マーク太郎さんの映画レビュー・感想・評価

マーク太郎

マーク太郎

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二十四の瞳(1954年製作の映画)

3.9

不朽の名作、恥ずかしながら初鑑賞。
この時代の日本人の心情を反映していたんでしょうね。「戦争はいやだ」というメッセージが本気で伝わります。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.9

冒頭こそ、セリフがなく、ちょっと眠くなったが、住民説明会あたりから、みんな喋り出して、相変わらず濱口監督は会話が面白いな、などと呑気に観ていたらラストに驚愕!
誰か説明してくれ!って言っても無理か。
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

4.0

エドガルドがなぜ誘拐されたのか、序盤は理解が追いつかなかったが、観ているうちになんとなくわかってくると、展開がドラマチックで、彼の運命や如何にという感じで、見入ってしまった。
キリスト教とユダヤ教、イ
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流れる(1956年製作の映画)

3.9

凄い顔ぶれだ。田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子の三枚看板に杉村春子、岡田茉莉子などなど。名女優たちの演技合戦を成瀬巳喜男が仕切る。芸者置屋を舞台にした群像劇だが、山田と杉村の存在感が群を抜いていた印象。>>続きを読む

社長漫遊記(1963年製作の映画)

3.5

初めての社長シリーズがこれでよかったのかどうかはわかりませんが、たわいもないストーリーになぜかホッとするのは、幼いころにこの時代の空気を吸っていたからでしょうか。モリシゲ、小林桂樹、加東大介、三木のり>>続きを読む

辰巳(2023年製作の映画)

3.8

小路監督は前作「ケンとカズ」が強烈だったが、こちらも韓流のような香港流のようなヌメッとしたノワール。監督談によると「レオン」+「グロリア」らしい。なるほど、ならばヒロインもう少し若くてもよかったかも。>>続きを読む

ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ(2022年製作の映画)

3.4

グァンタナモ収容所といえば、ウインターボトム作品が強烈な印象を残したが、今回は息子を救おうという母親の奮闘物語。
この母親がいいキャラしてるのだが、全体的に肝心なとこを見せてくれないというか、いつの間
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サイコ(1960年製作の映画)

4.0

サスペンスホラーの最高峰。
観た気になっていたが、実は全編観るのは初めてのパターン。
というわけでネタバレしてるのにハラハラして面白い。さすがヒッチコック。

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.8

いつものカウリスマキとは違うな。
なんだか怒りに満ちている。
挿入される天安門事件のニュースに
意味があるのだろうか。
大体無表情のカティオウティネンが
復讐時に見せる憤怒の表情が
無茶怖かった。

ハワイの若大将(1963年製作の映画)

3.6

若大将の能天気ぶりが今回も炸裂。
カンニングがバレても、パスポートと財布を失くしても全く動じないなんてスゴい!
それにしても何のためにハワイに行ったのか。クライマックスのヨットレースはてっきりハワイで
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正義の行方(2024年製作の映画)

4.0

2時間半という長尺ながら、飽きることなく最後まで引っ張られた。
警察関係者、元被告の妻、弁護団、新聞社の証言が生々しい。もちろん検察とか科警研とか被害者遺族とか足りないピースはあるにしても、この飯塚事
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アルゴ探検隊の大冒険(1963年製作の映画)

3.5

ギリシャ神話を取り入れた特撮映画。
ハリーハウゼンのストップモーション技法がなんだか手作り感満載で可愛らしい。

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.0

ニュース映像で見た場面も含まれているが
これだけまとまって見ると、あまりの惨状に胸が痛む。
ウクライナ出身のジャーナリストの記者魂に頭が下がる。
それにしてもあれから2年、世界はすっかり忘れてしまって
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.6

バルドーのお尻が美しい。ゴダールはこれを撮りたかったのか。

終盤の舞台となるカプリ島の邸宅がとてもユニークで印象的。Wikiにも出てくるくらい有名らしい。

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.8

このところ高峰秀子を見る機会が多い。
今回も幸せな役ではないが、そこが似合う。バーの雇われママがしっかり頑張ってきたのに、堪えきれずに男たちにいいようにされてしまう。加東大介、意外とやり手。森雅之ずる
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

子どもながら、アイアンクローのエリックというレスラーは知っていたが、その息子たちのことは知らなかったです。
それにしても。いやいや、こんなに悲劇的な家族だったとは。どう見たって、ほったらかしの両親に問
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戦雲 いくさふむ(2024年製作の映画)

