マスうらのさんの映画レビュー・感想・評価

マスうらの

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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.8

こりゃすごい…。とんでもない怪作…。
敵か味方かはっきりしないと気が済まない人間のどうしようもない性を真っ向から挑発してくるというか、デタラメな標識に誘導され続けた後にさあてここは何処でしょうと問うて
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

2.5

押井版、SAC、原作から色んな要素を切り貼りしていて、まあよく見てるんだなってのはわかるけど、どうにも内容が薄い。
まず、全身義体が確立されていない時間軸という設定がきつい。それ自体はわかるんだけど、
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仁義と抗争(1977年製作の映画)

4.5

関西を拠点に殺し屋稼業で全国を飛び回るババ伝(松方弘樹)に、違法建築のバラックで飲み屋を切り盛りする豪胆な女房の松本留美。地元の組長宍戸錠にひょんな事から雇われ、北関東の小さな町に出向いたババ伝の一悶>>続きを読む

3-4x10月(1990年製作の映画)

4.0

初期の粗さという要素もあって、多分たけし映画で一番パンクだし、冒頭のシークエンスの時点でビンビンに好きだし、そもそも軍団が野球やってるだけで面白いし。
たけし映画でベスト3選べって言われたら普通に外れ
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鬼が来た!(2000年製作の映画)

4.7

日本兵と中国農民、支配する者とされる者、搾取する者とされる者。
ここでタイトルにある「鬼」とは、決して安易に前者を指した言葉ではない。大きな時代のうねりの中、鬼とさせられてしまう者と、鬼にならねばなら
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トリプルX:再起動(2017年製作の映画)

4.4

もはや誰が待っていたのかも分からないトリプルXの新作、俺が行かずに誰が行くんじゃ!!の精神で馳せ参じて参りました。ところが時間ギリギリに劇場に着くと、いつになくごった返した客に、チケットもぎりに大きな>>続きを読む

逆噴射家族(1984年製作の映画)

4.4

前半いきなりのガイキチ濃度の高さに胸焼けを起こし、自主的にインターミッションを入れて鑑賞しました。
極めて戯画化されてはいるが、こういう家族関係はよくあるもんです。シロアリ、爺の居座り、何をきっかけに
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大脱獄(1975年製作の映画)

3.8

まず、この「真夜中のカーボーイ」を思わせる佇まいのジャケットですよ。ポスター欲しい…。

いかにもな健さんの脱獄逃走劇からのバイオレンス復讐劇。非情にも邪魔者をドスドス殺しながら北海道全道ツアーです。
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デコトラの鷲(しゅう) 祭りばやし(2003年製作の映画)

3.8

なかなかに仕上がりのいいシリーズ。
大枠から小ネタまで、隙なくトラック野郎を踏襲しております。桃さん譲りのトラックに銀ジッポ!そしてトルコ!!
鈴木則文イズムたるエンタメの応酬は見応え有りです。

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.4

なんと重厚な、まさに打ちのめされるといった感覚。
これは別に観る側がキリシタンではなくとも、彼らの内面にある葛藤や自己矛盾の世界を覗くという意義において相互理解のためにもなる非常にいい映画でしょう。こ
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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

4.0

なんとゆうウエスタン無双。
正直粗を探せばきりがないし、「んんっ?」と思う所もあったけど、まあ文句ないですよ。カッコいいもん。
簡潔すぎる仲間探しも宜しい。「子供に好かれる」とか「人当たりがいい」とか
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実録外伝 大阪電撃作戦(1976年製作の映画)

4.0

たびたび実録作品で描かれている盟友会事件ですが、徹底して敗者の美学を映し出す今作が個人的には好みですかね。
ヤケッパチの大宴会、グラスをボリボリ食う渡瀬に、松方の変なダンス!いいなぁ、脂乗ってるなぁ.
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.2

ローグワンはまさしくガンダムにおける08小隊だった。多分これ以上の説明は不要である。つまり、いい。

つまらぬと言う人もいるだろうし、不完全な点もやや否めないけど、個人的嗜好で言えば最高にビンビンきた
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不滅の男 エンケン対日本武道館(2005年製作の映画)

4.8

エンケン対武道館。エンケン対エンケン。
空前絶後の無観客試合。
ただ己自身と対峙し、魂のブルースを歌い上げるエンケン。このステージにはもはや何者も入り込む余地がない。
これはライブというより儀式、いや
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山口組外伝 九州進攻作戦(1974年製作の映画)

3.7

伝説の九州ヤクザ夜桜銀次の半生を軸に山口組の九州展開を描いた作品。
銀次の狂気と哀愁を独特の間で魅せる文太兄ィの演技は言わずもがな一級品だが、一連の九州抗争の中での彼の人物像の説明が些か淡白で、ほとん
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白昼の通り魔(1966年製作の映画)

3.8

後半シノと先生の禅問答が多少クドいが、英助の述懐が入り込む箇所でビクッとくる。
それにつけても佐藤慶の色気よ。

まむしの兄弟 刑務所暮し四年半(1973年製作の映画)

4.0

まむしの兄弟、今回は親切なタクシーに乗車して名古屋遠征です。
出所後なかなかヌキに入らないので焦らされますが、そこは流石のまむし、問答無用でボッタクリ風俗にバキュームカー攻撃だ!強い強い!
そして孝行
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太陽の墓場(1960年製作の映画)

