モグさんの映画レビュー・感想・評価

モグ

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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.5

思い切って演奏シーンを多用したのは大変よかった。映像が音楽の邪魔にならないところも良い。素晴らしいライブを聞きに行った満足感があった。しかしストーリーは全然わからなかった。なんでそうなったの?の連発。>>続きを読む

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

3.9

随分前に買ってなかなか見る機会がなかった作品。アイルランドという国のヴィジュアルが好きだし、1920年代のファッションも好きなのでそういう意味では当たりなんですが、話はあまりにも辛い。純粋であるが故に>>続きを読む

恋のロンドン狂騒曲(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

コメディというほど笑えるわけではなく、シリアスというほど重くもなく、いい人まともな人はほとんど出てこないけど、言うほど悪人でもなく。かなり絶望的なんだけど、ほんの微かな希望がないわけでもない。ウディ・>>続きを読む

宝島(2018年製作の映画)

4.2

ドキュメンタリーなのにとてもドラマチック。いろいろ意味深。そして何気にかなり硬派な部分も。でもフランスの庶民の暮らしぶりがとても愛おしくなる。

パラノイドパーク(2007年製作の映画)

4.0

心を全て焼き捨ててしまって
なんでも受け入れる
空っぽの少年
生贄の子羊のようだった。
この孤独で残酷な美しい世界には
倫理観とか贖罪とかはどうでもいいこと

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.5

さすがド変態で天才。マゾヒストの天国と地獄に社会的巨悪の絶望そして人間存在の深みと希望なんかをなぜか感じさせちゃう。お見事としか言いようがない。

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.4

キレイな人、かっこいい人しかいない世界。見た目だけでなく、内面的にも。人間的生臭さがないのよねぇ。

日日是好日(2018年製作の映画)

3.7

なかなか波瀾万丈で過酷な人生なんだけど、茶道という洗練された所作の繰り返しに支えられていたというか。流石にちょっと昂ったところもあったけど、大体淡々と過ぎていく抑制が心地よかったです。あと、随所に光る>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

絶望も変態も出てこないことにびっくり。テレビドラマなんかでもっと可愛くオシャレに撮れば受けそうな話なのに、俳優の表情や佇まいが皆絶妙にブサイク。特に主役の二人の表情の絶妙さよ。生々しく歪でブサイクなの>>続きを読む

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.3

見る人を選ぶ、傲慢な映画。ドグラマグラ風味あり。

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録(1999年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

王子様になれなかった失意の真っ只中、悪意の剣に木っ端微塵に吹き飛ばされたウテナが再構築された世界の話と思っています。あのラストシーンからあらゆる次元を渡り歩いたアンシーがついにウテナを見つけたのです。>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

おっさん二人の壮絶なケンカの話。と言っても殴り合うわけではない。無垢であることが罪なのか。深読み、曲解覚悟で言うと、これはおっさんBL。そう思ってみるとこの激しい拒絶も納得がいくような。これ以上愛して>>続きを読む

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

4.0

燃える車椅子のシーモア・ホフマンとか燃え落ちる屋敷とか好物がいっぱい!そしてみんな大好きウイリアム・ブレイク!!原作を読んだはずなのにまっったく覚えていません…

日陽はしづかに発酵し…(1988年製作の映画)

4.3

悪夢的不条理世界の日常風景が大好きです!!製作者的には暗喩の意味はあるんでしょうが、敢えて暗喩で表現したということは鑑賞者が自分の好きなように投影したら良いってことです。色々考えるのが楽しい!そして画>>続きを読む

はなればなれに(1964年製作の映画)

4.2

センスの塊。無粋は滅びる。カワイイは正義ってこういうこと?

サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

4.5

エロ抑え気味グロ多め意外としっかりとしたストーリー。天才の白昼夢具現化だけでも十分ですが、意外とちゃんとしたラストシーンで思わず泣いてしまったので、ちょっと高めの評価です。そして主役のクリストバル、ど>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.0

これはなかなか暗喩がいっぱいあって、ものすごく面白いぞ!でも上っ面だけなぞっても面白いけどね。色々語りたいところだけど、あえて言えば、これは父親の物語なのだ。そう考えるとタイトルの秀逸さが光る。そして>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

夢のようなショーでした。近年のバーンの曲は知らないんですが、ヘッズの曲多めで嬉しかったです。特に「ロード・トゥ・ノーウェア」で締めるあたり、泣かせにかかっているのか?でもこんな曲で泣くのは私だけ?ショ>>続きを読む

歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019年製作の映画)

4.0

美しくて面白かった。ヘルツォークジョーク炸裂?!
死は寂しい別れではあるんだろうけど、決して忌むべきものではない!それもまたよし!!なんだなぁ。

夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.1

清原好きの夫と観た。原作は四十年前くらいに読んだのでほぼ忘却。こんな話だったかなぁ。でもまぁなんともきれいにまとまって上手にできている。変態性偏執性は皆無。それもまたよし

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

4.0

ついに連続するストーリーを捨てて、純粋な動く絵画に!永遠は一瞬。

ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

4.0

煩悩の塊のようでいて、実は全然執着がない、涅槃の境地。創造主にこの世にいろって言われている間は、享楽してればいいの。喧騒の中の寂寞と足ることを知る人生。

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.0

とにかく画面が美しー。そして相変わらずの人間の心がないキューブリックでありました。誰にも感情移入できないところはさすが。抑制が効き過ぎていて伝わらない気もする。

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

3.6

シンゴジラを期待してたら怒るだろう。大体、三木聡の愛情込めたオマージュなのか辛辣なパロディなのかよくわからないところが賛否の分かれ目なのかも。デウス・エクス・マキナが許せるかどうかも。あと、三木聡のセ>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

1.0

家族が清原伽耶のファンなので一緒に見たけど、残念ながら全く好みに合わなかった。唯一思ったことは、空っぽの虚しい言葉は、聞く人の解釈が注ぎ込まれて妙にいいこと言ってるような気がする、ってことかな。

とうもろこしの島(2014年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

本当に怖いのは大自然の方で、戦争なんかやっても無意味って事なんかな。とにかく圧倒的に美しい作品。特に洪水のシーンはすごかった。なんでおじいちゃん死んじゃうの、って思うけど、あの絵が撮りたかったのかな、>>続きを読む

みかんの丘(2013年製作の映画)

4.2

画面の色調とか、ロケーションとか、爺さんとおっさんしか出てこない渋さとか(ジョージア人は若者だったけどね)、大変自分好みでよろしかった。話自体は普遍的でオーソドックス。戦争の愚かさを描くにはキャラ立ち>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

相当なスラップスティックなんだけど、主人公たちの必死さは大袈裟すぎるとは言えないリアリティがあって、現実とはコメディなものなのだという真理を感じる。運命を受け入れたものは穏やかな最期を迎え、欲望が強烈>>続きを読む

あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)

3.5

アメリカの公民権運動についてはあまりにも無知なもので、よくわからないんですが、こんなすごいスターたちでも生臭い人間だし、彼らの問題は色々複雑ってところが思い切って描かれていた。白人の出てこない黒人サイ>>続きを読む

ガス燈(1944年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

あらすじを知らないで見ると、ポーラが本当に狂っているんじゃないかと思えてドキドキしそう。でも知っていると、グレゴリーの策略がものすごい意地悪でいりいり。

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