maiさんの映画レビュー・感想・評価

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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「この曲を本気で聴いてしまったものは、悪人にはなれない」
善きひと、ヴィースラーはきっと私たちでもある。

コヴェナントを観たときも
『マクロではなくミクロでもモノを見ること』と感想に書いた記憶がある
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ピクセル(2015年製作の映画)

4.0

評価めちゃくちゃ低いなー
なんで?

でも私も2回目だったことに
観始めてから気づいたくらい
つまりは後に何にも残らないくらいに爽やかにエンタメ全振りだったとこが個人的にはとても好き。
あと80年代の
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『脳外科医でも飛行士でもない 
大統領でもない最高判事でもない
私には何の能力もないの』

役割やカテゴライズでしかひとをみることができない洗脳について、とても考えさせられた。
そういう意味では毛色は
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.9

恋と旅のはなし

きっとみんな
『報われなかった、あの恋」を思い出す
報われないから余計に記憶に残る

恋と旅をしたくなる

予定調和ではあるけど
脚本も俳優陣もいいからすごく満足。

ある男(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

過去や職業や役割などのカテゴリーでひとをみるひとと
目の前にいるひとをみるひと。

名前なんかでは括れない
そのひとの輪郭、自分自身の輪郭。

いろんなことを考えた。

役者さんが兎に角良かった。
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.3

主人公のキャラが好きになれなかったし
ひたすらキモい。

好きな映画ではないが
世界観がしっかりしてたので飽きずに観れた。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

2.5

苦痛で途中で何度も挫折しながらなんとか観きった。

映像は素晴らしい
色合いやアイデアも


『眠らなければ目は覚めない』

なんかウェス•アンダーソンのみる、夢に入り込んだようなストーリー
他人の意
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

濱口監督の撮り方の特徴である
映像的には俯瞰視させること
(感情移入させて没入させない撮り方)
また役者が感情を抑えることで
他者は所詮理解できない『他者』でしかないのだと自分と切り離すことを意識させ
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.8

あまり期待せず観たがエンタメものとしてとてもよかった。

結局私はなんだかんだこういう王道エンタメアクションものが好き。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.7

和山ヤマさんがすきなので怯えながら観たけど、割と良かった。

心に残る映画とかではないけど
フェティシズム的な感覚をとても覚えさせる。

誰しもが一度は味わったことがある、
異性同性関係なく
ひとを大
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

『生きるとは、問われていること、答えること、自分自身の人生に責任をもつことである』
ヴィクトール・E・フランクル
この言葉を思い出す。

ひとは怠惰で常に不安である。
だから、いつもすべてが諸行無常で
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ミステリー仕立てと思いきや様々な問題を浮き立たせて思考することをやめさせない見事な脚本。
様々な視点から語れそうだけど、主に3つの要素が私は気になった。

⚪︎ケアとフェミニズム
ケンカのシーンは日本
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市子(2023年製作の映画)

3.2

鑑賞後の感覚はザリガニの鳴くところ、を観たあとみたいな感覚。
基本的に社会問題を含むはずなのに
あえてではなさそうだけれど軸がそこに置かれていなかったからだろう。
正直、あまり思考が働かない映画だった
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

2.8

古典映画好きの映画仲間におすすめされて観にきたが、個人的には好みではなくダメだった。

好みに感じらなかった点としては
映画は小説と同じく良くも悪くも「他人の頭の中をのぞく」行為だと思うのだが、
結構
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モスル~ある SWAT 部隊の戦い~(2019年製作の映画)

3.3

淡々とずっと戦闘シーンが続く。
唯一最後のシーンがとても腑に落ちて良かった。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

まだうまくまとまらない感想。とりあえず断片的に書く。

⚪︎私はすぐにカッとなるひとは苦手だし三上は全然いいひとには見えなかったけれど
環境によってそうならざる得なかったひとたちは間違いなく居る。
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.0

映画好き仲間からのおすすめされて観た。
個人的にはとても好きだった!

