nmさんの映画レビュー・感想・評価

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キャロル(2015年製作の映画)

3.8

舞台は1952年のNY。当時の街並みや衣装、自動車のフォルムに魅かれる。とくに、悩めるセレブリティを演じたCate Blanchettがはまっている。ベージュのパッカードを運転する姿がとてもよい。ほか>>続きを読む

ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.0

一部脚色はあるものの、イングランドの国柄の実話ムービー。戦死した最後の王であるRichard IIIの遺骨が、レスターの教会の駐車場の下から発掘される。王の亡骸は500年の時を経て聖なる地に葬られた。>>続きを読む

モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

2020に亡くなったEnnio Morriconeのドキュメンタリー。映画音楽で成功し、その芸術性を極めた偉大なる音楽家。この作品も、あの作品も、と思わされる。私の場合、とくに、口笛が印象的なウェスタ>>続きを読む

キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱(2019年製作の映画)

3.6

マダム・キュリーは放射能やラジウムなどの研究でノーベル賞を受賞し、ソルボンヌ大学の教授となる。共同研究者でもあった最愛の夫は、不慮の事故で帰らぬ人に。その強い愛を、後の活動に活かした。Rosamund>>続きを読む

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

4.6

主演はRooney Maraと言ってもよいのだが、Jude LawとCatherine Zeta-Jonesの演技がともに毒々しく、この作品をおもしろくする。描かれた向精神薬の問題は、まったく他人事で>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.8

世界的なオーケストラのマエストロ、リディア・ターを演じたCate Blanchettの存在感に圧倒される。演技云々よりも、この俳優がターのキャラクターを作り出したのではないか。カリスマ的な才能。しかし>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.8

最近の映画にしては短い90分弱の間に深く考えさせられる。貧富の格差が大きい国では、このような危機をつねに想定しなければならない。冒頭から、豪邸の周囲で異変が起きている。それを察知できたのに、weddi>>続きを読む

K-19(2002年製作の映画)

4.3

ソビエト時代の潜水艦の実話を描いたハリウッド映画。艦長を演じたHarrison Fordはどう見てもアメリカン。一方、Liam Neesonもすでにハリウッド俳優だが、ソビエト人にはまる。登場人物はみ>>続きを読む

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

3.6

WOWOWの企画でGerard Butler責めにあっている。タリバンやISISが支配するアフガニスタンを舞台にした本作でも、とんでもない危機に晒されて、九死に一生を得る。傷だらけになりながらも、生き>>続きを読む

グリーンランドー地球最後の2日間ー(2020年製作の映画)

3.3

Gerard Butlerが出てきた瞬間、なにかとてつもない惨事に見舞われることを確信。そして、この男、とても強靭で頼りになる。危険を顧みず、家族を守った。たしか、他の作品では大統領を守り抜いたことも>>続きを読む

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.3

原題はLes passagers de la nuit。主演のCharlotte Gainsbourgがラジオのパーソナリティを演じた際のセリフでもある。いわゆるシングルマザーが仕事に努力しながらも、>>続きを読む

6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

4.5

本当に、6才の少年ネイサンが年々成長し、大学生になるまでの十数年間を、すべて同じキャストで撮り切った作品。それだけに、家族の絆がリアルに映る。カメラワークも、彼の成長をあたたかく見守るようだ。苦労し努>>続きを読む

パリより愛をこめて(2010年製作の映画)

3.4

パリのアメリカ大使館員とCIA諜報員が組み、悪と戦うのだが、このふたりとも、とくに後者が相当に悪だ。スキンヘッドにヒゲを蓄え、一見格闘家のような風貌のこの男を演じるのはJohn Travolta。この>>続きを読む

シカゴ(2002年製作の映画)

3.7

Renée Zellwegerはブリジットジョーンズとはまったく異なり、魅力を放つ。Catherine Zeta-Jonesも悪女ながら、美しく踊りまくる。ふたりとも、1969年生まれであることを知る>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

天才物理学者の半生を濃密に描いた。知りたかったリアルを観ることができた。武器を手にしたら、使いたくなるのであろう。戦勝に浮かれるアメリカで、彼の苦悩は尽きない。世界を破壊する兵器を生み出してしまったの>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

4.1

初めて聴いたのは中学生の頃の作品Let's Danceだった。当時、それ以前の彼を知らなかったが、ほどなくSpace OddityやZiggy Stardust を知り、その変遷、変貌に驚愕。自身の表>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.6

世界の仰天映像で、太り過ぎて動けなくなってしまった人を目にすることがあるが、そのような人を主人公にした映画を観るのは初めての体験だった。終始、陰鬱で、まったく愉快でない。このようになってしまった原因は>>続きを読む

ワース 命の値段(2019年製作の映画)

4.0

9.11後の補償金の分配をめぐり苦悩する弁護士グループを描いた実話ムービー。計り知れない苦難の連続。人々はそれらを乗り越えて強くなり、成長する。それは被災者遺族だけでなく、弁護士たちも同様。人の命は金>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

