べべさんの映画レビュー・感想・評価

べべ

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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

良い映画だった。

不器用な男はいつみても何故かいいものである。そこでこの不思議を映画という舞台において分析してみる。

これは観るものだけが知っている世界があるからである。
フィクション映画というの
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そばかす(2022年製作の映画)

4.0

最後は無意味にただ走り出すというトム・クルーズの宇宙戦争を回収する。

普通におもろかった。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.6

この静けさの中に詰まるものとのとは。

なんでだろう、良い映画は観てる途中で「この映画良い!!」って思ってしまう。

濱口監督の感情を入れずセリフを読ませるという演劇を手がけ来た頃からのそのポリシーの
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ざわざわ下北沢(2000年製作の映画)

4.2

東京オリンピック(1965)を観て、美しい映像の数々に魅了され市川監督知った。

冒頭、ドキュメンタリー調でありながら役者が作る虚構の世界に果たしてこの取り組みは面白いのだろうかと疑問を抱いたが、下北
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ピンポン(2002年製作の映画)

4.1

胸が熱い。

たかがピンポン、されどピンポン。
卓球に生きる少年たちの物語。
自分の才能と熱量、諦めた夢と託したい想い。

羅生門(1950年製作の映画)

4.5

黒澤明の映画の作りは本当に綺麗である。

監督の主張性を排除し脚本を際立たせている。タランティーノと黒澤明は共に映画文法の手本となる監督である。
語り→無声→語り→無声のリズムは独特の緊張感を産み観る
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東京オリンピック(1965年製作の映画)

4.6

美しい映像の数々、これが黒澤明が見込んだ宮川一夫の映像か。

オリンピックという筋書きのないものに緻密な脚本が練られて構成されたこの映画はただの記録映画に留まらず高い芸術性をもつ。

撮り方は望遠レ
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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

3.6

個人的には1:1のアスペクト比から映し出される。映像に興味があったが、狭き世界を表現することが理解出来たがそれが適切にこの映画を表現出来ていたかは今ひとつである。自由を画角を広げて表現する方法は少し安>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.7

何かあったら誰に最初に伝えたいだろう。

この映画を観たあと僕の左手は少し痙攣していて、僕の頬は少し濡れていた。
ずっと漂う不安感、性への興味、父親の危険感、人としての境目を見ているような映画であった
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ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

4.0

なんでジム・ジャームッシュの映画ってつまらないのに良いんだろう。

これについて真剣に今回は悩ませさせられた。スロウなカット割りに奇妙な世界観は独創的であると同時につまらない日常性があって見てて飽きて
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.5

何を感じたか、

この閉塞感のある街と生活を寂れた映像で的に表現されていた。レオナルド・ディカプリオの演技力の高さには見張るものがあり、知的障害の難しさを巧みに表現していたと言えよう。

速度感がゆっ
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天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

3.5

映画のドキュメンタリー構成としては散乱的な気がする。 もっと振り回されてもっと正面で苦しんだ方が良いと

ただこのインタビューは偉大である。
私たちが抽象的な事象を通さず言語というひとつの媒体だけに制
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.9

タランティーノのはやはり映画の教科書となる。 彼の作品はどれもバイオレンスとエロスに満ちていて、北野武はきっとその影響を受けていると思わざるを得ない。

しかし、そのバイオレンスの中には暴力の美しさと
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ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

4.0

個人的にウォン・カーウァイの中で1番見やすいのでは無いかと思う。

ウォン・カーウァイの世界観はオムニバス的であり緻密な計算というよりも自身の感覚的な美の連続であると思う。

これは人間が刹那の連続で
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天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.2

ウォン・カーウァイの描いてるものはシンプルである。
一見複雑な内容に思われるが、今回の作品は家族愛、ひいては孤独を描いていた。

一連の作品に見られる特徴としては「痕跡」であろう。
人は一緒にい
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.0

欲張りすぎたの一言。

監督たるもの映画はストーリーのどこをつまんでくるかが腕の見せ所の一つである。

例えば主人公が死ぬまでの1日を切り取るのか一生を切り取るのか。
その中には恋人とのひと時、家
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誰も知らない(2004年製作の映画)

4.1

是枝監督の観察眼たるや。

是枝監督の作品にはいつも何故か観たくなる郷愁感が漂う。

描かれるテーマは世間が見落とす小さな社会。だけどそこには誰しも自分を重ねてしまう世界が広がっていてとても愛おしい。
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ボーイズ’ン・ザ・フッド(1991年製作の映画)

3.7

黒人差別。

前半は非常に軽快に展開される日常生活。話題や出来事にストリート感を感じるがそこまで大きく渦巻くものはない。

しかし、友人の死はスクリーン上で唐突に訪れる。

あぁ、こういうことなんだ。
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.2

キューブリックよ、あなたはどこまで、、

キューブリック作品の特徴はたっぷりと間を使うことによる独特な空気感と緊張感。

それ故に60年代にとって先進的で壮大なSF映像による尺持ちは現代人の私からすれ
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.8

タランティーノの映画力。

タランティーノ作品には映画の文法とも呼べる技法がふんだんに裏打ちされている。その中での圧倒的バイオレンスは見るものに痛みと快楽を与える。
キル・ビルは日本の時代劇、北野映画
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東京少女(2019年製作の映画)

4.0

生。

何もつけてないという意味の生。

久しぶりに誰かと会話した気がする。
そんな生。

セックスでも得られないそんな生。

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.6

いやぁこれは良い。
倒れるシーンとラリるシーンのシンクロ。
トリップ感溢れる映像とあのシラフの地獄のような脳内をかき乱す苦しみ。

そしてラストに迎えるべクビーとの1分近い対峙はその決断する瞬間を圧倒
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