昔、ケンタッキー州に行ったことがある。高い建物もなく寂しいと言えば寂しいが東京から来た身としてはのどかないい町だった。ただ、アジア人が来ることが少ないのだろう。昼食か何かで地元のレストランに入った時に>>続きを読む
相米慎二監督の遺作。個人的には「台風クラブ」より好きかも。
2000年代の初めの日本映画はどこか閉塞感を感じるものが目についた気がする。経済の先行きが不安定だったり、ネットや携帯電話の普及で人との関わ>>続きを読む
友情の定義なんて考える方がバカだと思うが、それでも気になってしまうのだからしょうがない。あえて定義を挙げるとしたら、思い浮かぶのは環境が変わっても続く友情、かな。あと、久しぶりに会っても昔と変わらずに>>続きを読む
渥美清版金田一
チューリップハットを被っていない、格好も普通な、どことなくフーテンの寅さんっぽい金田一耕助が推理、というか調べ物をして事件を解決します。
ただ、野村芳太郎が描きたかったのはミステリー>>続きを読む
ペーター・ハントケの詩を元に明確な脚本を書かずに撮影したらしいので抽象的な部分が多い。はっきりとした起承転結もないので観辛く感じるかもしれないが、それでもアンリ・アルカンを撮影監督として引っ張って来れ>>続きを読む
夭折の天才、川島雄三の代表作にして日本映画界に燦然と輝く娯楽映画の傑作。
個人的に宴会のシーンが面白い映画は全部面白いと思っているのだが、この映画は終始宴会騒ぎをしているような楽しさにあふれている。>>続きを読む
昔はカッコよく見えたけど、今観るとトラヴィスのイタさが目につく気がした。だが、憤りの気持ちは忘れてはいけないと思う。自分が正しいと思うこと、それが例え外から見て正しくないとしても、その思いを形にしてい>>続きを読む
奇妙な痛快娯楽劇。
圧政を敷く暴君とそれに苦しむ民衆というのは、古くから使われてきたモチーフだろう。だから欲望に忠実な泥棒(というかギャング)と、彼に支配されたレストランという関係性は観客からすれば入>>続きを読む
うっかり落としてしまったVHSの再生確認をして、そのまま鑑賞(笑)
雪深い一軒家に暮らす老兄弟。ラジオから流れてくるニュースや音楽、食後のコーヒーに毎年飾り付けるクリスマスツリー、そしてクロスワード>>続きを読む
Queenってこんなに凄かったっけ?
今までは漠然とQueenは有名だから凄いくらいの認識しか持っていなかったのかもしれない。
とにかくカッコいい!
スクリーンに映っているのは役者で全て演技と分かっ>>続きを読む
まずこのクオリティで自主製作というのが驚き。クラウドファンディングで撮られたそうだが、自分の住むボロアパートの一室や友人の働くバーを安く借りてカメラを回すのとはわけが違う。衣装にカツラに小道具、そして>>続きを読む
全編ウチナーグチ、そして標準語字幕付きという異色作。
てるりんのワタブーショーで賑やかに幕が上がると、キジムナーが出てきたり、人間が宙に浮いたり不思議な空気を纏っていく。沖縄を代表する面々が脇を固める>>続きを読む
映画の歴史はゴダール以前、ゴダール以降に分けられるなんて話を聞いたことがある。だから本格的に映画を観始めた頃はゴダール=一番すごい人なんて思って色々観ていたが、政治色強かったり、メタ要素が強かったりで>>続きを読む
先日、山手線の車内で50過ぎらしきおじさんが中々デカイ声で窓外を向きながら電車が時間調整で停まることに対して一人でぶつくさ怒っていた。
その時は満員に近いくらい人が乗っていたが、結局おじさんは降車する>>続きを読む
時間を戻すことは出来ない。希望と情熱に満ちていたあの頃は過ぎ去り、今や小学校教諭として斜陽ともいえる日々を送っている。傍らにいる従順で面白みに欠ける妻はそんな自分の人生の象徴のように感じられた。気が付>>続きを読む
終りに近づいていく今の生活から目を背けるようによく知りもしない女の影を追う主人公の姿は死を前にした最後のモラトリアムに興じているようにも見える。だが、それは華やかな世界の下に蠢く秘密に触れることを意味>>続きを読む
お金は大事。無いと生きていけないのだから。だが、大都会で生き抜く術を知っている者から見れば田舎者の夫婦など鴨がネギを背負って歩いているようなものだろう。生きていくために金を稼ごうとマニラにやって来たの>>続きを読む
大島渚は「御法度」なんかも撮っているし、この映画も同性愛を匂わす描写も多い。
日本兵が白人の捕虜の寝込みを襲おうとしたり、デヴィッドボウイが坂本龍一の頬にキスをしたりと、言われるだけのものはあるのだ>>続きを読む
いつの世も不孝者というのはいるものだ。不肖なんて言い方もするが、私も随分と親に迷惑や心配をかけている。悪さを働いたことがないのがせめてもの救いだろう。
だから、何かをやろうとする時は少しだけ立ち止ま>>続きを読む
普段あまり接する機会がない世界なので個人的な印象になってしまうが、トランスジェンダーに対する理解や周知は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」の頃と比べればマシになったと思う。
とは言え、まだまだ>>続きを読む
以前、誰かが「肩書は名乗ったもの勝ち」というのようなことを言っていた。例えば私が詩人と名乗ればその日から詩人になれるし、〇〇クリエイターのように名刺に書けば、よくは分からないけど何かしらクリエティブな>>続きを読む