marutabatsuoさんの映画レビュー・感想・評価

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胸騒ぎ(2022年製作の映画)

4.5

映画史に残りそうな胸糞作品。
旅行先で出会った夫婦に招かれた週末のホームパーティー。
楽しいはずが、どこか違和感と不快さが漂い出す。
ほんの少しのすれ違いに過ぎないのか、あるいはヤバいやつなのか。そん
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不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

3.5

両思いになった瞬間消えてしまう大好きなじゅんくん。それでも何度でも恋し、やがて消えないじゅんくんが現れ……。
不思議なラブコメが、後半はある種のネタ明かし的なパートに。ここから映画が一気にドライブして
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.2

押しつぶされそうな悲しみ、娘を想うそれぞれの気持ちの微妙なずれが爆発しそうなほどのイラつきになり、痛いほどに観客に刺さる。
それぞれの気持ちがわかるだけに遣る瀬なくてイライラしてずっと辛い。ずっと胃が
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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

4.0

またとんでもない子ども映画が誕生した。
主人公は9歳の女の子。家庭環境の影響もあり、極端に攻撃的ですぐにキレてしまう。暴力を抑えられず、手に負えない問題児だ。

その裏にあるのは愛情への強い執着。
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

もしかしたらわかり合えるかもと思った瞬間に、ぎょっとするあのシーン。あっけにとられたまま放り出される感覚―――。

田舎と都会、自然の共生と資本主義の対立構図。全く相容れないものから視点が変わり、少し
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マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

4.1

なんという苦しさと赦しを描くのか。

内なる闇の罪と罰。寂しさと欠落。心の奥に留まっていた怪物は恋によって封印されたかに見えたが……。
心に不安と寂しさを抱える男女の恋物語がとんでもないところへ転がる
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

2.8

『Love Letter』オマージュは良いけれど、心が汚れた自分にはちょっとキツい。どこかで見たような展開と甘いストーリーに、またこの手のやつか……。

台湾と日本、18歳の恋と18年後の再会の約束。
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走れない人の走り方(2023年製作の映画)

4.2

たまらなく良かった。行きたい場所があるのに同じところに戻ってきちゃって上手くいかない。でもちゃんと一生懸命バタバタしてもがいてる。
低予算で映画を撮る人たちについての作品だけど、この映画自体がとてつも
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異人たち(2023年製作の映画)

3.7

耐え難い孤独感や生きる辛さ。恋人となるアダムと出会い、心を融かしてゆく。同時に心に澱のように溜まっていた亡くなった両親と邂逅し、過去の自分とゆっくりと向かい合う。
不思議な物語だがふわふわと優しく美し
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

ただ見つめ合う数秒間。その瞬間のためだけに人生はあったのかもしれないと思えるほどの大切な数秒間。でも何も起こらない数秒間。

そこから、最後の最後にこれまで見せてこなかった泣き虫ナヨンの姿を夫だけに見
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リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

4.3

コント作家、劇作家はこれを見たらものすごく悔しがるのでは。思い切り笑ってホロリとさせられる傑作。

ひょんなことからパパの得意料理だったチキン料理を作ってもらうことをママンに約束してもらったリンダ。そ
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.1

家族の絆と幸せ、家族の束縛と呪い。ファミリービジネスとしてのプロレスを通じ、そのすべてを体現してしまった伝説的なエリック家の物語。
元有名プロレスラーで絶対的権力を持つ父と4人(5人)の息子たち。互い
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No.10(2021年製作の映画)

3.9

なんなんだこれは!
舞台役者と共演者との不倫。秘密の恋がもたらした諍いと悲劇。大人のままならない恋と復讐の話かと思えば、一気に物語が飛躍。とんでもないところへ飛んで行く。

前半から妙な複線はあったも
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フォロウィング(1998年製作の映画)

3.8

クリストファー・ノーランは最初からノーランだった。
なんとなく始めた見知らぬ人の尾行。それが思わぬ事態に巻き込まれ、深みにはまってゆく。
低予算ながら見事なプロットと時間軸を巧みに交錯させ、観客は休む
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

3.6

セックスとドラッグ、暴力、友人、家族。鮮烈で自由な生き方をする写真家ナンの人生。
オピオイド系鎮痛剤の中毒となり死にかけたことから被害者支援と製薬会社とその創業家らを追求する運動に注力してゆく。
見応
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.6

