Ashさんの映画レビュー・感想・評価

Ash

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関心領域(2023年製作の映画)

3.8

観てる間は傍観に近い形で、製作側の意図を上手く汲み取れないまま絵が進むのを眺めている感覚だったのに、
エンドロールから今現在に至り、ずっとトラウマティックな何かが脳を支配してる。

音が主役となってあ
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.1

35mmフィルム上映🎞
当時の質感まで感じ取れるとても記憶に残る劇場鑑賞になった。

押井守とるーみっくわーるど。大好きの掛け算。
時間という概念について語る押井感溢れる哲学的なタクシーのシーン良かっ
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.7

はにゃにゃフワ〜

前章が盛り上がり良すぎたからか、後章はやや物足りず、、
大葉くん軸が増えたのもあり、門出とおんたんの絶対的な繋がりが薄まってしまった。

小比類巻は嫌いだったけど、「何かを守ること
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.8

楽しみにしていた午前十時の映画祭での上映。

哀愁あるくすんだ空気感に、原色でコントラストを持ってきて絵が締まる感じ…オシャレ〜

内容自体はそれほど共感できず、やや退屈にも思えたけど、マジックミラー
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002年製作の映画)

4.0

みんなが青空を見上げるラストが良い。

ファンタジーだけど、しんのすけが〈命の尊さ〉に向き合うかなり現実的な作品。そのためギャグも控えめ。

それに加えて、愛や平和、自由な生き方、など色んな要素が詰ま
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

IMAXレーザーの再上映待って良かった。期待値めちゃくちゃ超えてきた!

観る前とても眠たかったのに、全シーンの気迫凄すぎて目が覚めた。

妥協のない世界観の作り込みで、前作以上に壮大な没入体験を味わ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

美しいのに不協和音を含む劇伴、それが突然途切れたり、とどこか不穏さが漂う。
でもシーンの心地良さと不穏さの転調が絶妙で、目が離せなかった。

観進めてると「悪は存在しない」ってそういうことか、と単純に
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名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)(2004年製作の映画)

3.5

劇場版コナンはミステリーとラブコメとアクションのバランスが大事。

今回は飛行機操縦しちゃってて、かなりアクション強めなんだけど、なぜだか盛り上がりに欠けて劇場版を観てる手応え薄かったかも…

英理さ
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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.8

OPから坂本龍一の音楽で鳥肌だった。

劇中ずっと、心の落とし所が分からず彷徨ってたのに、例のラストカットで自分でもびっくりするほど涙が溢れてきた。

己の正義や信念で狂ってしまう。でもそれがないと戦
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名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)(2003年製作の映画)

3.8

初恋エピソードがちゃんと本編に絡んでるのが良い。どちらも手毬唄がキーワード。

ミステリーとアクションとラブコメの調和が取れてる気がする。

シマリス可愛い🐿

名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

4.0

最近のコナン映画もめっちゃ面白いと思ってたけど、やっぱりこれ!!

題材もテーマもトリックもシンプルで分かりやすい、かつ推理モノとしての原点の100年前のロンドンという舞台 × AIという最新技術の掛
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.9

さすがNETFLIX映画、キャスト豪華すぎるし映像も贅沢。

政治やビジネスの利害関係に囚われた人々の行動や無関心さを風刺的に描いてて、現代社会に通じるものがあるなと思った。

コメディタッチな終末系
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.9

どんでん返しの定番と知りながら未見だった作品。スリル満点だな、、と1人でビクビクしながら鑑賞。

公開年近いし『インセプション』と類似点多めなのが少し気になった笑。
オチを知るとより一層ディカプリオの
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.7

アマプラに来てたので鑑賞。学生の頃観た時はまんまと騙された記憶がある。

〈ハッキング〉という素材の問題もあるけど、少し子供っぽいな、と思ってしまった。
自分が歳を取ってしまったからなのか、ワクワク感
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MEMORIES(1995年製作の映画)

4.1

劇場鑑賞ということもあり、満足度めちゃくちゃ高かった!

前情報から、作品毎に好み分かれるかなと思ってたけど、結構3作ともそれぞれの良さがあって甲乙付け難い…

〈大砲の街〉のスチームパンク感が大友ワ
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少年の君(2019年製作の映画)

4.1

デレク・ツァン監督×チョウ・ドンユイの『ソウルメイト』が刺さったけど、こちらもやっぱり良かった。

格差社会、いじめ、過酷な受験競争などの中国の社会問題を扱う作品として、観ていて苦しいシーンも多々ある
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.8

寒色の日本の冬と、暖色の台湾の夏のコントラストが良かった。
とても綺麗なロードムービーで、どちらの舞台にも行きたくなる。

お涙頂戴なラストの運びは個人的にはあんまりだったけど、役者さんも絵も良くて泣
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.0

