TakeshiKanekoさんの映画レビュー・感想・評価

TakeshiKaneko

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ディス・マジック・モーメント(2023年製作の映画)

4.0

シネマスコーレで観た。
日本各地のミニシアターをリム・カーワイ監督が訪ね、その映画館の方々にインタビューしていくドキュメンタリー。

スコーレがでてくる映画をスコーレで観る。不思議な感じで、そして嬉し
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

4.3

クリストファー・ノーラン監督が1998年に発表した長編デビュー作。
25周年/HDレストア版で観ました。

週1回の撮影で、1年かけて作ったらしいです。時間もお金もなかったんだろうな。
出てく
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π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

4.0

たまに行く古本屋で、以前 変わった本を見つけたことがある。
割と厚みのある本だけど、開くと数字が辞書の文字のようにびっしりと。円周率が豆粒のような字で最初から最終ページまで書かれていた。

唖然として
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

三宅唱監督+瀬尾まいこ、
これは観るしかない!と期待してました。

映画は、タイトルやポスターを見て思っていた印象とは違ってましたが、とてもよかった。

PMSとパニック障害の若い2人が社会と自らへの
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FILAMENT(2017年製作の映画)

4.0

田中大貴監督が大学の卒業制作を再編した映画。
大学では脚本の段階で、先生からヒーローものは難しいと止められたという。

でも、その言葉をバネにしてできた映画は本当にカッコよくて、人の心の闇とその先の灯
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さよならエリュマントス(2023年製作の映画)

3.8

大野大輔監督は、従兄弟に似てるからというだけでなく、大好きな監督。
ミスマガジンの出演ということで制作する上では、いろんな制約あったんだろうと思うけど、そこは大野節というか、いつものぐだぐだな罵り合い
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カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~(2024年製作の映画)

3.8

「魔女の宅急便」で知られる児童文学作家・角野栄子のドキュメンタリー(読んだことも観たこともないんですが)

あの可愛いメガネやワンピースの訳や、思い出の方との再会なんかいいなと思うけど、とにかく年齢を
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.2

まず、タイトルが好き。

5つの都市で同時刻に走るタクシーでの展開ってのもいいし。
で、この邦題のセンスも好き。
「NIGHT ON EARTH」をEarthじゃなくてthe planetにした人。
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

平山の過去はほとんど語られない。
わずかな言葉や行動ががヒントだ。
ある人は、「平山、人を殺してるな」「刑務所入ってたのは間違いない」「写真家していた、もしくは写真家を目指していた」とか、みんなが想像
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よっす、おまたせ、じゃあまたね。(2022年製作の映画)

4.0

タイトル、いいなと思って、
さらに、設定が面白いなと思いつつ、前半は「なんだよ ながちん・・」って感じでイライラ。

みんなそうだと思うけど、下北に着いてからがよかった。特にバーでのエピソード。
自分
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炎上する君(2022年製作の映画)

4.1

不寛容な日常の澱みの中、もがく2人の主人公が語り踊り、駆ける。「父の結婚」の頃から大好きな ふくた監督が、繊細でありながら豪快に、ユーモアで包んで言い放つ「君は何もわるくない!」の言葉が心に沁み渡る。>>続きを読む

バイオレンス・ボイジャー(2018年製作の映画)

4.0

えっ!そんな!マジッ?!
アウトとセーフのラインをさまようストーリー。その後にぽーんと想像を越えていく。

アニメーションと劇画を融合させた「ゲキメーション」という表現方法らしい。
劇画ではないけど、
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ヨーロッパ企画の「サマータイムマシン・ブルース」「ドロステのはてで僕ら」はかなり好き。
そして「リバー、流れないでよ」。
またまた時間が回る回る。
京都 貴船の旅館で時間がループする。

誰でも、夜が
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波紋(2023年製作の映画)

4.3

映画の観客として俯瞰すれば、
妻も夫も息子も、その彼女も、妻の勤め先の清掃員も客も、みんな傷をもっているけど、まともにも見える。それでもみんな怖い。
そして、もっと怖いのは、彼らそれぞれが僕自身かもし
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雨の詩(2021年製作の映画)

3.8

雨の音、虫の鳴き声、山鳩の声、人の声、川の流れ、焚き火の音、咀嚼音。
音の映画だと思う。

自給自足と都会の暮らし。
近かいようで遠い二人の距離。
モノクロの画面から匂いたつような映画。
なんだろうこ
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銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)

4.0

城定秀夫監督×いまおかしんじ脚本
この組み合わせだけでも期待してしまう。
映画は期待に違わぬ面白さ。

キャストみんなが魅力的で、出てくるダメな奴もしんどそうな奴も皆んな応援したくなる。
スカラ座の支
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グッドバイ、バッドマガジンズ(2022年製作の映画)

4.0

上映後に横山翔一監督、宮嶋信光プロデューサー、出演の架乃ゆらさんの舞台挨拶があった。
その舞台挨拶では、固有名詞が飛び交う際どい会話も。
映画はプロデューサーや監督が黒歴史が詰まっていて、それぞれの役
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.2

