このレビューはネタバレを含みます
この世のあらゆる全てをぶっ飛ばして、こう生きていたいと思わせてくれるものが、この世にどれだけあることだろう。
『テルマ&ルイーズ』は、そういう作品だ。
劇中、下品なクソ男は叫ぶ。「お前たちは地獄から>>続きを読む
知ってたはずの、知らない景色から始まる、ひとりの少年の成長、または、少年期の終わりの始まり、の物語。
原作は「生成り姫」までが既読。
「隙がない」と聞いて観に行った映画だったが、文字通り隙がない。少しスカした目線で、隙っぽいものを見つけてはみるものの、紐解けば、原作にある博雅の「過剰で純情可憐な感受性>>続きを読む
ここ数年の映画コナンの勢いと言ったら、それはもう物凄いものであるし、毎年、多くの観客の期待に応えるフィルムをお出しされてきたわけだが、今年が一番ファンムービーをしていたのでは……?と思うほどには、青山>>続きを読む
世界観としての美術、台詞回し、設定など、たいへんワクワクする内容で、時代の持つデザインに対して多量のリスペクトのある映画だった。あの美術をそのまま引っ張ってきたかのような乗り物の類もたいへん好みで、も>>続きを読む
池袋・新文芸坐にて。
戦争ものでありながら、時折客席から笑い声が漏れる。ここに至っても尚、人間と共同体の変わらなさに対する哀切と、目の前を判じ、生きることへの力強さを感じる。佐藤允主演映画は何気に初だ>>続きを読む
いつか、どこか、誰か個人の原風景が、多くの人々のものとして映る映画、だと思っている。寺山修司という切り口はいつだって、生々しく、鮮烈だ。
原作の文体と空気感をどう映像に落とし込むかにあたって、平尾隆之監督が選んだ映像的文体とは……という多量の試みの見られる映画。
錯綜する時系列と現と夢の描写に、ほんのりと『パプリカ』(監督:今敏)を思い>>続きを読む
勢い。登場人物の配置は至って冷静なので、ストーリー自体はシンプルかつ手堅い。
意外と見ていなかったオールタイムベスト。映画としての文体の独特さ、美しさは今なお鮮烈に輝いていた。
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刮目せよ、マ・ドンソク。
ということで、見始めたシリーズ。3の放映に合わせての予習です。
町の雰囲気や、空間を味わいつつ見る脱法暴力。
ラスト、「すっきりしたか?」
からのロングTBと、そこから始まる>>続きを読む
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ラスト、バスがボコボコにされるので、妙にバスに同情してしまった。
このシリーズを見ていると、机に耳を押し付けて、机を叩くことで鼓膜を痛めつけるなどの、新手の尋問方法を知ることが出来るのが面白い。
前回>>続きを読む
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1カット目ーー雨に打たれ、透けたワイシャツ越しに刺青の見える背中ーーを見て、この映画が、原作から構成を変えていること、その理由を悟る。
一冊の漫画を映画にするための脚色として、突如生えてきた部活と大阪>>続きを読む