3.8

相変わらず、熱量を感じる三上監督。
石垣島、宮古島、与那国島、そして
沖縄本島。途中、どの島の話してるのかわからなくなったが、要するにあらゆる島で基地化が進んでいるってことなんだろう。
結局、日米同盟
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.3

久々に観たが、やはりすごいな長谷川和彦
反骨精神に満ち満ちて、やりすぎ感満載の演出。国会議事堂や皇居前でのゲリラ撮影もふんだんに。荒唐無稽とリアルが共存してるというか。

原爆制作、渋谷の東急デパート
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

ようやく観ました。なんせ3時間あるもので、時間が合わなくて。その代わり、オッペンハイマーの評伝を読んで臨んだので、(藤永茂という物理学者が書いた本なので、これも中々難物でしたけどね)
時系列がわかりに
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乱れる(1964年製作の映画)

3.8

ラストが衝撃的すぎた。

夫が戦死し、子供もいないのに
嫁ぎ先に残り続けるって、
昔は当たり前だったのかな。
兄弟と結婚することもあったろうし

草笛光子、白川由美の小姑が怖い

最後に登場する銀山温
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

4.0

次々に訪れる不幸。
白黒ながら華麗なカメラワークと
田中絹代の熱演。

大学の若大将(1961年製作の映画)

3.5

シリーズの形は1作目で出来上がっている。若大将とすみちゃん、青大将。
実家の田能久に有島一郎、飯田蝶子。
藤原鎌足が渋い。
能天気でデリカシーに欠ける若大将の
底抜けな明るさが目立つ。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

なんとなく避けてたんですが、いざ観たら
中々良かったです。
12歳で離れ離れになったノラとヘソン。
その後、奇跡の再会を果たしそうになるが…
やっぱり、あそこで飛んで行かないと。男なら、とは思いつつ、
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.8

平成元年の作品。35年前か、早いな。
昔の映画観るとどうしても、そんな感慨が先に来る。
北野武の監督デビュー作を実は初めて観る。暴力的なんだけど、画面はしっとりしていてクールな印象。

ニッポン無責任時代(1962年製作の映画)

3.7

「サラリーマンは辞表を出したら終わり」
終身雇用がガッチリしていたころのセリフだね。
今はどうなんだろ。

銀座カンカン娘(1949年製作の映画)

3.7

1949年は笠置シズ子が「ブギの女王」としての絶頂期を迎えていた時期で、映画では主題歌の「カンカン娘」の他「ラッパと娘」「ジャングルブギ」も披露してくれてこれだけでも必見なのだが、名人古今亭志ん生の落>>続きを読む

父ありき(1942年製作の映画)

3.8

寂しい思いをしてきた息子が、父親と暮らしたいと思う気持ちがいじらしい。

ヴォルーズ(2023年製作の映画)

3.7

メラニーロランは才能ありますね。
イザベルアジャーニが浅岡ルリ子に見えました。

ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

3.7

久々の鑑賞。
初公開当時、イザベルアジャーニ様は
小生の推しでありました。今見てもお美しい。出演者の佇まい、雰囲気、カーアクションを楽しむ。Wヒルのストイックな演出がはまる。ただストーリーに腑に落ちな
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東京暮色(1957年製作の映画)

3.7

小津だからって、ほのぼのドラマだけではないのですね。なかなかダークです。
有馬稲子も綺麗なのにつらい役で。
あのお母さんか山田五十鈴とは。
この後、小津作品はカラーになって、明るいのが続くわけですな。

お早よう(1959年製作の映画)

3.8

男の子2人の意地の張り合いが可愛らしい。オナラ合戦も。
今回は誰も結婚せす、最大のテーマはテレビの購入。「一億総白痴化」を心配する笠智衆。そのテレビの時代も大きく変わろうとしている今見ると考えさせられ
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青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.0

若松孝二は相変わらず無茶苦茶だけど、
愛すべきキャラ全開。若松プロって楽しいところ。シネマスコーレもこんな映画館だったのか。河合塾とのコラボも驚き。井浦新も当たり役。でも東出昌大も侮れない。不思議な役
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秋日和(1960年製作の映画)

4.0

「晩春」などで娘役だった原節子が時を経て母親役。親子の情愛がベースなのは変わらず。今回目立つのは佐分利信、中村伸郎、北竜二のチョイ悪親父3人組の活躍。
お節介にも原と司の親子の結婚を画策するが、やり過
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早春(1956年製作の映画)

3.9

小津には珍しい?不倫カップルが主役。
煮え切らない池部良と攻める岸惠子。
岸惠子がとても色っぽくて綺麗。まあ
小津作品の姫たちはみんなそうだけど。
今回は「もはや戦後ではない」と言われた
昭和31年が
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