神木隆之介にやられた。なぜ彼だったのか、わかった気がした。やさしさはよわさではない、つよさなのだ。苦しみを乗り越えて、よりつよく生き抜く。敗戦直後の日本東京を襲うGODZILLAの恐ろしさ、とくに青い>>続きを読む

トラフィック(2000年製作の映画)

4.3

Benicio del Toroがとてもよい。どこか影のある表情。命を危険にさらすひたむきな捜査官を演じた。同じく捜査官を演じたDon Cheadleもよい。両者とも相棒を死なせてしまうが、その強固な>>続きを読む

アーティスト(2011年製作の映画)

4.5

オフィサーアンドスパイでも苦悩の主人公を熱演したフランス人俳優Jean Dujardinがオスカーを獲った。2011年にこのモノクロの無声映画を撮った意味を感じながら鑑賞。最後、音を出す演出にもしびれ>>続きを読む

アポカリプト(2006年製作の映画)

4.3

時代、舞台の設定から、なかなか味わうことができない感覚を抱いた。主人公をはじめとする登場人物のキャラクターにも惹きつけられた。理不尽な残虐シーン、計り知れない屈辱からのリベンジ、あるいは、九死に一生を>>続きを読む

ゴッドマザー(2020年製作の映画)

3.0

アラビア語通訳として、麻薬捜査に携わるうちに、みずからがバイヤーになるという、奇想天外な、もはやコメディ。フランス人の主人公だが、その衣装とメイク、言語により、アラブ系になりすます。Isabelle >>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

このようなリアリティーのない映画を好まないが、A24による、これまでにない独創的な作品であると感じる。オスカーを獲得したMichelle Yeohはとても魅力的。観るほどに、浅野温子に似ている。この日>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

3.5

陰険な男たちに囲まれて、屈辱的な毎日を送り続ける主人公。そのようすがリアルに淡々と描かれている。夢があるとはいえ、もっと反発してもよい、とは思うが、非常にawayな環境。

トレーニング デイ(2001年製作の映画)

3.5

Denzel Washington が犯罪に手を染める刑事役を演じオスカーを獲得した2001年の作品。共演のEthan Hawkeとともに、若くenergyがみなぎる。射殺されるラストシーンはえげつな>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.9

オスカーよりもパルムドールが似つかわしい。人間の内面を抉り出す法廷ムービーでもある。殺したのか、あるいは、自殺なのか。殺したとしても、どのように。結果、有罪か無罪かはともかく、実質、殺したも同然ではな>>続きを読む

シャイン(1996年製作の映画)

4.8

じつは実話。天才ピアニストの苦悩、挫折からの復活、そして壮絶かつ奔放な半生を描く。奏者が純粋なほど演奏が輝く。主人公を演じたGeoffrey Rushという俳優。この作品の当時はまだ若かったが、その後>>続きを読む

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.5

Trần Anh Hùng監督の作品は、終始、登場人物の対話でつづられるフランス映画のよう。主人公の男性を通して、複数の女性たちの存在がつながっていく。

ドリームガールズ(2006年製作の映画)

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The Supremes が活躍した1960年代だろうか。Beyonce Knowles が演じる美しいディーバがスターダムに。一方、Jennifer Hudson が演じる実力派ボーカリストはトラブ>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.8

AIドールが暴走するこわいこわいストーリー。ひとつの命題を与えたら、それを実行するためにはなんでもする、人殺しもいとわない。近未来映画にありがちな展開だが、この作品では、もはやいまにも、身の回りで起こ>>続きを読む

ブルージャスミン(2013年製作の映画)

4.0

私と同い年の大女優Cate Blanchettが元セレブのいたいたしい転落ぶりを演じる。それはきわめてシリアスだが、なぜかコミカルでもある。セレブはそれ以外の人々に好かれない。なじむのはむずかしい。し>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8

奇想天外なストーリーは、恐ろしいお伽話のよう。主人公ベラを演じるEmma Stoneが巨大な存在感を放つ。訳あって、小児から急激に成長し、奔放に生きながら、自らを亡き者にした自分を探し当てる。なんとも>>続きを読む

奇跡のシンフォニー(2007年製作の映画)

4.5

Robin Williams以外、私が知る俳優は出演していないが、それがよいのかも。原題のaugust rushとは主人公の異名。この彼がまさに奇跡の少年。天性の音楽的な才能で、会えない両親との絆を手>>続きを読む

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

4.3

かつて韓国済州島から日本大阪に渡り、苦難を乗り越えて生き抜いてきた母の運命、人生とその娘との深い絆を描いたドキュメンタリー。大阪に渡ったのは、済州島で起きた韓国政府による住民虐殺4.3事件の直後。心は>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

3.5

60年近く前のフランスのミュージカル映画。主演は若き日のCatherine Deneuve。その容姿、ヘア、衣装、演技、歌、ダンスに魅了される。共演の男性俳優にはウエストサイドストーリーのGeorge>>続きを読む