子どもの頃、僕の街には映画館がひとつしかなかった。
桃劇という小さな映画館。
今はもうない。
正式な名前が「桃太郎劇場」と知ったのは大人になってからだった。
この映画を観てその桃劇を思い出した。
東映
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

少し前に仕事で聴覚障がいのことを調べていた。
本を読んだり、ネットで情報を探したり。
同級生の奥さんが聾学校の教員と聞き、いろいろと質問したりもした。
そんなこともあって、かなり前のめりで観てしまった
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I AM JAM ピザの惑星危機一髪!(2022年製作の映画)

4.0

『ゆれてますけど。』から笑いで人を楽しませつづける辻凪子監督。
役者としてもかなりの作品に出演してるけど、監督作は役者 辻凪子とはまた違う魅力があって大好きだ。

今回はなんと「無声映画」!!
『I
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

かつてブラッド・ピットのスタントを過去に5回もやってたというデヴィッド・リーチ監督の「ブレット・トレイン」。

原作に忠実という噂を聞いたので伊坂幸太郎の「マリアビートル」を読み直してから映画館へ
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グレイマン(2022年製作の映画)

4.2

ライアン・ゴズリングとクリス・エバンスの
超絶アクションが凄い。
ライアン・ゴズリングの無双ぶりに唖然とするし、クリス・エバンスの悪役がエグイ。

加えて『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の
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辻占恋慕(2020年製作の映画)

4.1

大野大輔監督が僕の福岡県在住の従兄弟に似ているからという理由だけではなく、以前から大注目している監督です。

辻占恋慕
今回も楽しみにしてました。
よかったです。

さえないミュージシャンの2
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

4.1

突然アメリカから故郷へ帰ってきた
元女優の一日を描く会話劇。
なぜ帰国したのかわからないままストーリーはつづく。

妹の部屋での会話。
公園での語らい。
甥っ子の店での食事。
かつて住んだ家
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私だけ聴こえる(2022年製作の映画)

3.9

「CODA(コーダ)たちの母語は
手話なんです」
耳の聞こえない親を持つ、
耳の聞こえるアメリカのティーンの
「コーダ」を追ったドキュメンタリー
『私だけ聴こえる』の松井至監督が
舞台挨拶でこう言っ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.3

赤ちゃんポストという重いテーマから
展開していくストーリーは悲惨になり
過ぎず、いろんな事情を抱えた人たちの
ロードムービーは進んでいく。

言葉というのは、
誰がどこで誰に向けて言うかによって
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スージーQ(2019年製作の映画)

4.0

1970年代に一世を風びした
女性ロッカー スージー・クアトロを
追ったドキュメンタリー。

とはいっても、知っているのは
ロッカー
ベーシスト
レザースーツ
くらいのこと。
曲だって
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犬王(2021年製作の映画)

4.0

今まで観たことない
ロックなミュージカルアニメ!

犬王は実際にいた能楽師とのこと。
実在どころか大人気の能楽師だったよう。
まったく知らなかった。

芸風も観阿弥 世阿弥とは違って、
感情豊かなダン
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

タイトルだけ見て、
派遣会社からやってきた
スーパーアニメーターが大活躍する
物語かと思ってました。

ちがってました。

主人公のアニメ監督デビューの奮闘と
天才監督との覇権を賭けた制作バ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

見どころ(の一部) 

オープニングタイトル
カトクタイ
ゾーフィ
かいじゅう
特撮っぽい
日本以外には現れない
最初からスペシウム
音楽
居酒屋
巨大○○
ザラブ
ゼットン
メフィラス
竹野内豊

鈴木さん(2020年製作の映画)

3.8

佐々木想監督のこと知らなかったので、調べてみたら『サトウくん』という映画も撮っている。
名前シリーズなのかは知らないけど・・
次は 田中ちゃん とか イトウ様 とかだったりして・・

映画は、設定は面
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.1

妹の子どもを預かることになった男とその子どもの物語・・なんだけど、僕には男とその妹の絡まり積み重ね、凍りついた時間を溶かしだす映画のようにも見えた。

大人も子どももひとりの人間として、抱えた思いを尊
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.3

その昔、僕らの家族4人は福岡県の片田舎から、親類がいるわけでもない愛知県に越してきた。
まだ小さかった自分はあまり覚えはないのだけど、それはそれは一大決心だったと思う。新しい職場で方言を馬鹿にされたと
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.1

この後2人はどうなっただろう。
あっちの2人は大丈夫なのかな。

観終わってからも登場人物のその後を考え巡らせてしまう映画。

「ただ一緒にいたい」から「気持ちよかったから」の振り幅。16才の手紙の告
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片袖の魚(2021年製作の映画)

3.8

『片袖の魚』は、文月悠光さんの詩を原作にしたもの。(この詩が入っている詩集は装丁がなかなか素敵です)

そういえば、
映画『滑走路』も歌集が原作、『春原さんのうた』も短歌が原作となっている。
最近、限
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

3.7


三木聡、ふせえり、岩松了、オダギリジョーとくれば、やっぱり時効警察を思い出す。
大予算の時効警察、しかも豪華ゲスト、大怪獣出現で手に負えないので舞台を総武警察署から政府に移した感じ。

でもって、シ
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