印パの関係性への背景知識はなかったけど、民族・宗教問題を乗り越え、みんなの意識を変えてしまう実直なバジュランギや、記者のナワーブがかっこよかった。

シャヒーダーの喋れないからこそのコミカルなカットが
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

3.9

ラブコメに振ってて犯人探しおざなりで少しミステリーは薄味だったけど、それでも面白かった〜

伊織と紅葉が茶化し役だけじゃなくてしっかり情報提供してくれる辺り、良いポジショニングだった笑。

事前に映画
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.1

当時、映画館に何度も通った気持ちを思い出したのか、どうしようもなく観たくなって、TOHO日比谷の応援上映へ📣

当時はヒュー・ジャックマン演じるバーナムに感情移入して泣いてた記憶があるけど、久しぶりに
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メメント(2000年製作の映画)

4.1

『フォロウィング』を観たところだったから、時系列を交錯させるミステリーとしてより洗練され、鑑賞者を引き込む工夫がされてるなと感じた。とっても面白い。

数年前に鑑賞済みだから、時系列の整理はしやすかっ
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アンドリューNDR114(1999年製作の映画)

4.0

U-NEXT入ったら絶対観たかった作品。

人間と機械のアイデンティティはどこにあるのか、何が人間を人間たらしめるのか、っていう疑問は、『ブレードランナー』などのアンドロイド系映画では、大きな主題にな
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

序盤でこの日常ノリに乗れるか若干不安になったけど、シリアスSF要素のつまみになってどんどんハマる。原作未読でもちゃんと楽しめる。

みんなワードセンス高くて羨ましい。
お兄ちゃん諏訪部さんのイケボなの
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アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)

4.3

ハートフルSF。大好きなやつ。

ロボットと人間の友情ものなんて、王道中の王道だけど、王道だからこその良さが詰まってた。

ピュアなジャイアントが可愛い。
あえて出自や正体を詳しく描かないのも、「なり
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.1

原作『火星の人』が大好きなので、この作品には特別愛着がある。

知性と精神力に加えて、ユーモアはワトニーの魅力であり、独り取り残されても生き抜けた理由の一つなのは間違いない。
コミカルな要素が多いのは
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.1

韓国のリメイク版は先に鑑賞済。

設定が違っていたくらいでプロットは同じはずなのにオリジナルの本作の方が圧倒的に好きだった…

七月と安生、憎しみ合った過去もありながら、互いが補完的な存在で、不可欠で
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.9

3人とも、表情というか目の演技がとても良くて、言葉には表せない気持ちの動きがリアルに伝わってきた。

シンプルだけど、カットや素材で魅せてる感じ。

半ば結末が分かっていても、ラストシーンはとてもグッ
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.9

現代的に再構築した若草物語って感じで、とても観やすい。

女性が経済的に自立しにくく、結婚=幸せ、という考えに異を唱えるジョーの主張は現代の私たちの感覚と結びつく。

四姉妹、みんな個性豊かで可愛くて
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.8

『メメント』のプロトタイプって感じもあるけど、長編処女作と思えないくらい完成度高い。70分で上手くまとめてるのも凄い。

やっぱり時間軸を交錯させる構成がノーランの原点を感じる。
複雑だけど、観終わる
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.9

ポスターのイメージから難解なミステリーものと思いきや、実在した天才数学者の人生の中の、現実的なテーマに焦点を当てた作品だった。

ジョーンがアランにかけた言葉が全てだと思う。

"The world
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.9

『枯れ葉』に続き、アキ・カウリスマキ2作目の鑑賞。
機会を逃していた企画のアンコール上映にて。

つい癖になっちゃうカウリスマキ節が今回も炸裂。
寿司のシーンは数名しかいない劇場でも笑いが起こってた。
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

待望のクリストファー・ノーラン新作。
特に今回は日本人として特別な気持ちが少なからずあった。

登場人物も多ければ、セリフの量も多い。同時進行する2つの場面転換についていくのがやっと。

その中でも心
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.7

よく考えたら自分もちょうど27歳。

離れ離れになっては再会してを繰り返してて、韓ドラ観てるみたいな軽い感覚になってしまった。

雰囲気だけ良くて、中身はあんまりないように感じてしまった。自分に置き換
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ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター(1993年製作の映画)

3.8

冒頭の音楽からなんか『ガタカ』感あると思ったら同じマイケル・ナイマンだった。

ストーリーは特に好きなポイントないけど、音楽と役者の演技がとても良かったし、台詞のない分、エイダの表情の演技に惹き込まれ
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海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

4.0

午前十時の映画祭にて。観たことのなかった名作、今は亡き巨匠モリコーネの音楽を堪能できて嬉しい。

現在⇔回想シーンを行き来して進む物語は、舞台が豪華客船ってこともあり、『タイタニック』を想起させた。
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ある男(2022年製作の映画)

3.5

ながら観だったからか、キャストが豪華な割に期待値超えてこず、誰にも感情移入できないまま終わっちゃった。