や2時間、3時間超えの映画が主流となったが、エンドロール抜きの弱冠86分でとても面白いサスペンスが作れるのがもはや凄い。ストーリーはインセプション×マトリックスの感じがするけど、今まで見ていたものが>>続きを読む

愛と青春の旅だち(1982年製作の映画)

3.8

ルイス・ゴセット・Jrの訃報を知ったので見よう見ようと先延ばしにしていた今作を視聴。まぁやたらとラブシーン多いのは時代もあるから仕方ないけどこんなチャラチャラしたリチャードギアを士官にしてええんかとい>>続きを読む

飢餓海峡(1965年製作の映画)

3.9

3時間の大作でありながら中弛みせず最後まで面白かった。戦後の雰囲気も感じられる中、暗い過去のある男、過去を知る女、10年男を追い続けてきた刑事。この3人が交差する瞬間がとても面白い。健さんは後半に登場>>続きを読む

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

3.9

国内での上映権がもうすぐ切れるみたいなツイートを見たので遅ればせながら視聴。西側の人間でありながら東側に情報を流す二重スパイ「もぐら」が誰なのか探す。すんなり「こいつです」とはならんやろなとは思ってい>>続きを読む

ミッドナイト・マーダー・ライブ(2022年製作の映画)

3.1

ワンシチュエーションもののサスペンスは好きだけど、これはちょっと呆気に取られたというか開いた口が塞がらないというか。「えー、そういう終わり方でいいの?!」という驚きの方が大きく。少し前の『未体験ゾーン>>続きを読む

真実の瞬間(とき)(1991年製作の映画)

3.8

マッカーシズムでアカと疑われたハリウッド関係者が次々と職を失った時代。映画監督のデイビッド(デニーロ)は、逆風の中、委員会の一方的な取り調べにも屈せず信念を通す。デイビッドは他人を売るような真似はしな>>続きを読む

犯人に告ぐ(2007年製作の映画)

3.2

サスペンスのはずなのに緊迫感が伝わって来ず。現役捜査官がニュースショーに出て犯人を挑発するなんていかにも映画チックなのに盛り上がりに欠け、伏線が雑い、冒頭の回想シーンがそもそも長いなどなど…..原作が>>続きを読む

J・エドガー(2011年製作の映画)

3.4

今作では描かれなかったけど『キラーズ・オブ〜』でも出て来ていた、よく名前を聞く「J・エドガー・フーヴァー」。FBI初代長官として行きすぎた正義感ゆえに歪んだ情報収集に走るなど不安定な人物という印象だが>>続きを読む

スーパーチューズデー 正義を売った日(2011年製作の映画)

3.9

オハイオ州の大統領予備選を巡る政治的駆け引き。これが面白い。少しでも隙を見せたら失職する政治コンサルタントの世界。理想に燃えるスティーブンが政治の世界に染まっていった結果、ラストの顔つきが変化している>>続きを読む

コンプライアンス 服従の心理(2012年製作の映画)

3.4

大学時代に習った「スタンフォード監獄実験」を思い出させる内容。嘘の中に本当のこと(ベッキーの兄のこと)を織り交ぜることで電話越しの相手が本物の刑事だと錯覚して洗脳されていってしまうのは怖いな。そして実>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

黒人の大学教授がテキトーに書いた”The African American”な小説がまさかのベストセラー。「素晴らしい」とこぞって褒めるのが白人たち(not当事者)なのが何とも皮肉が効いている。
予告
>>続きを読む

ニューオーリンズ・トライアル(2003年製作の映画)

4.0

法廷サスペンスでありつつ、その裏で「評決」をクライアントの有利に進める『陪審コンサルタント』の攻防を巧みに描いていてとても面白かった。ダスティンホフマンとジーンハックマンのいぶし銀の演技対決も見ものだ>>続きを読む

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