今年ベスト級、震えるほどおもろい。

冒頭からなんの説明もなく降りかかる圧倒的で無慈悲、不可知な暴力。世界が終わるかもしれない状況下でのオタクな女の子たちの日常と友情。
激烈傑作

どんな状況でも希望
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

実は地味な映画だが確かに凄い。
世界を終わらせる悪魔の業火であり、アメリカの多くの兵士を救った神の炎、原子爆弾を生み出した男。
彼の科学者、開発リーダーとしてスターダムへの歩みを描くとともに、戦後の赤
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π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

3.6

数字に取り憑かれた狂気の男を描いたダーレン・アロノフスキーのデビュー作。狂気の夢と現実を行き来する感覚は映像の切れ味も含めてまるでリンチの世界のよう。
ホワイトシネクイントのリバイバルにて

レナードの朝(1990年製作の映画)

4.3

わずかな時間かもしれないけれど確かに暗闇から抜け出した朝だった。素晴らしい朝
原因不明の病で一切の反応を示さないまま30年。そこに現れた新任の医師が新薬を投与したことから目を覚ますことに……

デニー
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

4.0

ループものであることの裏をかいたストーリー展開にやられた。以下ネタバレはは読まずに見るべし




自分だけがループ世界であることを知っているという設定がぐらりとした瞬間から一気に映画が走り出す。
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.9

そして、誰もいなくなった。完璧な地獄。

貧困、金持ちボケ老人の世話。それでもいつか息子を迎えるため誠実に生きていたのだが……。
『パラサイト』を思わせる展開からさらなる地獄。あまりにもきれいに閉じた
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青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.2

若松組み最高や。出てくる人間みんながもがきながら生きていて、ちょっと間抜けでかっこ悪くてカッコいい。

若松孝二への追悼であり、最高に熱くて面白い青春映画

井上淳一が若松孝二監督に弟子入りし、初監督
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

火曜サスペンスのようなオープニングにゾクゾク。全編、トーンがかつての角川映画のような不思議な演出が妙にハマる。
ジュブイナル的魅力と怪物サイコパスもの、先の分からないミステリーが入り混じった心に引っか
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.0

これはリュック・ベッソン流のジョーカー。いや、もっと言えばティム・バートンの『バットマン リターンズ』のペンギンだ。
虐待により不虞になり、犬だけが心の友になった男。その闇落ちしてゆく美しく、哀しみを
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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.7

一触即発の冷戦期に米軍の将校がとち狂ってソ連に核攻撃を命ずる。大統領がソ連側とホットラインでなんとか破滅を防ごうとするが……。全体のトーンはダークコメディでめちゃくちゃ笑えるのだが、薄ら寒くなる異色の>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

2.4

こりゃ酷え。入りは良かった。家族という名の呪いから逃げても良いんだよ的なメッセージが忍ばされた苦しくも良作の匂い。が、屋上屋を架すかのように都合よく(都合悪く)ネグレクト、トランスジェンダー、DV……>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

わずかに生き残った選ばれし青年が同志を率いるカリスマ指導者になってゆく姿。宇宙の叙事詩。物語自体に多くを語るものではないが、とにかく映像が圧巻も圧巻。ただひたすらにこの作り込まれた世界に飲まれるべし>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.5

マ・ドンソク無双のあれ、再び。ストーリーは麻薬取引を巡ってマフィアと悪徳警察官、さらに日本のヤクザが入り乱れるまあありそうなやつ。
アベンジャーズにヤクザごときが立ち向かえる訳がないので安心して無双ボ
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.9

ドミニク・モルはやはりすごい。
冒頭で未解決事件であることは述べられる。なのに『ツイン・ピークス』のように事件の裏側の禍々しさが少しずつ明らかになってゆく様子に片時も目を離せない。すべての容疑者が疑わ
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ミレニアム・マンボ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

3.8

ホウ・シャオシェンの切ない映像が物語にガツンとはまる。2001年の作品だが、リバイバル公開で鑑賞

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.5

W杯予選で31-0という歴史的大敗を喫した米領サモア。そこに米国から招かれた監督とチームの奇跡の物語。一応実話ベース。
単にチームが成長していくだけでなく、嫌々だった監督がまた自分と周囲を受け入れ成長
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さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

3.7

石巻の離島。ホヤ漁師と軽度の知的障害を持つ弟の兄弟が暮らす家に突然東京から女性漫画家がやって来て住みつく
平和で楽しいだけに見えた島の生活。突然の訪問者の刺激は、島への強い想いと同時に縛り付ける苦しみ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

女性作家の夫の転落死。しかしそこには不審な点も多く、殺人なのか事故なのか……、真実は法廷で争われることに。
観客にも真実が明かされず、きりきりとした緊張感ある展開に釘付けになる。

仲睦まじく思えた夫
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