にしのさんの映画レビュー・感想・評価

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湖の女たち(2023年製作の映画)

3.4

世界は美しくてもその中の人が美しいとは限らない。

ヒトラーと戦った22日間(2018年製作の映画)

2.5

ロシアで流行りの祖国の英雄を顕彰する映画。この手の映画のくどい演出は耐え難い。

友だちのパパが好き(2015年製作の映画)

3.0

嫌なシーンと笑ってしまいそうになるやり取りの長回しに酔いそうになる映画。ギャグだ、ギャグなんだよ。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.2

技術者映画として完璧なものではないだろうか。主人公みたいな人となりが好きだ。

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.5

観たくないものを観たい。そんなやましい心が呼び寄せた映画だった。
映画から社会や心の闇を語ろうとする癖があるから、こういう映画こそ、そこから離れたい。もはや自分とニトラムの対話だ。嫌なことを思い出した
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

有給を1時間使ったら上司に嫌な顔されたけど、この上映のためだ。行きたかったから仕方ない!
いつ死ぬかわからん状況は、この映画みたいに僕らもそうかもしれない。でも僕たちには謎の飛翔体は見えない!だからは
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.8

自分を取り巻くでっかいものから逃げようと小さな世界を作るもうまくいかなくて、結局でっかいものを頼らざるを得ない。
オオカミさんはワグナーとカツカツのドイツ語でナチ的な権威を思うよね。

祖国に翼を(2024年製作の映画)

3.2

インド独立の戦いをめぐる伝記映画。エンタメが抑えられていて、真面目な作品。もちろんイギリス領インド総督が爆散するようなオチもなし。

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

3.0

核の恐怖のシンボルであるゴジラが人間の不出来の後始末をしなきゃならないほどに当時の公害がえげつなかったんだな。
ススキ野原に佇むジジババ連が一番怖かった。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

映像表現はどんどん革新されていけども、いつまでも90年代セカイ系のストーリーが擦り続けられている。

最後の突撃(1957年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

水木しげるの漫画『総員玉砕せよ!』で有名なラバウルでの果たされなかった玉砕命令とその顛末を描く、キューブリックの突撃を思わせるような戦争と軍隊の冷たい秩序を描く。
本作のラストシーンが不自然に自己弁護
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

4.0

子どもが辛い目にあう世界を僕は愛することができません。

サウルの息子(2015年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

エレファントのような囚人サウルの背中を写し出したカメラ回しが今でも心に残っている。
サウルにとっては息子と思しき子どもの死を弔うことが自分の全てでアウシュビッツで行われていることは彼の関心の外であるよ
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

一人の少年の運命を男たちが密室で議論する「12人の怒れる男」の対極にあるような映画だった。
湖畔の別荘に集まった男たちが議論するのはヨーロッパユダヤ人1100万人の「処理」。官僚的会議で業務プロセス確
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

3.0

全力で変な映画を作る人がいるのを知るってなんか幸せ感じちゃいますね!

博士の愛した数式(2005年製作の映画)

4.0

心が落ち着くのは2000年代初めの懐かしさのある映画が思わせているのだろうか。
80分しか記憶がもたなくとも同じ時を過ごすことができるのは、ある意味で完成した人間には幸福でなかろうか。

ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言(2020年製作の映画)

4.0

ナチスSSとして加害者側にあった者たちのアーカイブ。かつては恐怖の象徴だった彼らも老いぼれてしまい、逃避の世界と青春を捧げた良い思い出の世界に浸るしかない。加害者はすぐに忘れたり偽りを信じこんだりしや>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.8

映画よりかサスペンスドラマ。沸き立つものが人を不幸にするのはたぶんわかっちゃいるけど、仕方ないよ。沸き立ってるのだから。

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

見よう見ようと思って15年以上放置していた作品。伝説の割には一人相撲が多いし、よくあるヒロイズムに終わったラストはあまり好きでない。

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.5

サリンジャーの作家性にスポットした作品。彼が生きていた時には許されなかっただろうね。

市子(2023年製作の映画)

3.5

必ずしも決めることが幸せとは限らない。
何者でもないということは何者かになることができるということであり、それはシンデレラストーリーみたいな幻想的なものでなくグロテスクだ。

オアシス 4K レストア(2002年製作の映画)

4.0

2人が通じ合った関係性と周辺から浴びせらる不快の目の数々、両方わかる。単純じゃない。美しい2人の世界とそれを阻む醜い世界って型にハマった感動だけど、それじゃありきたりだ。美化が除かれているぶぶんがとて>>続きを読む

顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)

4.0

ナチ犯罪のきりのなさへの法の無力を感じながらも、それのできる範囲での最良を見た。

ある男(2022年製作の映画)

4.0

今の自分から逃げたいし、逃げた先の新しい自分からも逃げたいかもしれない。人間にはいろんな顔とそれに紐づく何かがあるけど、本当のところは何者にもなれない。

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.0

みんな実のところ恵まれていて、本当の絶望は物語にはできないだろう

蛇にピアス(2008年製作の映画)

3.5

つまらない世界に中指立てた先の世界もつまらないのではないか?
ARATAのこういう役好き。

(1954年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

人の心には誰しもザンパノみたいな酷いやつがいてさ、そいつがせいでよかったものがダメになったり大切な人が去ったりしてしまう。だから、ラストシーンの打ちひしがれたザンパノの涙は彼のものである以上に、観客の>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.5

傷ついた女性にはクソみたいな男が寄ってくるとはよく聞く話だけど、その極み。
「どしたん話きこか?」の解釈としての映画であろう。

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.0

白熱を脇汗でわからせてくるのすごい。INTJってたぶん8番の男みたいな人なんだろうね。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

久々に満点の映画を見たようだ。
対ナチ闘争の緊張、社会主義下の暮らしでも、いついかなる時も陽気な音楽と踊りと宴会は味方してくれる。しかし、隣人同士が敵味方になって殺し合う内戦だけは血と殺しの音しかない
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黄龍の村(2021年製作の映画)

3.5

それなりにおもしろい…??ひっくり返したらびっくりした。映像以上にセリフが全部チープなのもみどころ。

水のないプール(1982年製作の映画)

3.0

空白と虚無の中をただ死んでいく中の世界に人を爆発させるタネは散りばめられている。偶然と偶然と偶然がコラージュされたら、こういうものになる。

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

NHKが作りそうなドラマと黒沢清が歪にくっついていて、とても変なものを見た気分になった。

テオレマ(1968年製作の映画)

3.5

みんな狂わないで生きている方が狂ってるのでは?

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