ろさんの映画レビュー・感想・評価

ろ

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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ダイジェストみたいなスピード感も出てくる人数(みんな知ってる人ばっかりで大河ドラマみたいだった)も一本の映画じゃなくて三部作とかドラマとかにした方が良かったんじゃないの。テーマがテーマだから削りたくな>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

4.6

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面白かった!ジュブナイル小説っぽさがあって(主人公は中年だけど)懐かしさもあるし、怖いし泣ける。このファンタジー/ジュブナイル感はたしかに大林宣彦の映像化があってそうな気がする。
4人の登場人物がマン
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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映画を作る、保存する、上映する、観ることを讃える映画でしみじみした。編集と映写してるおじいさんが良すぎる。アナ・トレントがSoy Anaって言い出したとこだけはちょっと興醒めしちゃったけど、ほんといい>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

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映画とは光と影を使って虚構を奇跡に仕立てることなんですね、としみじみ思った。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

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法廷映画だし冷め切った夫婦ものだしやっぱり面白かった。出てくる場所も人も限られている中でこんなに面白いのは奥行きのある脚本の力なのかな。2時間半くらい?なのに時間の長さを感じなかった。ザンドラ・ヒュラ>>続きを読む

Here(2023年製作の映画)

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好きな感じだったのにめちゃくちゃ寝ちゃった…始まっていく感じの終わり方がよかった。女性の方の主役の人の表情がよすぎる。苔とか雨とか湿度の高い風景をフィルムで撮ってるのもいい。

すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

5.0

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セリフの削ぎ落とされたミニマムな映画の中に無限の時間がある。交わらない視線が空間と空間をつなぐ。誰かが住む家に住んでいたのは自分だったのかもしれない。監督の前作も同じ家に違う人が住んでいる話らしい。一>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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彼女との別れも藤沢の退職も画面には映らない。その省略がすごくよかった。インパクトが強くなるであろう場面を描かないことで、細部に意識がいく。細やかさはこの映画が大事にしているささやかな関係、その優しさに>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

女性が解放されること=性の解放、というのが執拗でうんざりしそうになったけどこれは性の映画だからそこは気にすることではない。でもこの監督じゃなくてよかったと思う。『女王陛下〜』も観てないけどランティモス>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

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ケリー・ライカートの映画を観てると、心地よさと緊張感が並行するけどそれが際立っていて、今まで観た彼女の作品の中でもいちばん波がある感じがした。だから今まででいちばん面白かった気がする。いちばん好きなの>>続きを読む

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

4.5

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監督の嗜好にすっかりはまったから細かいことを気にせず楽しめた。むしろ細かいところが詰められてないのが潔い気さえしてくる。モナリザの過去が出てこないのも。ファズが再会したときTシャツを着てないことでいい>>続きを読む

サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

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とにかくコン・リーがかっこいい。つっこみたくもなるところもなくはないけどしっかりエンタメで面白かった。情念にあふれているのも個々のキャラクターもロウ・イエの映画らしかった。モノクロなのもかっこいい。

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ドラッグ(医療用も違法ドラッグも)はあるけど過激な性描写や暴力もないのにとってもギャスパー・ノエだった。特にあの息子。自業自得含めて負のスパイラルで追い詰められてる人の表情をものすごく愛でる監督だとお>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.8

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最後に自分で首を蹴っ飛ばすことができるのがたけしのカリスマ性なのかなとおもった

陽炎座 4Kデジタル完全修復版(1981年製作の映画)

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意味がわからないからとりあえず絵面を頑張って見た。人とか物の配置?構図?がおかしい、というか全てが少しずつずれていって、なんとなくわかるんだけど、わからないみたいな映画だった。話もいつの間にこんな話に>>続きを読む

雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

全部が絶妙に違和感があって気持ち悪い。すごく変な話で面白かった。『テオレマ』みたいなのかなと思ってたのに、え、話すんだ、しかも軽っ、みたいな。あとは女の人の、なんか歪な貞操感とかコミュニケーションが下>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

5.0

どうしようもない人格と行動、始末に負えない状況、切実であることの哀しさと愚かさをこれ以上に近距離で映した作品はあるのかな。カサヴェテスのカメラは容赦ないけど愛はある。気がする。感動した。オールタイムベ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

・アメリカ・フェレーラの台詞!(最重要!)ありがとうございます。ストレートに伝えてくれるのがすごくよい。とてもグレタ・ガーウィグらしい部分。
・マーゴット・ロビーのキャスティングが素晴らしい。(『バビ
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裸のランチ 4Kレストア版(1991年製作の映画)

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イケてるカルト映画のイメージを持っていて、それはその通りなんだけどスタイリッシュというよりはキッチュだしナンセンスすぎるしで結構笑える映画だった。(でもなんかスタイリッシュでもあった。literary>>続きを読む

小説家の映画(2022年製作の映画)

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『逃げた女』みたいなんだけど全然『逃げた女』の方がよかった。さすがにキムミニを可愛く撮りすぎてしまっている気がする。キムミニがいつにも増してかわいい。主演の人が『あなたの顔の前に』とおんなじように芯の>>続きを読む

マンディブル 2人の男と巨大なハエ(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

最近どんな映画もちょっとずつ長くなってる中見せたいものだけを見せてくる脚本/構成の潔さだけでも素晴らしい。ハエ強盗について一瞬で合意形成される。トロ。ひとりトロは最近で一番笑った。こういうのに弱い。発>>続きを読む

一晩中(1982年製作の映画)

4.0

愛のような関係のコラージュ。フィルムで夜を撮ってて本当に暗いんだけどそれがまた美しい。異なるデザインの抱擁が次々に出てくる。『私、あなた〜』みたいなハグもある。ちょっと闘ってるみたいなハグかじっとりと>>続きを読む

東から(1993年製作の映画)

4.0

ソ連、群衆の顔、じっとりとした横移動のショットはセルゲイ・ロズニツァの『国葬』を思い出す。なぜか目が離せない。室内のシーンもよい。ジャンヌ・ディエルマンみたいな生活の中の動作に対する目線もある。

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