昔からリュックベッソンの得意とする、
「爆発するほどの感情を覚悟ある暴力性に変えてるけど、悲しみや弱さが溢れ出しちゃう人間像」が
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

パワーゲームの醜さ、構造主義について考えさせられる映画

階級という構造と女王が絶対的に権利を持つ社会。そういった社会での人間はまるで実験対象の兎のような存在だと感じた作品だった。

パワーに抗うには
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

パートナーが観たいということで
監督以外の前情報無しで鑑賞。

ガイリッチーってロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズやらスナッチやらコードネーム U.N.C.L.Eやらオシャレ映画のイメー
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.0

【創作のワクワクと仲間。創作の意味。】

中学生から高校生のときに放送部に所属していた私は部活で番組を作っていた。
みんなで企画する、機材を持って移動する、泊まり込みの撮影はワクワクした。
ワイワイし
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

三視点からひとつのできごとを描く羅生門スタイル。
視点の違いでこうも異なるものかという面白さに加え、それまでの出来事を三視点から厚めに描くことで「最後の決闘裁判」のシーンが手に汗握るエモーショナルなも
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.7

キャラクターも脚本も魅力的なファンタジー。
子供が居る家庭でも安心して観られそうな内容。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

昨今、思考を促すような強いメッセージ性のあるもの、作家性、娯楽性の強いものばかりを消費してきた気がする。好きだし、悪くないものだったけれど。
言葉ではいい表せない、この繊細な表現は映画ならではというに
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正欲(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます


【想起させられこと】
映画 リリーのすべて
ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
能町みね子『結婚の奴』
サルトルとボーヴォアール

【考えたこと】
①卵と壁
「多様性って
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.7

「声を上げられない女性のために発言する。
娘たちに虐待行為を『普通のこと』と考えてほしくない」
という言葉が深く残った。

アシュレイ・ジャレッドにせよ
他の女性たちにせよ
このような出来事を名前を出
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.4

淡々としているので途中で飽きそうになったけれど、相変わらずの映像と音のセンスの良さで結局最後まで目を離さず観てしまう。

雰囲気はゾディアックに通じるものがある。

暴力の日常性。
フィルターを通した
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

昔飛行機の中でも観て
気持ち悪いけどトムフォードの世界観好きだなーなんて淡い記憶しかなかったけれど
内容をかなり忘れていたので再度鑑賞。

まずはビジュアルや世界観が明確であるのが流石トムフォードとい
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

小説を読むような映画。

ある事件の謎を主軸に容疑者の女性のそれまでの人生が描かれる。

湿地の雰囲気も相まって
恋愛描写が細やかでロマンチックなのが良いし、差別や偏見の描写も良かった。

誠実で芯の
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

不屈のおじいちゃん!!

アクションでコメディでホラー
グロ描写もなかなかで
ストーリーは単純ながら
飽きずに観れた。

個人的にはジョンウイック①を映画館で観たときに似た感覚があるけど
ジョンウイッ
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(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

学歴や知識や処理速度やクリエイティビティや才能なんかの「役に立つ立たない」という勝手に作られたルールのなかで右往左往して常にデスゲームをやらされている私たち。

「排除するか、しないか?」と苦悩してい
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大雪海のカイナ ほしのけんじゃ(2023年製作の映画)

3.4

BLAMEを手がけた弐瓶勉氏の最新作。
BLAME大好きなパートナーに誘われて
ドラマ11話を予習してから鑑賞。

映画館内年齢層高めで若い人が全然居なくて笑えた。

愚か者が話を転がす系脚本は苦手な
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星の子(2020年製作の映画)

3.8

邦画好きな方からおすすめされて鑑賞。
重そうでなかなか観れなかったがおすすめされなかったら観なかったかも。
でも観てよかったと思える考えさせられる映画体験だった。

この映画は信じる、について考えさせ
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.2

恋は未熟さ故に。

恋って好奇心が原動力だと私は思う。
それは何かに直面した際の
新しい自分との出会いへの期待や
もやもやした感情を辛いといいつつも見つめるのは自分からどんな感情が出てくるのか、という
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「いい人間なのか、悪い人間なのか?」
「わからない」
「そう答えるのはいい人間だ」

小さな頃、祖父と観る水戸黄門や遠山の金さんが好きだった。
勧善懲悪はわかりやすくて子供や老人にも観やすいうえに、な
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ハーマンのトラウマ回復の過程の三段階モデルというのがあるらしい。

第一、安全の確立
(家族や友人などサポートによるセルフコントロールを取り戻す作業)

第二、想起と服喪追悼
(トラウマのストーリーを
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画館で観たかったんだけど観れず
アマプラにてやっと鑑賞。

「ゆるしとは許容と混同されることがある」

会話劇なのにも関わらず、全く飽きずに観れた。魅力的な映像の影響もあっただろうけれど、パワフルで
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