4.7

「スクラップてなんや」
「潰れて使いもんにならんいうことや」

血を売って戸籍を売って、二万ぽっちのはした金。人間の尊厳とは一体何か。その答えはきっと、あのベタベタした汗の煌めきにある。とにかくネチョ
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

5.0

公開前に絵コンテ集を読み込んでしまい完全ネタバレ状態で見に行ってしまったのだが、そんなん関係なく普通に泣かされてしまった。

一話完結の形でひと月ごとに進行していく原作からエピソードを抜粋しつつ一本の
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ウェインズ・ワールド2(1993年製作の映画)

3.7

2作目はパロディマシマシ。フツーに、というか、まぁ面白いですよ。
「会場に悪いリコリスが出回っています」が良かった。

ウェインズ・ワールド(1992年製作の映画)

4.5

ウェインズワールド!ウェインズワールド!パーティタイム!エクセレント!!シュウィィーーン!!!
いやもう、バカですよ。
マイク・マイヤーズのニカーッて顔芸、あれ卑怯だもん。

ブルースブラザ
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バディ・ホリー・ストーリー(1978年製作の映画)

-

バディホリー役の人はどっちかというとロジャーダルトリー顔ですが、結構それなりにバディホリーだし、ちゃんとカッコイイですよ。ライブシーンも長めで嬉しいところ。
あとなんか渋いオッサンがエディコクランに扮
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.4

レイ・リオッタって伊良部にそっくりだなぁーと思って何気なく同名をグーグル画像検索にかけた所、リオッタ画像の中に一人だけ本物の伊良部が紛れていてちょっと笑いました。

ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

4.2

63〜66年のビートルズのライブツアーにスポットを当てたドキュメンタリー。
ライブバンドとしてのビートルズは粗悪なPAや録音のおかげでたびたび不当な評価を受けてきた(というのも過去の話かもしれませんが
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続・荒野の用心棒(1966年製作の映画)

3.8

お馬さんがビックリして金が底なし沼のコント風シークエンスは流石に笑う。
シブい、ダサい、カッコイイの三拍子揃ったいい男。

地獄の黙示録(1979年製作の映画)

5.0

縁あって劇場で鑑賞。何度見たってこの精神体験は並大抵のものではない。
サイコな地獄巡りとしての前半部も勿論重要だが、この映画はやっぱり後半無くしては成立しない。
主人公がカーツを斬殺する所がターニング
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

4.2

トランボ氏と学ぶ赤狩り講座。
赤狩りを題材にした作品はいくつか観た事あるけど、これは抜群にとっつきやすくて面白かった。

反共対アカ、告発する者とされる者。そのような構図があったとて、結局そこにいた当
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ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

3.5

リメイクとして「大正解」という印象。
旧作と全く同じ感情で観れるし、何よりキャラが立っていて受け入れやすい。

一つだけ不満を漏らすと、ダン・エイクロイドがもう完全に地味なジジイで、いつ出てくるかと注
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.2

こっちの顔まで真っ青になるレベルのド青春ムービーでした。
好きな女の子の気を引くために冴えない主人公が冴えないメンバーを集めて思い付きでバンドを結成。いじめっ子も見返してやったりして、恋の逃避行なんか
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世界侵略:ロサンゼルス決戦(2011年製作の映画)

2.3

バトルシップにあってこの映画に足りないもの。それはジジイだ。

北陸代理戦争(1977年製作の映画)

4.6

荒れる日本海、雪の北陸、異形の仁義。深作実録最後の華。
生き抜くためには形振り構わず親にも噛みつくという北陸の男(らしい)。松方はそのしぶとさが様になる。

全編を通して妖気と陰気のおどろおどろしいエ
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沖縄やくざ戦争(1976年製作の映画)

4.5

汗だくタンクトップにアーミーパンツという出で立ちの千葉、そして松方、脇を固める渡瀬、尾藤、室田、南国スタイルの志賀勝。所は沖縄、オキナワ...
いい加減、暑っ苦しいですよ。牛すじたっぷりのアツアツおで
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暴動島根刑務所(1975年製作の映画)

4.0

これが本当の「暴力脱獄」!!
松方弘樹演じる主人公が完全にヤバイ奴で行動が読めない。とりあえず近付きたくない。
こんな奴、カサンドラ監獄にでもぶち込んでおかないと危ないですよ...と思ったのも束の間、
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拝啓天皇陛下様(1963年製作の映画)

5.0

昔火野葦平や高橋孟あたりの兵隊文学にハマっておりまして、もちろん当原作の棟田博も少なからず嗜んでおったのですが、この映画を観るのは初めてでした。

もう、どこの要素を切り取っても「最高」としか言いよう
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まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯(1972年製作の映画)

4.0

あの泣く子も黙るゴロ政がイ○ポになるという大事件が発生。
ホルモン食おうがレズビアンショーを見ようが治る気配がありません。それどころか、事あるごとに「じぇにぃ(銭)使わせてすまんの~」と勝に弱音を吐く
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裸足の季節(2015年製作の映画)

4.0

オラこんな村いやだ~、こんな因習いやだ~
と、とかくお年頃の姉妹達が奮闘しておる訳ですが、この五人姉妹がなんと魅力的なことか。一抹の恥じらいもなく全身をつかって喜んで、憤って、そこにあるのはあまりに生
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